武田君処分撤回裁判 処分は闘う者の排除 本人尋問で怒りの弾劾

週刊『前進』06頁(2662号05面03)(2014/12/22)


武田君処分撤回裁判
 処分は闘う者の排除
 本人尋問で怒りの弾劾


 12月17日、東京地裁民事第25部(矢尾渉裁判長)で、法大文化連盟委員長・武田雄飛丸君の「無期停学」処分撤回を求める裁判の第8回口頭弁論が行われた。原告側証人として斎藤郁真全学連委員長、山本一如文化連盟書記長が出廷。さらに武田雄飛丸君に対する本人尋問が行われた。
 前回は被告・法大側証人を追及し、学生自治解体の一環としての本件処分の性格、原発翼賛大学としての法大の本性、学祭実の御用学生団体としての本質と当局との一体性を暴ききった。今回も原告側証言は法廷を圧倒し、処分撤回へ大きな前進をかちとった。
 斎藤委員長は法大闘争史から一連の法大弾圧の不当性を明らかにした。これは同時に、法大当局の「文化連盟は学外者」とする論理を打ち破り、文化連盟こそ法大生の大衆的信任によって維持されてきた団体であることを明らかにするものだ。斎藤君はまた、サークルの間接公認制が解体されたことで文化連盟を始め学生自治団体が切り崩され、サークル本部からの出向で学祭実が運営される仕組みが解体され、学祭実の御用団体化が進んだことを明らかにした。
 山本君は2012年10月6日に行われた大久保利晃(放射線影響研究所理事長、郡山市原子力災害対策アドバイザー)講演会の内容を徹底的に批判し、武田君の抗議行動の正当性を主張、「授業妨害」なるものの論拠を粉砕した。山本君は授業での大久保の発言「(講演会当日現在)福島第一原発から放射能は拡散されていない」などを挙げ、放射能安全神話をふりまく大久保と法大当局の悪質性を暴き、「そもそも大久保氏を呼んでの授業自体行われるべきではなかった」と喝破した。その上で、当日の抗議行動自身も授業妨害ではなかったと証言した。
 武田君に対する本人尋問は、法大当局に対する怒りで法廷内を包むとともに、誰もが本件処分を不当なものだと納得できる堂々としたものだった。武田君が法大闘争に身を投じる契機となったのは学生証チェックだ。武田君が入学直後、文化連盟の学生と話をしただけで法大当局は無断でビデオ撮影。さらに学生証提示を拒む武田君の入構を力ずくで阻止し、揚げ句の果て「さてはお前はアカだな」などと悪罵(あくば)を投げつけてきた。法大当局は文化連盟を「組織的業務妨害集団」などと口をきわめて非難するが、その内実は武田君に示されるように学生の怒りの決起であり正当な抗議行動にほかならない。武田君は、入学以来の弾圧は闘う者を排除するという一点に貫かれたものであり、本処分も恣意(しい)的弾圧であることを暴き出した。
 裁判後、総括集会が弁護士会館内で行われた。藤田城治弁護士、石田亮弁護士に続き発言に立った鈴木達夫弁護士は「京大公安摘発事件と衆院選で開始された大反転攻勢の一環として、今回の裁判の勝利がある」と語り、最終弁論にむけて決意を明らかにした。
 次回3月13日の最終弁論を1〜3月安倍打倒の闘いの一環として闘いぬこう。

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法大武田君弾圧裁判
 第6回公判
 12月25日(木)午後1時30分 東京地裁
 (傍聴券配布のため30分前に裁判所脇に集合)

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