8・6広島―8・9長崎闘争へ 「戦後70年」攻撃うち砕こう 桜井よしこの広島講演ぶっ飛ばせ

週刊『前進』06頁(2688号04面01)(2015/07/06)


8・6広島―8・9長崎闘争へ
 「戦後70年」攻撃うち砕こう
 桜井よしこの広島講演ぶっ飛ばせ


 今や安倍は、沖縄で、国会前で、全国各地で、まさに1千万人規模で決起を開始した労働者階級、青年・学生、全人民の怒りに包囲されている。7・5集会―7・15国会闘争から8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ、8・15にいたる過程を戦後史上最大の階級決戦の過程として闘いぬき、戦争法案もろとも戦後70年攻撃を打ち砕き、安倍を岸信介以上の惨めな姿で引きずり倒そう。

田母神の広島攻撃は破産

 被爆70年の8月6日、極右団体・日本会議が昨年10月に立ち上げた「美しい日本の憲法をつくる国民の会」(JR東海名誉会長の葛西敬之は代表発起人)の共同代表・桜井よしこが広島で、「反核平和70年の失敗」という演題で講演する。
 日本会議は2009年8月6日に田母神俊雄を広島に招いて以来毎年、核武装論、改憲論をぶち上げ、反戦反核闘争に敵対してきたが、ヒロシマの怒りで粉砕されてきた。この日本会議が性懲りもなく桜井よしこを押し立てたのは、安倍が国会で安保法制を一気に成立させ、「戦後70年談話」で16年改憲への流れをつくることができると踏んでいたからだ。だがこの浅はかな願望はすでに打ち砕かれている。
 日本会議=安倍らの戦後70年攻撃、「戦後レジームからの脱却」のもくろみは、日本労働者階級の強固な反戦反核の意志と闘いの前に完全にはね返され、大崩壊を開始している。この日本労働者階級の反戦反核の階級意識を支え抜いてきたものこそ、連合の産業報国会化を阻み続け、ついに動労総連合の全国的建設で安倍・葛西打倒のゼネスト情勢を押し開きつつある国鉄闘争だ。
 安倍・葛西の手先・桜井よしこの8・6講演策動を、「集団的自衛権合憲論」のエセ憲法学者・西修、「沖縄2紙をつぶせ」とわめく百田尚樹ら日本会議の面々ともども安倍を打倒する怒りの総決起をつくり出す餌食としよう。

広島・長崎の闘いに焦り

 まず「反核平和70年の失敗〜憲法9条は中国軍拡も北の核兵器も止められなかった!〜」なる演題について壊滅的に批判しなければならない。
 第一に、今日まで核戦争を阻止してきたのは、まぎれもなく被爆者を先頭とする労働者階級の反戦反核闘争である。
 被爆70年・戦後70年の日本の階級闘争の歴史は、凄惨(せいさん)な戦争を経てヒロシマ・ナガサキまで体験した日本の労働者階級が、二度と戦争・核戦争を許さないために闘い続けてきた歴史だ。再軍備と50年朝鮮戦争に反対する闘い、54年ビキニ事件を契機に始まった原水爆禁止運動、砂川闘争を始めとする50年代の反基地闘争、60年安保闘争、日韓闘争、ベトナム反戦闘争、70年安保・沖縄闘争、PKO・海外派兵阻止闘争、イラク反戦闘争、3・11後の反原発闘争、そして現在の安保国会決戦に至るまで、このやむことのない反戦反核の闘いこそ、日本帝国主義が戦争と核武装のために何度も突き破ろうとして、突き破れずにきた壁である。
 安倍や日本会議が「日米安保が抑止力になって戦争を阻止した」などと言うのは、黒を白という詭弁(きべん)である。米帝は朝鮮戦争、ベトナム戦争、また中東・イラク侵略戦争で核兵器を使用しようとしたが、それを止めてきたのも被爆者を先頭とする全世界の労働者階級人民の闘いだ。
 日本会議・桜井らが「反核平和70年の失敗」とヒロシマ・ナガサキの闘いに悪罵を投げかけるのは、戦後70年たっても日本労働者階級の反戦反核闘争を解体できず、「憲法9条」に縛られ、戦争も核武装もできず、敗戦帝国主義から脱却できずにいることへの屈辱と焦りからなのだ。
 第二に、今日の戦争・核戦争の危機をもたらしているのは、中国や北朝鮮の軍拡や核開発などではない。「資本主義のもとでは、特にその帝国主義的段階では、戦争は避けられない」(レーニン)のであり、帝国主義段階の最末期にある今ではますますそうだ。基軸国の米帝が没落し、戦後世界体制が崩壊し、新自由主義が破綻し、大恐慌が爆発する中で、世界中の帝国主義国と大国がそれぞれの延命をかけて、市場、資源、領土、勢力圏の争奪戦、再分割戦に突入している。
 それがウクライナ、中東、東アジアにおける戦争の爆発として、あるいは軍事的対立の激化として現れ、核戦争の危機まで現実化させている。これが安倍や日本会議の連中の言う「我が国を取り巻く安全保障環境の変化」の実体である。
 安倍・桜井らの主張は、「我が国・日本」は憲法9条の制約にとらわれて「弱肉強食の世界へ」(桜井講演ビラ)の「変化」に対応できていない、このままでは中国にやられる、だから日本を「弱肉の地位に陥らせ」(同)た9条を捨て、中国に対抗して戦争のできる国になれ、「核廃絶」「憲法9条を守れ」などと言うのをやめよ、というものだ。安倍・桜井らは「弱肉」ではなく「強食」の側になれと露骨な帝国主義の論理を振りかざすのだ。これこそ地獄への道である。

労働者の団結が勝利開く

 第三に、この安倍・葛西・桜井らの新自由主義的帝国主義の論理を粉砕できるのは、プロレタリア世界革命の論理、労働者階級の団結と国際連帯の闘い、マルクス主義だけである。
 1%の支配階級が99%の労働者階級人民を搾取し収奪し命を奪う新自由主義、帝国主義の体制を守るために、排外主義をあおって労働者階級同士を対立させ、戦争に駆り立て、殺し合いをさせる。勝った方も負けた方も支配階級中枢だけは絶対に死なずに利益を得る。これがすべての帝国主義戦争の真実だ。
 アジア侵略戦争、対米戦争を引き起こし敗戦した天皇・軍部中枢・財界ブルジョアジーら。彼らは東条英機ら一部だけをトカゲのしっぽ切りにして、昨日まで「鬼畜米英」と扇動してきた米帝とつながり利益を得た。これが安倍・桜井らが称賛する「美しい日本」の支配階級どもの正体だ。
 労働者階級はこんな連中のために戦争と無残な死を強制されることを拒否し、この新自由主義的帝国主義の国家を打倒するために闘う。韓国、アメリカ、ヨーロッパ、中国、全世界で新自由主義資本とそれと結託する国家権力に対し、無数のスト、ゼネスト、大衆的行動をもって闘うすべての労働者階級に国際的団結を呼びかけ、帝国主義とスターリン主義を全世界的に打倒する革命に勝利する。これが新たな世界戦争・核戦争の破滅から脱するただ一つの道だ。

被曝の強制と核武装を狙う

 さらにこの桜井が、福島圧殺と核武装のための原発再稼働の先頭にも立っていることを断罪しなければならない。桜井は「大人は年20㍉シーベルト、子どもも10㍉シーベルトまでは大丈夫と、国の責任で言わなければならない」「核をつくる技術が外交的強さにつながる。原発の技術は軍事面でも大きな意味を持つ」(2012年12月8日、郡山市での福島県双葉郡8町村議員研修会)と日帝の本音を傲然(ごうぜん)と吐いている。
 新自由主義的帝国主義国家の延命のため、核武装のためなら、労働者を、そして子どもさえも被曝させても構わないという安倍・葛西・桜井らに、ヒロシマ・ナガサキの怒り、福島の怒りをたたきつけ打倒しよう。桜井=安倍・葛西への怒りを7月決戦、8・6広島反戦反核闘争の空前の高揚とゼネスト実現への力に変えて闘おう。
〔革共同広島県委員会〕

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8・6広島―8・9長崎闘争スケジュール

広島
8月5日(水)12時30分 各産別交流集会
      午後3時30分 青年労働者交流集会/全国学生集会
8月6日(木)
8・6アピール集会
 午前7時 原爆ドーム前
 午前8時15分 黙祷後、安倍首相弾劾デモ
8・6ヒロシマ大行動大集会
 12時30分 広島県立総合体育館小アリーナ
8・6ヒロシマ大行進
 午後3時 市内デモ
 主催 被爆70周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会

長崎
8月8日(土)午後1時 長崎市内街頭宣伝(予定)
       午後3時 長崎市内デモ(予定)
8月9日(日)
被爆70周年 安倍弾劾 爆心地デモ
 午前9時15分 城栄公園集合   
 午前10時15分 デモ出発 
戦後70周年、被爆70周年
改憲と新たな核戦争を止めよう!
8・9長崎集会
 午後1時30分 長崎県勤労福祉会館 講堂
 主催 NAZENナガサキ

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