杉並の児童館をなくすな! 労働組合が団結し6・25集会へ

週刊『前進』06頁(2686号03面01)(2015/06/22)


杉並の児童館をなくすな!
 労働組合が団結し6・25集会へ


 杉並・東京の労働者・住民のみなさん。「児童館をなくすな! 6・25杉並集会」へ、家族、友人、職場の仲間を連れて、大結集しよう。子どもたちの生活の場を奪い、安全と社会を崩壊させ、「命より金もうけ」を進める児童館全廃を絶対に止めよう。戦争に向かって自治体・教育労働運動を解体する民営化攻撃を許さず、国鉄闘争を先頭に、階級的労働組合運動の創造へ、未来をかけて集まろう。

民営化と絶対反対で闘う労組が必要だ

 児童館全廃を絶対に許さない。住民、児童館に通う子どもたち、何よりそこで働く労働者の声を一切無視したやり方に我慢がならない。5月22日の説明会で杉並区当局は「区長の執行権限範囲内だ」と言って、ヤジと怒号に包まれた。無所属区民派は「ちゃんと説明しないから誤解が生まれる」などと区長を支えるが、説明するか否かの問題ではない。説明などできないほど労働者・住民とは相いれない攻撃であることに本質がある。
 児童館廃止は民営化であり、とるべき路線は絶対反対だ。区当局が狙う杉並丸ごと民営化(区立施設再編整備計画)は児童館全廃を突破口に進められようとしている。児童館内の学童クラブは民間委託で小学校内へ移される計画になっている。
 民営化とは第一に、子どもたちや区民の生活を切り捨てる攻撃だ。
 公的業務をすべて民間企業に放り投げ、その企業が撤退しても構わないということであり、その裏で駅前だけは再開発し、JRを始めとした巨大独占資本がボロもうけしていく計画を区が一緒になって進めている。
 第二に、民営化は安全の崩壊であり、雇用の崩壊、社会の崩壊である。
 労働者が積み重ねてきた安全原則も団結も、すべて断ち切る職場廃止攻撃だ。非正規雇用労働者が数カ月で解雇される。ダブルジョブやトリプルジョブの労働者が子どもたちの命を預かる責任を取らされ、事故が起きれば解雇される。こうした民営化・外注化がJRを始め、事故だらけ、「若者の2人に1人が非正規」と言われる今の社会を生み出してきた。
 第三に、戦争に向かっての労組解体攻撃だ。
 安保法制をめぐる国会での安倍のていたらくを見よ。戦争を始めるにも労働運動をつぶせていない、人民の反戦意識を解体できていないところに安倍の根本的な危機がある。だから労働組合をたたきつぶし、UAゼンセンのような改憲推進労働運動へ転換させることに一切をかけている。
 民営化絶対反対は、社会を根本から変え、労働者が主人公の社会をつくる闘いである。労働者が仲間とともに働くことで社会は成り立っている。この労働を破壊するのが民営化だ。労働者を分断し競争させ搾取しないと成り立たない資本主義を終わらせよう。労働組合のもとに団結し、職場と社会を労働者の団結した力で回し、労働者が主人公の社会をつくろう。

正規と非正規の団結の力でストライキを

 最も大事なことは、正規と非正規(嘱託・パート)の労働者が団結し、住民とともに立ち上がって、ストライキで民営化を阻止することである。
 明らかになったのは、職場廃止、解雇と配転の攻撃だ。科学館では、嘱託職員全員への退職強要と済美教育センターへの配転攻撃で、15人中7人もの労働者が退職に追い込まれている。日本でもトップクラスのプラネタリウムや実験設備、その中で子どもたちや教育労働者が育っていく科学館の職場。ここで働く誇りは奪われ、「出前授業」(運転免許が必要!)へと配転させられ、1年契約で最長6年までという先の見えない身分のまま退職を強要する杉並区のやり方は絶対に許せない。
 職場廃止は解雇や配転を許さず闘えば阻止できる。日本共産党を始め腐敗した労働組合幹部は、非正規職労働者の立場に立って労働運動をやろうとしない。民間委託を進め「正規職労働者が退職まで働けるように」として委託する職場の数を当局と談合で決めている。非正規職は雇い止め解雇されても仕方がないという態度だ。逆に言えば非正規職労働者が「非正規職撤廃! 正規職にしろ!」と立ち上がれば、委託計画は一気に崩れる。民営化・外注化と非正規職化は表裏一体であり、非正規職労働者は社会を変える歴史の主人公なのである。

西部ユニオンに加入して未来を開こう

 児童館で働く正規・非正規の労働者は、ともに子どもの命と成長の場を守り抜く誇り高い労働者だ。団結して立ち上がることが児童館廃止を阻止する力であり、絶対阻止の闘いを住民は心から望んでいる。職場を回しているのは誰か、ストライキで労働者こそ社会の主人公であることを示し児童館廃止を阻止しよう。
 児童館の非正規職員はみんな「この仲間でもっと長く働きたい」と思っている。児童館廃止と解雇でバラバラにされることなど絶対に許せない。低賃金の現実も事実上の退職強要だ。
 非正規職には育児や出産に関する休暇や権利がまったくない。子どもの学校行事や病気などで、すぐに年休を使い果たしてしまう。「子どもを産む女性労働者など使い捨てでいい」と言わんばかりだ。アレルギーや特別支援の児童についての「たった2時間」の講習で「あなたはプロです」などと言われる。同じ責任を問われながら、非正規は給料も圧倒的に低く、ボーナスもないという分断。もう我慢できない。こんなあり方を許して子どもの命を守れるはずがない。労働者の誇りと怒りは民営化を阻止する力を持っている。それを東京西部ユニオンに集め団結し、児童館全廃を阻止しよう。
 すべてのみなさん。とりわけ民営化と再開発攻撃のど真ん中にいるJR労働者のみなさん。民営化攻撃の対象となっている自治体・教育現場の労働者、すでに外注化され悔しい思いをしている職場のみなさん。6・25集会に結集し闘おう!

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41カ所の児童館をなくすな!
杉並区立施設再編整備計画=丸ごと民営化の白紙撤回を!
6・25杉並集会
 6月25日(木)午後6時30分
 杉並産業商工会館(JR阿佐ケ谷駅下車)
 主催・東京西部ユニオン

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