2・15国鉄集会―3・14ダイ改阻止へ 解雇撤回の最高裁判決を 全面外注化阻止の決戦に立とう

週刊『前進』06頁(2666号02面01)(2015/01/26)


2・15国鉄集会―3・14ダイ改阻止へ
 解雇撤回の最高裁判決を
 全面外注化阻止の決戦に立とう


 JR東日本千葉支社は、3月ダイヤ改定で特急列車を廃止・削減することを発表した。ローカル線もろとも地方切り捨てに進もうとしている。もうけのために地域の生活を犠牲にしようというのだ。同時に、これは要員の大量削減と労働強化、全面的な業務外注化への出発だ。動労千葉のストライキ決起を先頭に、全国で3月ダイ改阻止、組織拡大へ闘おう。

ダイ改はJRの大規模再編と合理化の始まり

 JRの攻撃は3月ダイ改での特急列車の廃止・削減だけでは終わらない。秋にも千葉運転区を廃止して千葉車掌区と統合し、運輸区化するとしている。そこから3年をかけて行う大規模な再編・合理化を狙っているのだ。
 すでにJR東日本本社は、「ハンドル率を上げろ」「列車キロに対し行路・要員数が多すぎる」と、各支社に徹底的な労働強化を命じている。
 その合理化=要員削減と労働強化のテコにしようとしているのが、これから始まる大量退職だ。JR東日本では、今後10年で4割以上が退職する。それだけでも、すさまじい労働強化が行われることになる。
 さらに、「本線運転士が担当する車両センターへの入出区は全部委託する」という話まで公然と語られている。そうなれば、運転士は乗客を乗せた本線運転を延々と繰り返さなければならない。まさに地獄のような職場にされようとしているのだ。

高齢者の雇用口実に外注化

 JRはこれまで、「高齢者の雇用の場の確保」を口実に外注化を推進してきた。
 「高齢者の雇用の場の確保」と言うなら、65歳まで定年を延長すればすむことだ。だが、JR東日本のエルダー社員制度は、外注会社への出向という形でしか60歳から65歳までの高齢者を再雇用しない。しかも、これから先、大量退職が本格的に始まれば、外注会社での再雇用さえ保障されなくなっていく。
 JRは、年金改悪によって65歳まで年金が出なくなっている現実を脅しに使って、外注化の一層の拡大と、徹底した組織破壊攻撃を強行しようとしているのだ。大量退職を前にした外注化攻撃は、これまでとはレベルの違う全面的なものになろうとしている。
 すでに東京駅の心臓部とも言うべき新幹線の出札・改札業務が外注化されている。また昨年は、千葉支社管内だけでも東船橋駅など8駅で全業務が外注化された。特急列車の車掌の削減・外注化を狙って、全席指定にする攻撃も3月ダイ改を機に強行されようとしている。
 外注化の際限ない拡大が始まっているのだ。しかもこれは、JR自身でさえ制御できない形で進んでいる。まともな検討もなく、無理やり外注化を進めれば、すさまじい安全の崩壊をもたらすことは明らかだ。

大量退職問題を利用し労働運動解体狙う資本

 すでに外注化は、昨年2月に起きた京浜東北線・川崎駅での回送列車の脱線・転覆事故など、数々の事故を引き起こしてきた。銚子派出では、外注先の会社との連絡ミスで、車両検査中の労働者があやうくひき殺されそうになる事態まで起きている。
 JR東日本も、極限的なコスト削減と外注化によって手のつけようがないほどに安全を崩壊させたJR北海道と、まったく同じ道をたどろうとしているのだ。
 JR北海道の安全崩壊に象徴されるようなJR体制崩壊というべき事態は、とどまるところなく進行している。
 そもそも大量退職問題自体が、国鉄分割・民営化過程の1982年からJR移行後10年近くまで、新規採用を停止してきたことによるゆがみだ。業務が回らなくなり、追い詰められているのは、本来JRの側だ。
 しかしJRは、大量退職問題をも利用して労働運動を一掃することによって、その危機を突破しようとしているのだ。
 これまでJR東日本は、JR東労組カクマルとの結託体制を続けてきた。国鉄分割・民営化も、2001年以来の外注化も、JR東労組カクマルが手先になり、労働者の怒りと闘いをたたきつぶすことで初めて成立してきたのだ。しかし、その結託体制も含め、今やJRは国鉄労働運動のすべてを完全に解体・一掃しようとしている。
 JR東労組、国労、JR連合などあらゆる勢力は、大量退職の現実を見据えることもできず右往左往している。労働組合が「定年延長」を掲げることもせず、外注化されることを「雇用の場を確保した」と喜んでいる始末だ。
 動労千葉はこの現実を真正面から見据え、組織の総力で闘う体制を構築している。それは、青年労働者や下請け会社で働く労働者の権利や未来、鉄道の安全を守る闘いでもあるからだ。そして、この闘いの中で組織拡大を実現し、新たな展望をつかもうとしている。

10万筆署名を集めきり2・15集会に結集しよう

 JR・国鉄をめぐる闘いは、今後数年にわたる巨大な決戦に突入した。その中で、国鉄分割・民営化と対決して闘い抜かれてきた国鉄1047名解雇撤回の闘いは、最高裁での決戦局面に入っている。
 昨年末にも反動判決が出されるかという情勢だったが、最高裁は結局、何も動くことができなかった。28年にわたる闘いの中で暴かれた国家的不当労働行為の真実が、最高裁をギリギリと追い詰めているのだ。
 これは何より昨年の全国34カ所で行われた国鉄集会や、最高裁につきつけられた「解雇撤回・JR復帰」判決を求める8万3千筆の署名、そして全国の闘う仲間の力でかちとった勝利だ。闘いは敵を追い詰め、「解雇撤回・JR復帰」判決をかちとるまであと一歩のところに迫っている。
 利益を優先してローカル線・地方切り捨てに走る。際限のない外注化で安全を破壊し、労働者を下請け会社、非正規職に突き落とす。そして、全社会に蔓延(まんえん)する民営化・外注化、非正規職化の攻撃。後退に次ぐ後退を続けた労働運動の現状。それらすべての出発点が国鉄分割・民営化だった。今こそ、そのすべてに決着をつけるときだ。
 この中での国鉄分割・民営化による不当解雇から28年の2・15国鉄集会の意義は、本当に大きい。何としても「解雇撤回・JR復帰」をかちとろう。たとえどんな判決が出されようと、労働運動の復権までこの運動を貫き、力ある運動と組織をつくり上げよう。その固い決意を込め、10万筆の解雇撤回・JR復帰署名を2・15国鉄集会までに集めきろう。
 2・15国鉄集会を、10万筆署名達成の場として、大結集で成功させよう。そして、その力でローカル線・地方切り捨ての3月ダイ改に対する地域をあげた総反乱をつくり出そう。動労千葉は3月ダイ改阻止のストライキに立つ。それは、本格的に始まるJR大再編と全面外注化に対決する決戦の始まりだ。動労千葉の闘いを全力で支えよう。徹底的に職場・地域に分け入って、圧倒的な労働者人民をこの闘いに組織し抜こう。
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