【速報版】1面 ダイ改阻止・動労総連合建設へ 国鉄分割・民営化の不当解雇から28年 2・15労働者集会 全国10カ所で 東京は630人が会場埋める

週刊『前進』08頁(2670号07面01)(2015/02/23)

【速報版】1面
ダイ改阻止・動労総連合建設へ
 国鉄分割・民営化の不当解雇から28年
 2・15労働者集会 全国10カ所で
 東京は630人が会場埋める

(写真 全国運動結成から4年半、参加者はさらなる飛躍を決意し団結ガンバロー【2月15日 東京・すみだ産業会館】)



(写真 〈上〉最高裁決戦勝利へ決意を語る葉山弁護士、闘争団、10万筆署名運動〈下〉動労千葉の幕張、銚子、木更津の各支部長と、動労連帯高崎の漆原副委員長が発言)






(写真 上から、国鉄闘争全国運動呼びかけ人・伊藤晃さん、動労千葉・田中康宏委員長、動労水戸・石井真一委員長)

(写真 動労総連合の青年労働者を先頭に決意表明。とりわけ昨年12月に動労水戸に加入した會澤憲一さんの登場に、会場全体から惜しみない拍手が送られた)


 国鉄闘争全国運動が主催する「国鉄分割・民営化で不当解雇から28年2・15労働者集会」が2月15日、東京・すみだ産業会館で開かれ、630人が結集した。東京のほか全国9カ所で国鉄集会が打ち抜かれた。国鉄闘争全国運動は、中東侵略戦争参戦と労組絶滅攻撃の本格的激化の中で、国鉄闘争を軸に階級的労働運動の拠点をつくり、全面的な反撃に立つ決意を固めた。

侵略戦争阻む労働運動

 動労千葉の佐藤正和特別執行委員が司会を務め「不当解雇から28年、動労千葉の分割・民営化反対ストから30年、われわれは不屈だ」と宣言して集会が始まった。
 開会のあいさつに立った国鉄闘争全国運動呼びかけ人の鈴木達夫弁護士は、「安倍は中東侵略戦争参戦に踏み切った。われわれは全世界の労働者階級人民に、階級的労働運動と国際連帯で帝国主義の侵略戦争を阻止しよう、大恐慌と戦争を世界革命に転化しようと呼びかけた。それは、動労千葉・動労水戸を先頭とする階級的労働運動の実践という物質力をもっての呼びかけだ」と述べ、「われわれは『動労総連合を全国に』の方針という最高の武器を持っている。国鉄労働運動の革命的伝統を引き継ぎ、一挙に動労総連合を建設しよう。われわれの闘いが世界の労働者人民を激励する」と声を強めた。
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の伊藤晃さんは、2010年4・9政治和解に対決して国鉄闘争全国運動を立ち上げて以来の闘いを、「よくぞここまで来た。新自由主義と対決する唯一の運動をつくり出した。この運動は新自由主義を宿命的必然として受動的に対応するのではなく、労働運動を再生させる運動だ。その力への私たち自身の確信をつくり出したことが、5年の闘いの最大の成果だ」と総括した。また、「署名運動を通じて仲間が10万人増えた。10万の人びとはそれぞれ自分の問題を抱え闘いたいと思っている。国鉄闘争全国運動は労働者が広く自らの声を発する場にならなければいけない」と提起した。

労働組合の力とり戻す

 動労千葉の田中康宏委員長は、「86年2月、動労千葉は煮えたぎる怒りの中で分割・民営化反対の第2波ストに立った」と振り返り、「1047名闘争は戦後最大の労組解体攻撃に対する、戦後最大の労働争議だ。総評が解散し連合になったが、100万人規模の労働者が1047名闘争のもとに結集し連合と対抗し続けた。だが、解雇された現場の怒りは労組幹部によって無視され続けた。2010年4・9にわれわれは強い危機感をもって全国運動を立ち上げた。その闘争は国家的不当労働行為の真相を暴き、最高裁を追い詰めた」と、この間の闘いを総括した。また、「政府は再び戦争に踏み出した。労働者が非正規職に突き落とされ、社会のすべてが崩壊している。労働組合に力があれば、こんなことは許さなかった。労働組合の力を取り戻さなければならないが、それは分割・民営化の問題を抜きにはありえない」と核心点を突き出した。
 そして、「分割・民営化との闘いは、新しい闘いをつくった。一つは外注化と非妥協的に闘ったこと。二つは動労水戸の被曝労働拒否の闘いだ。すべての労働者が被曝労働を強いられているが、ストで闘ったのは動労水戸だけだ。分割・民営化との闘いがこうした地平を切り開いた」と述べ、「われわれは1047名闘争をついに復権させた。戦争阻止の力、労働組合を復権させる力はここにある」と力説した。
 動労水戸の石井真一委員長は、JRが竜田―原ノ町間のバス代行運転を開始したことを、「原発事故が収まっていないのに帰還を強制する攻撃だ。福島切り捨ての先頭にJRが立っている」と激しく弾劾。また、動労水戸の組織拡大を報告し、「ライフサイクル発令を粉砕した。東労組の崩壊が始まった。動労水戸の組合員は組織拡大に本気になっている」と述べた。さらに、外注化によって勝田車両センターで脱線事故が引き起こされたことへの怒りをほとばしらせて、「反合・運転保安闘争で外注化を粉砕する」と宣言した。
 連帯のあいさつを現代の治安維持法と闘う会の山本志都弁護士が行い、戦争情勢下での刑事司法改悪との対決を訴えた。

解雇撤回必ずかちとる

 最高裁勝利判決戦取へ向けて、動労千葉顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士が報告し、署名の力が最高裁反動判決を阻んでいることを明らかにした。また、動労千葉組合員が最初はJR採用候補者名簿に載せられていた事実、名簿からの削除は井手正敬・葛西敬之ら国鉄幹部とJR設立委員長の斎藤英四郎が共謀して行った事実を暴いたことの意義を確認し、「本来なら当然、解雇撤回・JR復帰だ。必ず勝利する」と決意を示した。
 国鉄闘争全国運動東京東部の会の米山良江さんは、国鉄署名が労働者の怒りと結びつく絶好の武器であることを、経験に基づき説き明かした。
 動労千葉争議団の中村仁さんは、「分割・民営化に対し、首をかけてストを闘ったから、今も闘い続けていられる」と述べ、「不採用にされたから皆さんとともに闘えた。30年の闘いを組織拡大に結びつけたい」と決意を語った。国労旭川闘争団の成田昭雄さんは、厳寒の北海道で不採用者の家族が抗議の座り込みを行ったことを振り返り、「俺たちは全労働者の問題を抱えて闘っている。命のある限り闘い続ける」と言い切った。
 JRの現場から、動労千葉幕張支部、銚子支部、木更津支部の各支部長が、外注化粉砕、特急廃止のダイ改阻止の決意を述べた。動労連帯高崎の漆原芳郎副委員長は、外注先の労働者への組織拡大の展望もかけて春闘を闘うと発言した。

青年先頭に組織拡大へ

 動労総連合の青年組合員が決意表明の口火をきった。動労千葉青年部の木科雄作さんと動労水戸の照沼靖功さんが、組織拡大の先頭に青年が立つと表明。動労水戸に加入した會澤憲一さんは「ここに業種・職種を超えてこれだけの人が集まっているのはすごいことだ。動労水戸組合員として頑張りたい」と発言した。
 三浦半島教組の教育労働者は戦争に屈した既成指導部を打倒して組合権力を奪取する決意を示し、合同・一般労組全国協議会の吉本伸幸さんは建設・交運労働者のゼネストを必ず実現すると宣言。合同労組八王子の清水啓安委員長が、この日に強行されたダイエー八王子店の閉鎖に対しストを貫徹したと報告し、解雇当該の労働者が「ダイエーはなくなるがこれからも一緒に闘っていく」ときっぱりと述べた。全学連の斎藤郁真委員長は、安保・戦争国会と対決し6・15に巨万のデモを実現すると述べ、福島大学での弾圧への怒りを3・11反原発福島行動大結集に転化すると表明。
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の入江史郎さんが集会をまとめ、呼びかけ人の山本弘行さんの音頭で団結ガンバローのこぶしを突き上げた。
 さらに3・14ダイ改阻止スト、15春闘、3・11反原発福島行動、3・15動労水戸支援共闘結成へ闘おう!

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ダイ改阻止・特急廃止許すな!
動労千葉総決起集会
 3月13日(金)午後6時
 千葉商工会議所14階第1ホール(千葉市中央区中央2―5―1)

被曝労働拒否をたたかう
動労水戸支援共闘 結成集会
 3月15日(日)午後1時
 オーラム地下2階ラ・サル・ローヤル(東京都台東区東上野1―26―2)

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