8・21官邸・国会前行動 川内原発事故に怒り沸騰 福島の女性が心からの訴え

週刊『前進』06頁(2695号04面03)(2015/08/31)


8・21官邸・国会前行動
 川内原発事故に怒り沸騰
 福島の女性が心からの訴え

(写真 川内原発の事故や桜島噴火の危機で再稼働への怒りは一層高まった【8月21日 首相官邸前】)

 8月21日午後6時30分から首相官邸前、国会前で金曜行動が行われた。前日の午後、再稼働したばかりの川内原発で事故が発生し、参加者の憤激はいつにも増して燃え盛った。
 官邸前で真っ先に発言した女性は川内原発の事故を徹底的に弾劾した。「昨日、川内原発において配管トラブルで復水器に塩分が混入するトラブルがありました。九州電力は『安全である』と主張し、再稼働を強行しました。しかし10日で配管トラブルが起こり、原子炉を停止することもなく、そのまま運転を続けています。危険箇所は多数に及ぶ危険性があり、今後も事故は多発するであろうと想像されます。川内原発を直ちに止めてください。桜島の噴火の危険とともに、老朽原発の危険性を認めて直ちに川内原発を停止せよ!」
 国会前でも多くの人が発言した。横浜市の男性は「ここに柵がありますが、これを置いちゃいけないんです。国の主人公は私たち民衆なんです。この民衆を柵という檻(おり)の中に閉じ込めることは許されない!」と怒りを炸裂(さくれつ)させ、「僕らには抗議する権利があります。国を悪い方に持っていく悪政が続く時には、国民には抵抗する権利があるんです。それでも悪政が続く時には、私は体を張っても闘います。再稼働は許さない! 戦争をする国にはさせない! 皆さん、頑張りましょう!」と渾身(こんしん)から訴えた。
 福島県双葉町から東京に避難している女性は「福島で仮設住宅にいる友達は、暑くて、水に濡らしたタオルを首に巻いても暑いそうです。そして、亡くなっている人が結構いるんです。それに子どもの甲状腺がんも増えています。白血病も増えているんです。作業員も亡くなっています。東電の下請けの会社の人が亡くなっても、東電は責任を取らないんですよ!」と、深い心の痛みと体の奥底からの怒りを込めて語った。
 続けて、「政府は福島原発事故の時、なぜ責任を取ってくれなかったんですか! 昨日、川内原発で事故がありました。こんな汚い政府は、私は絶対に許しませんよ! だから皆さん、国会なんか当てになりません。だから私たちみんなで団結して、一生懸命に闘って再稼働させないようにしましょう!」と人生のすべてをかけた訴えを発し、次のように言葉をつないだ。「なぜかというと、私は、福島から逃げる時に何も持たないで逃げてきて、地獄の思いでした。寒くて、使い捨てカイロを買うにもお金がない。車の中は寒いが、ガソリンがなくなるから、エンジンがかけられない。だから、それを絶対に誰にも味わわせたくないから再稼働に反対しているんです。皆さん、頑張りましょう! 福島の子どもたちを守ってください。よろしくお願いします!」
(H)
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