闘いは進む 青年の職場から 国鉄 大事故もたらすダイ改許さない!  今こそ全国に動労総連合を 関東 藤巻晃太

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週刊『前進』06頁(2672号03面03)(2015/03/09)


闘いは進む 青年の職場から
 国鉄 大事故もたらすダイ改許さない!  今こそ全国に動労総連合を
 関東 藤巻晃太


 私はJRの検修職場で働いている。「JR体制の崩壊」と「3・14ダイヤ改正の狙い」について訴えたいと思う。
●JR体制は崩壊
 一点目は「JR体制の崩壊」についてだ。1987年、労働運動をつぶすために行われた国鉄分割・民営化は、28年経過した今、完全に崩壊の道に突き進んでいる。鉄道は地域の活性化と住民の足としてとても重要な役割を果たしているにもかかわらず、JR九州は株式を上場させると躍起になり、JR北海道とJR四国はローカル線を徹底して切り捨て、本州のJR3社は新幹線を次々と開業させ利益を追求し、ローカル線を第三セクター化し、地方切り捨てに走っている。
 JR貨物は、軍事物資輸送などの観点から地方ごとに分割できず、唯一全国規模での事業を行っているが、自社で保有する線路はほとんどなく、JR各社や三セク・私鉄に線路使用料を支払いながら貨物輸送を行っている。しかし、高速道路網の発達によるトラック輸送や航空輸送が増加し貨物の輸送量は減り、経営は赤字の一途をたどっている。JR貨物は、①都市手当・地域手当の級地保障の廃止、②祝日等勤務手当の廃止、③乗務員旅費の一部廃止で三つの手当を切り捨てるだけでなく、賃金までも大幅にカットし労働者の生活を脅かしている。今やJR貨物は人件費削減以外に赤字から脱出する手段はなくなっているのだ。
 それもこれも分割・民営化の時に闘うことをあきらめ、会社に寝返り、労働者の命や生活よりも目先の利益に走った労働組合幹部の責任だ。
 そんな中、分割・民営化を絶対反対で闘い抜き、団結を守り抜き、不当労働行為を暴き出してきた動労千葉のような労働組合がとても重要だ!
●どこが「地域に生きる」だ!
 二点目は「3・14ダイ改の狙い」についてだ。今年のダイ改はこれまでとは大きく違う。
 「上野東京ラインの開業、北陸新幹線の開業で利便性が向上する」という発表の裏に、①新幹線の並行在来線(新幹線と併走する形の地方路線)の三セク化、②千葉方面の特急本数の削減と区間縮小、③全席指定席化による料金値上げという顔がひそんでいる。
 上野東京ライン開業で東北・高崎線と東海道線の直通運転が実施される一方で、輸送混乱時にはお互いの路線にまで影響を及ぼす。また北陸新幹線開業により、並行する信越本線(JR東日本)と北陸本線(JR西日本)は、しなの鉄道(長野県内)、えちごトキめき鉄道(新潟県内)、あいの風とやま鉄道(富山県内)、IRいしかわ鉄道(石川県内)の4社に分割、三セク化される。三セク化が及ぼすのは新幹線停車駅以外の地域衰退と運賃値上げだ。
 JR東日本は「グループ経営構想V」の中で「地域に生きる」と明言しているが、これのどこが「地域に生きる」ということなのか?
 新幹線事業と首都70㌔圏だけを残しその他の路線は切り捨てるということ、駅・検修・保守などあらゆる業務の外注化を推進することが、今年のダイ改の狙いなのだ。このダイ改が引き起こすことは、鉄道の安全崩壊と尼崎事故や川崎事故といった重大事故の再発である。絶対に許してはならない。今こそ、動労千葉の反合・運転保安闘争路線を貫き、全国に動労総連合を建設し、外注化阻止・粉砕、非正規職撤廃で闘おう!

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