斎藤委員長のまとめ 階級的労働運動と連帯して闘う全学連運動を

週刊『前進』06頁(2648号05面02)(2014/09/15)


斎藤委員長のまとめ
 階級的労働運動と連帯して闘う全学連運動を


 大会は大成功しました。「大会のまとめ」として3点訴えます。

7・1情勢下の全学連に転換

 第一に、大会の最大の成果は、「7・1閣議決定」情勢=日本帝国主義の再びの侵略戦争突入宣言に対する、全学連の転換をかちとったことです。全参加者が自分の大学から「武田君・赤嶺君のように闘う」、情勢をひっくり返す大運動をつくり出す決意を固めました。
 大会討論の焦点として、参加者から「運動を拡大するために全学連はハードルを下げた方がいいのではないか」という意見がありました。これは、「法大闘争のような絶対反対・絶対非和解の激突で大衆運動は発展するのかどうか」ということであり、7・1情勢の中で膨大な青年・学生が行動を開始しているからこそ、不可避に課題となることです。
 この「ハードル」は、支配階級が意識的につくり出しているものです。確かにキャンパスで闘い始めれば「ハードル」を感じることもあります。そこに拘泥するあまり、「絶対反対で闘ってはみんなは立ち上がれない」という意見も出てくる。
 しかしそこには、真剣に訴えて本気で闘う仲間をつくることへのちゅうちょがあり、自分が訴えかける目の前の仲間が決起するのかという「不信」の問題があります。もちろん私たちは生まれた瞬間から絆すらカネに変える社会で生きています。当然「人間不信」も生まれます。それと対決し、のりこえることが絶対に必要です。学生の可能性を信じることは重要な思想闘争です。
 法大総長・田中優子や沖縄大学長・仲地博のような連中は、自らの政治主張の達成を最終的に支配階級の力に頼っている。「脱原発」も「基地の県外移設」もすべて、最後はブルジョアジーにやってもらう。だから、ブルジョアジーとの妥協が論理的な必然になる。田中優子は「いいグローバル化もあれば悪いグローバル化もある」と言い出し、それを邪魔する学生は処分しても逮捕させてもいい、となる。党派闘争の根本にあるのは、「社会変革の力はブルジョアジーにあるのか、プロレタリアートにあるのか」という攻防です。
 この党派闘争に勝ち抜く力は、ここにいる全学連の仲間の中にあります。みなさんがキャンパスで理不尽なことに怒り、声を上げ、何に感動して闘いを開始したのか。この経験の中に「ハードル」をのりこえる実践的回答があります。
 そのためにも、全学連運動がつくり上げてきた運動・路線と時代認識に確信を持つことです。私たちは自治会執行部の全学選挙をやったら必ず勝ちます。ビラを読み、考え、投票する学生の過半が、私たちの自治会建設の主張に賛同する。私たちは本質的に内容で勝っています。闘いの原則を大衆的に宣伝・扇動し、大衆的に勝利できることは大きな地平です。
 そのような運動をしているからこそ、7・1情勢下で支配階級と大学当局の激しい弾圧を、団結して打ち破ることが大きな課題になっています。

武田君・赤嶺君のように闘う

 第二に、秋の決戦方針として10・21国際反戦デー闘争と11・2労働者集会への総結集方針を確立したことです。さらに、全国のキャンパスに学生自治会を建設していくと決意したことです。
 私は「方針議案」で「武田君・赤嶺君のように闘おう」と提起しました。つまり、全員が「団結をつくり出す存在」になることです。学生運動の主体すなわち政治主体となる人格を実践と総括の中から生み出すことが重要です。
 学生自治会とは、社会の常識や支配のあり方をひっくり返し、全学生が政治主体になるものとしてあります。学生運動の総括軸とは、政治主体をどれほど膨大に生み出せたか、つまり団結をいかに拡大できたのか、ということです。
 8月9日の長崎での平和祈念式典で、城臺美彌子さんはなぜあのように堂々と安倍首相を弾劾できたのか? それは、城臺さんが動労千葉・動労水戸を先頭とする階級的労働運動やNAZENとともに闘い、「ここで引くわけにはいかない」という怒りが真に解放されたからです。
 沖縄の現実を見てください。地元紙アンケートでは、沖縄県民は8割以上が辺野古新基地建設強行に反対し、安倍内閣不支持率も8割を超えている。しかし、現場で基地建設や警備を担わされているのも沖縄県民です。そこでは明白に、「基地建設に賛成か反対か」だけではなく、この社会の構造そのものを対象化して闘う路線が必要になっているし、それに責任をとりきる団結が必要になっています。
 10・21闘争へ自分はキャンパスでどう決起し、誰をどうオルグし、大衆運動上の課題にどう対応するのか。こういう具体的問題を団結の強化・拡大でのりこえる作風をつくり上げよう。
 第三に、資本主義社会でのブルジョア・イデオロギーの支配をのりこえるものとして、マルクス主義を学ぶことの重要性です。

マルクス主義が闘いの武器

 マルクス主義の核心はただ一点、「労働者階級の力を信じること」です。現実に鉄道が動き、物がつくられ輸送されている。これは、労働者階級が現場で働いているからです。だから、労働者階級は世の中を変えられる。キャンパスで学生が仲間と団結して表現活動を行い、学問を行う。こうやって大学は運営されている。だから、学生は大学を変えることができる。
 このことに確信を持つことがマルクス主義の根本思想です。私たちは資本主義社会の維持について「破天荒なほど無責任」でいい。「安倍政権も悪いが、中国が攻めてくるかもしれない」、「それがどうした。中国と日本の労働者階級の力で安倍政権も習政権も両方粉砕しよう」、これがわれわれの路線です。
 安倍はブルジョア社会の延命に「責任をとろう」と戦争に突き進む。資本主義が資本主義である以上、支配階級はそうするしかない。その力に屈服した田中優子や仲地博のような連中も、結局は戦争に加担する以外に自分たちが延命できない。依拠するものが資本家だからです。
 私たちは、「代案主義」=ブルジョア社会を維持する立場を徹底的に拒否し、自分たち自身の団結した力でこの社会をひっくり返す。階級的労働運動と連帯した全学連運動をつくり上げる。マルクス主義はそうした闘いの武器です。
 この秋、みんなが大会で固めた決意がキャンパスで貫徹されれば、間違いなく10・21国際反戦デー闘争は成功します。10月21日、この日は法大デモと国会デモのために全国学生が結集するから、日本中の大学キャンパスが空になる、全員でストライキをやって法大に結集する状況をつくり上げることは可能です。10・21闘争と11・2労働者集会の成功の先頭に、私たち全学連が立とう!
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