職場から戦争阻止を闘おう 階級的労働運動の前進で自衛隊兵士と合流・団結を 革共同反軍闘争組織委員会

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週刊『前進』08頁(2646号06面01)(2014/09/01)


職場から戦争阻止を闘おう
 階級的労働運動の前進で自衛隊兵士と合流・団結を
 革共同反軍闘争組織委員会

革命前夜の情勢が到来した

 大恐慌の深化が帝国主義間・大国間争闘戦を軍事化・戦争化へと転化・エスカレートし、世界は戦争と革命の時代に突入している。プロレタリア世界革命情勢がすでに成熟し、民族・国籍・国境を越えた労働者階級の国際主義と国際連帯の闘いが大きく前進している。
 戦争か革命かという世界的規模での歴史選択が、同時に大党派選択として全労働者階級に問われている。2010年代中期階級決戦においては文字どおり侵略戦争とプロレタリア世界革命、革命と反革命が真っ向から激突する。3・11福島原発事故―7・1集団的自衛権行使の閣議決定への怒りは激しく渦巻いている。安倍打倒の声は首相官邸と国会を包囲し、怒りは社会の隅々でより大きくなっている。国家権力の弾圧と右翼の敵対を打ち破ってかちとられた「改憲・戦争・原発・首切りの安倍をともに倒そう!8・17集会」で日比谷公会堂を埋め尽くした大結集はその現れである。言い換えれば戦略的破産に陥っている安倍政権を完全に打倒できるチャンスが到来しているのだ。「日比谷宣言」が全社会・全世界を変革する労働者階級の武器に転化する時代である。
 イラク、中東、ウクライナにおける帝国主義間・大国間争闘戦の市場・資源の争奪戦の軍事化・戦争化と、これに連動する日帝・安倍の7・1閣議決定への怒り、世界でわき起こる侵略戦争―破壊・虐殺への弾劾の嵐は、革命前夜情勢の到来である。2010年代中期階級決戦の勝利が絶対に不可欠である。

「7・1」と対決する反軍闘争

 7・1閣議決定で時代は一変した。その根底には軍事的な世界的展開力を喪失したアメリカ帝国主義の没落がある。ウクライナ、中東、東アジア情勢は、世界が戦争と革命の時代に突入していること、世界戦争への引き金がすでに引かれていることを示している。
 プロレタリア革命情勢に革命党が応える道は、階級的労働運動の前進と一体の全兵士の獲得である。革命情勢下、兵士・家族との団結・獲得が全地区党の課題として押し上げられている。プロレタリア革命は暴力革命である。したがって党と労働者階級、兵士の結合・団結はプロレタリア革命の絶対条件である。兵士獲得の情勢は7・1閣議決定によって一気に成熟している。
 「軍服を着た非正規労働者」である兵士はすでに7・1に対する怒りを爆発させ、多くの兵士と家族は「命令忌避(拒否)と戦争反対」の意思を表している。
 3・11福島原発事故をめぐる対応には約10万人の自衛隊員が動員された。動員の交代で事実上、一部幹部を除く22万4526人(13年3月現在)の全自衛隊員の内部被曝が予想されながら、その実態はいまだ明らかにされていない。隊内では部分的な検査しか行われていない。
 被曝した10万人の兵士の問題は必ず隊内から爆発する。動労水戸の被曝労働拒否のストライキは、除染労働者・原発労働者はもちろん、本質的に階級の兄弟である下級兵士との結合・団結につながる闘いである。
 これが職場・生産点を拠点とする反戦闘争であり、プロレタリア革命に兵士を獲得する反スターリン主義・革命的共産主義の階級的労働運動である。
 そもそも「1%の支配階級」の延命と利益のために行われる侵略戦争に一片の大義もない。しかも「解釈変更」の「閣議決定」という実にいい加減で無責任なあり方を土台とする「命令」で、自衛隊兵士が命を落とす戦場に赴くことなどありえない。
 兵士は「軍服を着た非正規労働者」として、生きるために、被曝労働拒否と軍需物資輸送拒否を核心とする動労千葉・動労水戸・動労総連合のストライキと国鉄決戦―階級的労働運動に必ず合流し結合する。
 階級的労働運動とプロレタリア革命は一体であると同時に、革命運動は目的意識的運動である。プロレタリア世界革命に向け、全兵士との結合・団結を地区党の戦略的任務として目的意識的に闘いとろう!

地区党の闘いで兵士獲得へ

 核心的結論は、階級的労働運動の前進である。階級的労働運動はあいまいなものと相いれないとともに、労働者階級と兵士の自己解放に向けて求められる全課題に責任を取るということであり、それが反軍闘争論だ。そしてそれを担うのが職場・生産点を拠点とする地区党である。国鉄決戦―反合理化・運転保安闘争を基軸にとことん勝負し、国鉄決戦の質で全産別・全職場を組織し、職場・生産点で戦争反対・安倍打倒の反戦政治闘争を大胆に繰り広げ、職場権力の確立へ突き進もう。その闘いの前進が兵士を獲得する。誤解を恐れずに言えば、それが反軍闘争論の核心である。
 階級的労働運動と反軍闘争が目指すのはプロレタリア革命である。階級的労働運動とゼネスト・武装蜂起で自己を支配階級に組織したプロレタリアートによる政治権力、それがプロレタリア独裁である。

世界革命へ向けた戦略的な課題

 ❶国家とは、その時代における「階級対立の非和解性の産物」(レーニン著『国家と革命』、以下同)である。「国家が階級対立の非和解性の産物であるならば、またもし国家が社会の上に立ち『社会から自らをますます疎外してゆく』権力であるならば、明かに、被抑圧階級の解放は、暴力革命なしには不可能であるばかりではなく、さらにまた、支配階級によってつくりだされ、またこの『疎外』を体現している国家権力装置を廃絶することなしには不可能である」
 ❷「軍隊と警察とは、国家権力の暴力行使の主要な道具である」。それ以外ではない。「社会の上におかれ、社会から自らを疎外してゆく武装した人間の特殊な部隊(警察、軍隊)、それが国家の公的暴力」であり、階級闘争と革命を暴力的に圧殺するための国家権力の「公的暴力」である。そして侵略戦争と階級戦争が「公的暴力を高所におしあげて、全社会を、また国家さえものみつくそうとしている」。まさに安倍はここに突進しようとしている。
 ❸プロレタリア独裁(国家死滅)と暴力革命の思想は、整然たる一体性をなしている。「暴力は歴史上、他のもう一つの役割(悪の実行者以外の)、つまり革命的な役割を演じるということ、暴力は、マルクスの言葉をもってすれば、新社会をはらんでいるあらゆる旧社会の助産婦であるということ、さらに、暴力は、それをもって社会的運動が自己を貫徹し、硬直した政治的諸形態を粉砕する道具である」
 「労働者革命の第一歩は、プロレタリアートを支配階級に転化する(高める)こと」「ブルジョアジーの支配の打倒は、特殊な階級としてのプロレタリアートによってのみ可能である。ブルジョアジーは、農民やすべての小ブルジョア層を分裂させ、ばらばらにするのに対して、プロレタリアートを結集し、統合し、組織する。プロレタリアートだけが――大規模生産における彼らの経済的役割ゆえに――すべての勤労被搾取大衆の指導部となる能力をもっている」「ブルジョアジーの打倒は、ブルジョアジーの不可避的で絶望的な反抗を抑圧して、新しい経済制度のためにすべての勤労大衆を組織する能力を持つ支配階級に、プロレタリアートが転化することによって初めて実現されうる」。プロレタリアートを、支配する能力を持つ階級に転化するのがマルクス主義である。
 そして「革命は徹底的である」(レーニン)。ロシア革命のスターリン主義による歪曲と帝国主義への屈服によって、世界のプロレタリアートは今なお「浄罪の旅」(レーニン)を続けている。党と階級は、反スターリン主義・革命的共産主義運動という開かれた自己解放への自分の仕事を、2010年代中期階級決戦の勝利に向けて的確かつ徹底的に順を追って果たしていくということである。
 ❹反軍闘争は階級的労働運動の前進と一体で前進し、労働者階級の武装と一体で前進する。同時に、プロレタリア世界革命に向けた戦略的課題として、反軍闘争の推進は全地区党の正面的な戦略的義務である。
 その上で反軍闘争は戦術論に陥ってはならない。さらに反戦・反軍闘争は階級的労働運動と切り離したところでは体制内化し、日帝国家権力にとっては無力な存在と化し、いずれ消滅する。

「敵を殺す」教育と訓練を許すな

 7・1以降、自衛隊の隊内では帝国主義軍隊化が激しく進んでいる。
 陸自幹部候補生学校長は、7・1で時代は変わったとして、「任務を遂行するために、そういうこと(相手を撃つ)が起きるという覚悟までも持たなきゃならない。躊躇(ちゅうちょ)するんじゃないかと思うが、ここが必要だ、任務遂行のために必要だと判断できれば、そこは本当にしっかりと(敵に弾丸を)当てなければいけない」という教育と訓練を20代の青年たちに行っている。
 また海自前佐世保地方総監は「等しくわれわれは与えられた条件の中で自分たちの任務を達成する強い意思を持っていく。力を持ってやっていく。力を持ってきちんと対応できる、やれば必ず勝てる力(戦力・軍事力)を持って、いざとなれば戦う覚悟を持て」と強制している(NHKスペシャル)。
 だが青年らの入隊の動機は「人を殺すため」では断じてない。「大震災や復興支援で現地の人たちが喜ぶ顔を見て、それが自分が入隊するきっかけになった」ということなのだ。「1%の利益ための侵略戦争」を行うために自衛隊に入隊したのではない。
 防衛大学校でも日常的に学生への暴行といじめが繰り返されている実態が浮き彫りになっている。防大2年生の男子学生(19歳)が「学校に相談しても、解決に動いてくれなかった。もっと人間を大事にする組織に変わってほしい」と、上級生ら8人を傷害容疑で刑事告訴した(8月7日)。防大内での学内傷害事件は伝統的で日常的事態だが、傷害事件が刑事告訴で明らかになるのは異例の事態だ。
 またいじめにより陸自高等工科学校(横須賀市、全寮制で陸曹候補を育成)を退職に追いやられた元男子生徒(18歳)が8月13日、国と同級生2人を相手に国賠訴訟を名古屋地裁岡崎支部に提訴した。現在、明らかになっているだけでも全国で9件の国賠訴訟と1件の刑事告訴が当該・家族によって非和解で闘われている。これらの当該と結合しよう。
 国際連帯を強化し、9・11郡山行動から11・2全国労働者集会の万余の結集とその全過程で兵士との結合を具体的につかみ取ろう!
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