韓国民主労総 第2次ゼネストへ進撃 政府の公聴会を実力で粉砕

週刊『前進』06頁(2684号01面02)(2015/06/08)


韓国民主労総
 第2次ゼネストへ進撃
 政府の公聴会を実力で粉砕


 韓国では、パククネ政権との激突がますます深まっている。民主労総を先頭とする労働者階級はあらゆる弾圧や切り崩し策動をけ破って、第2次ゼネストへ向け不屈の前進を続けている。
 パククネ政権は、労働市場構造改革の名による雇用と賃金の一大破壊攻撃が、4・24の第1次ゼネストによって押し返されたことに追いつめられている。「より容易な解雇・より低い賃金・より多数の非正規職」を狙う攻撃を、国会での法の整備をも待たず、政府がガイドラインを作り、その実施を現場に強要することで貫徹しようとしている。とくに労働組合との労働協約を経営者の都合でいつでも破棄し、就業規則の一方的変更によって、労働条件の悪化を労組の同意なしでも強行できるようにすることを狙っている。
 ハンサンギュン民主労総委員長は5月29日、全組合員への訴えを発し、こんな攻撃を許せば労働組合は丸ごとつぶされ、職場は荒れ果てると警鐘を乱打した。そして「すべてを投げうって闘うべき時に闘うことができなければ、私たちの未来はありません」と、パククネの側がこの攻撃を強行しようとすれば、その瞬間から直ちにゼネストに突入すると宣言した。
 5月28日には、御用学者を動員して画策された「賃金体系の改編と就業規則の変更」についての公聴会を、怒った労働者が会場を実力占拠して粉砕した。入り口を封鎖した警官隊の壁を突破して会場内に突入した労働者は、「阻止! 労働市場構造改悪」の横断幕とパククネ糾弾のシュプレヒコールで演壇を制圧。権力に守られて入ってきた政府の雇用労働部長官を5分もたたずにたたき出し、公聴会を解散に追い込んだ。
 この闘いには韓国労総も、民主労総とともに決起した。労働組合の存在そのものを認めず、全労働者を無権利状態に引き戻すことを狙うパククネの攻撃は、韓国労総傘下の組合員の怒りをも激しくかき立てている。

全教組大会で徹底抗戦宣言

 ゼネストの発展に恐怖するパククネは、4・24ゼネストに参加した教育労働者や公務員労働者への大量処分攻撃を加えてきた。続いて5月28日には、憲法裁判所が全教組弾圧に道を開く反動決定を下した。解雇者を組合員と認めない教員労組法第2条を「合憲」と認定し、解雇者を組合から排除しなければ全教組の法的地位を奪うというパククネの攻撃にお墨付きを与えたのだ。
 全教組は直ちに反撃の闘いに立った。5月30日ソウル駅前広場に4千人が結集し、「全国教師大会」を開催。法外労組となることも恐れず、9人の解雇者を組合員として守りぬいて断固闘う決意を打ち固めた。大会決議文は、「労働組合の構成員は、自主的に決めるのだ。労働組合の生命は、団結と連帯と自主性だ。憲法裁判所の決定は、歴史の歯車を逆に回す暴挙だ」と弾劾し、「私たちは、政権の弾圧にいささかも動揺することなく、毅然(きぜん)として、堂々と、教育と社会を変える実践と闘争をより一層力強く進めていく」と宣言した。
 青年労働者、未組織労働者も続々と闘いに立ち上がっている。5月29日には国会で公務員年金改悪が強行されたが、これにも徹夜座り込みによる怒りの決起がたたきつけられた。また、現代重工業での下請け労働者の労組加入運動に加え、未組織の非正規職労働者が各地で次々と組合を結成し、新たに戦列に加わり始めている。民主労総のゼネストは、弾圧の激化からくる内部の動揺をも必死の格闘によって克服し、次の爆発へ向かって確実に前進している。
 日帝・安倍政権は韓国のゼネストが日本の労働者階級の闘いに火をつけることを恐れ、報道管制を敷いている。これを打ち破り、「民主労総ゼネスト連帯」の声を上げて闘おう。6・20〜21全国各地で民主労総連帯行動に決起し、6・28東京での民主労総ゼネスト連帯集会に大結集しよう。
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