前進社国賠 原告が最終準備書面直前に不当逮捕、激しく弾劾 逮捕の同志を不起訴奪還

週刊『前進』06頁(2644号06面02)(2014/08/18)


前進社国賠
 原告が最終準備書面直前に不当逮捕、激しく弾劾
 逮捕の同志を不起訴奪還


 8月1日、前進社国家賠償請求訴訟の第24回期日の弁論が東京地裁民事第1部(後藤健裁判長)で行われた。
 警視庁公安部公安1課は、09年10月16日の法大闘争に対し、公安条例違反容疑をデッチあげて1学生を現場逮捕した。それを口実に同年10月23日に前進社を捜索し、1223点もの大量の記録媒体を含む1418点をまったく違法に押収した。前進社国賠はこの捜索・差し押さえに対し、特に捜索を実施した東京都・警視庁を徹底弾劾する裁判である。同時に、そうした違法不当な捜索に令状発付という形でお墨付きを与えた国・裁判所を弾劾する闘いでもある。
 裁判は当日、原告訴訟代理人弁護士による膨大な第9準備書面(原告最終準備書面)の提出をもって審理を終了した。そしてこの日、原告も5人が最終陳述書を提出し、4人がそれを法廷で読み上げ、原告側の正当性をあらためて強調した。

原告の4人が最終意見陳述

 本裁判前の7月24日、警視庁は救対部の同志を「電磁的公正証書原本不実記録・同供用」なるまったく不当なデッチあげ容疑で不当逮捕した。
 まず原告のT同志がこれについて最終陳述で厳しく弾劾し、「この不当逮捕と7月29日の前進社への捜索が、本件裁判への重大な敵対と妨害であることは明白である。この警視庁の暴挙に弾劾の声を上げ、直ちに釈放させよう」と述べた(救対部の同志は、8月13日に不起訴奪還された)。
 Y同志は、「警視庁公安部はこの十数年にわたり、動労千葉など3労組が主催する11月労働者集会に対して、本件のようなきわめて不当な弾圧を行ってきた」「しかし弾圧の理由と口実がないために、逮捕される必要もない『微罪』をデッチあげて不当捜索を行い、集会破壊を策した」と徹底的に弾劾した。
 M同志は、「大学内での集会は禁止で不可能。そして大学正門前で集会をやれば今度は警官が介入して逮捕する。このような言論・表現・集会の自由を根本的に侵害する事態が、本件の前提にある事実」と指摘した。
 さらにO同志は、「集団的自衛権行使の閣議決定という7・1情勢のもと、安倍戦争政治の実働部隊である警視庁公安部公安1課の違法不当な逮捕・捜索・押収を1ミリたりとも許さず、徹底的に対決し、一切の弾圧を無力化し打倒していく」と決意を表明した。

偽証に終始した警官証人

 裁判の過程では、4人の警官が証言に立ったが、いずれも明白な偽証に終始し、結局は矛盾を露呈して、実にぶざまな破綻をさらした。それは川島勇二や星隆夫といった弾圧の責任者になればなるほどひどかった。
 この醜態をなんとか塗り隠そうとし、また回を重ねるごとに原告の正義性が鮮明となる裁判展開になんとか傷をつけようとして、警視庁公安部が行ったのが、救対部の同志の逮捕だったのだ。

10・31判決で絶対勝利を!

 前進社国賠裁判の判決は10月31日である。
 われわれはこの間、原告・救対部と弁護団を軸に4年にわたり勝利的に裁判を闘い抜いてきた。この地平を判決の勝利として、断固確定させなければならない。最高裁・寺田体制による反動的策動を許さず闘おう。
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