11・2集会1万人大結集へ最高裁10万筆署名の達成を 解雇撤回・JR復帰実現しよう

週刊『前進』06頁(2647号02面02)(2014/09/08)


11・2集会1万人大結集へ最高裁10万筆署名の達成を
 解雇撤回・JR復帰実現しよう


 安倍政権による集団的自衛権行使の閣議決定は戦後最大の転換点でした。私たちはまさに「歴史の分岐点」に立っています。この中で「解雇撤回・JR復帰」最高裁署名10万筆を達成し、今年こそ11・2労働者集会1万人の大結集を実現しましょう。

改憲と戦争の安倍を倒そう

 7月1日、安倍政権は閣議で集団的自衛権行使を決定しました。密室会議で憲法を踏みにじる暴挙です。「戦争する国」への転換を宣言したのです。
 それは、これまでの社会のあり方すべてを変えるということです。閣議決定の直後、高校3年生の自宅に自衛官の採用案内が全国的に送りつけられました。文部科学省の「学生への経済的支援の在り方に関する検討会」では、奨学金の延滞者向けに防衛省へのインターンシップをつくろうと議論されています。防衛省では民間フェリーを輸送船とし、その船員を予備自衛官として徴用することが検討されています。
 あらゆる職場で戦争協力が強制され、子どもたちには戦争教育が行われる。そして、戦争への道を再び突き進む。しかも、クーデターのようなやり方で憲法を踏みにじった上でです。そんなことを許すことは絶対にできません。
 社会には安倍政権への怒りがあふれています。深夜まで首相官邸前を埋め尽くした数万人もの民衆。新宿で抗議の焼身自殺を図った男性。そして20〜30代の青年の70%が集団的自衛権行使に反対の意思を表明しています。この怒りを集め、安倍政権を倒し、戦争を阻止しよう。

国鉄闘争30年が戦争阻んだ

 これまで戦争を阻んできたのは、労働者が職場で闘ってきたからです。「教え子を再び戦場に送るな」をスローガンに掲げた日教組。戦後すぐに報道の戦争責任を追及して激しく闘われた読売争議。日本の労働運動は「戦争をさせない」が原点でした。
 それが崩されてしまったのは、職場で闘う力を奪われたからです。その最大の攻撃が国鉄分割・民営化でした。当時の中曽根首相は、「国労をつぶし、総評・社会党を壊滅に追い込む」「お座敷をきれいにして立派な憲法を床の間に安置する」と語りました。国鉄分割・民営化は、労働運動の解体を通して改憲・戦争への扉を開こうとして行われたのです。
 実際、多くの組合が後退を強いられました。しかし今回の閣議決定までには30年もの時間がかかりました。国鉄分割・民営化による1047名の解雇を撤回させる闘争に多くの労働者が結集し、闘いを継続してきたからです。
 どんな戦争も、労働者の動員なしには成り立ちません。労働運動が力を失い、労働者の権利が奪われる時、戦争が現実になるのです。安倍政権が狙う解雇自由と総非正規職化、労働時間規制緩和などの攻撃は、戦争へ向かう攻撃とひとつです。
 安倍政権は、憲法を踏みにじるという最後の手段に出ました。これからが本当の勝負です。すべては闘う労働運動の復権にかかっています。それができれば、安倍政権を倒し、崩壊した社会のあり方すべても変えることができます。

JRをめぐり大決戦に突入

 国鉄分割・民営化が攻撃の出発点だったからこそ、勝負の鍵は国鉄闘争にあります。国鉄1047名解雇撤回の闘いは、JR不採用基準の策定と適用が違法な不当労働行為であったと東京高裁・東京地裁に認めさせました。現在、最高裁での闘いが続いています。
 その一方、国鉄分割・民営化の破綻・崩壊は完全に明らかになっています。何よりJR北海道の現実は、手の施しようのないほど破綻を示しています。幹部はすべてJR東日本からの送り込みに替わりました。しかし、むしろ事故が多発しているのです。
 一方でその矛盾は、JR東日本だけで今後5〜6年で数万人の社員が退職するという深刻な事態を招いています。「退職者の再雇用先の確保」を口実に進められた外注化が、今度はそんな口実さえ取り払って、あらゆる業務で一挙に進められることになります。さらに鉄道のパッケージ輸出のためにも外注化と分社化が進められています。業務がバラバラにされ、安全は根本から崩壊させられる。40年間働いた膨大な労働者が使い捨てられていく。そして、その後の職場は会社の思うままにされようとしています。
 この現実を前に、JR総連、JR連合、国労などのあらゆる勢力が震え上がり、組織の体もなさないほどに動揺しています。これに対して、動労千葉はこの問題を真正面から見据えて闘いを開始しています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争、外注化阻止闘争、大量退職問題、安全の崩壊、鉄道のパッケージ輸出……。国鉄闘争は決戦を迎えています。ここまで破綻した国鉄分割・民営化に、今こそ決着をつける時です。

署名を基礎に組織づくりを

 今年の11月集会は、戦争と民営化に反対し、全国の職場に闘う労働運動をよみがえらせる集会として闘われます。本当の決戦を迎えた中、たとえ一歩でも壁をこじ開けて真に前進することが必要です。本当に力を持った運動と組織をつくり上げる挑戦です。
 今秋、全国各地で開かれる国鉄集会は、その意味で重大な闘いになります。徹底的に国鉄闘争にこだわりぬき、その中から新たな展望をつかみ取る闘いです。
 その可能性を切り開いたのは、全国の仲間が「解雇撤回・JR復帰」の最高裁署名を懸命に集めてきた闘いです。全国各地で数百の労働組合が署名運動に協力し、真剣に署名を集めてくれる仲間が生まれています。
 だからこそ「11月集会までに10万筆を集めきる」と固く決意し、最後まで署名を全力で集めましょう。10万筆の署名を最高裁にたたきつけ、絶対に「解雇撤回・JR復帰」を実現するのです。それは国鉄分割・民営化に断を下し、戦争と民営化・外注化、非正規職化と対決する労働運動をよみがえらせる闘いです。11月集会1万人結集と10万筆署名達成に向け、全力で闘おう。
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