NAZENナガサキ 結成3周年集会開く 「A2―B―C」上映会に80人

週刊『前進』06頁(2671号05面02)(2015/03/02)


NAZENナガサキ
 結成3周年集会開く
 「A2―B―C」上映会に80人


 2月22日、長崎市内でNAZENナガサキ結成3周年集会が開催され、特別企画として映画「A2―B―C」が午前と午後の2回上映されました。上映会には合わせて80人が集まり、3周年集会は夏の保養と8・9ナガサキ、再稼働阻止に向けた集会として盛り上がりました。
 「A2―B―C」に映し出される福島の放射能汚染の状況は、最近の小児甲状腺がんの増大をめぐる報道とも重なり〝福島は何も変わっていない〟という事実を突きつけてきます。〝除染〟も結局はお金のため。そうした事実を隠蔽(いんぺい)しようとする政府や東電の姿、今の社会が誰の利益ための社会か、福島の現実は新自由主義そのものだということが浮き彫りになってきます。
 集会では、NAZENナガサキ会員で被爆者の城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんがNAZENナガサキ3周年の活動を報告し、「福島とつながって、再稼働を止め、原発をなくしていく」決意をあらためて語りました。また政府の帰還強制を厳しく批判し、JR労働者への被曝労働の強制、ふくしま共同診療所の医師の仮設住宅への立ち入り禁止などの攻撃が進んでいることを明らかにし、安倍政権と闘っていくことを訴えました。
 昨年の長崎での保養のビデオの上映の後、寄せられたメッセージのうち3・11福島行動実行委員会の椎名千恵子さんのメッセージが読み上げられました。椎名さんは「3・11原発事故からまもなく4年目の福島は、より事態が深刻化する一方です。福島圧殺のための復興演出が臆面もなく行われています」「(高線量地域の)常磐線不通区間の代行バス運行」に典型的に示される帰還強制、被曝強制を弾劾し、さらに「(小児)甲状腺がんおよび疑いは117名」に達したことなど、「国とは命の側に立たない存在」と安倍政権に怒りをたたきつけました。「社会を動かし、未来をつくる力は労働者民衆にある。その先頭に立つのは、被曝労働拒否で闘う国鉄の労働者です」と、動労水戸や福島の国鉄労働者の被曝労働拒否の闘いこそ、核も原発もなくし、この社会を変えていく闘いの核心であることを訴えました。
 夏の保養への支援が訴えられ、会場からも積極的な発言がありました。「福島のことはもう思考停止もしくはあきらめモードでした。だけどできることはまだあると思い出すことができました」「『福島を忘れない』は『長崎・広島』を忘れない』と同じこと」などの感想がありました。
 最後に橋里耕悟事務局長が「川内原発、すべての原発の再稼働を止めるアピール」を行い「川内原発再稼働は遅れに遅れている。全国の闘いがここに追い込んでいる。高浜原発再稼働も絶対に止めることができる。3月11日に福島に集まろう」と訴えました(写真)。
 今年の8月9日は被爆70周年。安倍は「戦後70年談話」を日本の新たな参戦の宣言にしようとしています。NAZENナガサキ3周年集会は、こうした日本の参戦という現実に反撃する被爆地ナガサキでの運動の大きな一歩になりました。
 「福島との連帯」「被曝労働拒否」を核心として、反原発、そして安倍政権打倒へさらに大きな運動をつくり出していきたいと思います。
(K)
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