戦争法強行阻止!安倍倒せ!ゼネスト闘う日教組つくろう 屈服と裏切りの本部を打ち破り

週刊『前進』08頁(2697号03面01)(2015/09/14)


戦争法強行阻止!安倍倒せ!ゼネスト闘う日教組つくろう
 屈服と裏切りの本部を打ち破り

(写真 日本教育会館前で参加者に労組交流センター教労部会が国会闘争への決起を呼びかけた【9月5日 東京・千代田区】)

 8月30日の国会包囲12万人、全国100万人の怒りは、戦争に反対し社会の根底的変革を求める決起として爆発した。「戦争か革命か」をかけた歴史的決戦が開始されたのだ。動員指示を超えて全国から立ち上がった日教組の現場組合員の中に「教え子を再び戦場に送るな」は生きている。しかし、9月5〜6日に開かれた日教組第103回定期大会で、日教組本部は「安倍打倒」を放棄した。許し難い裏切りだ。戦争を阻止する力は労働者の国際連帯と団結の力にある。今こそ日教組本部を倒し職場からストライキで闘う日教組をつくり、教育労働者こそがプロレタリア革命の先頭に立とう!

戦争絶対反対で国会前に現場組合員が大結集

 8月30日、国会前には日教組の大隊列が登場した。「教え子を再び戦場に送るな」――教育労働者の原点が鮮やかによみがえり、日教組本部の思惑を超えた現場組合員の決起が実現した。「歴史を肌で感じた」。初めて国会闘争に決起した青年組合員は感動をもって語った。労働者人民は警察の阻止線を実力で突破し、国会前に「解放区」をつくり出した。それは「1%の資本家階級が生き延びるために戦争と非正規職化で殺されてたまるか!」という叫びだ。
 8・30は、資本主義体制は生命力を失い、労働者人民と国家・資本家は完全に非和解の対決に入ったこと、そして労働者階級が労働組合旗を押し立てて歴史的決起を開始したことを示した。
 安倍は打倒される寸前だ。日教組が戦争法反対のストライキに立つならば、ただちに安倍は打倒できる。現場の戦争絶対反対の怒りはストライキ方針を求めている!
 8・30の空前の決起が安倍打倒のゼネストに発展するのか否か――。しかし日教組第103回定期大会で、日教組本部は「安倍打倒」を方針としないことを表明した。許し難い裏切りだ。

日教組大会で安倍打倒の放棄を表明した本部

 9月5〜6日、大会会場の東京・日本教育会館は、右翼対策と称して何台もの機動隊の装甲車に取り囲まれた。日教組本部と警察権力が癒着・一体化する中で、大会は開かれた。全国労組交流センター教育労働者部会は早朝、厳戒態勢をうち破り、「ストライキで闘う日教組を 全国から国会闘争に起とう」と書かれた横断幕を掲げ、「現場組合員の力で戦争法阻止・安倍たおせ!」「ストライキで全国から国会へ」と訴えるビラを会場前で代議員に配布した。
 大会では、加藤良輔委員長があいさつに立ち、8・30の現場組合員の決起に驚き慌てふためきながら、「安倍政権のあり方をさまざまな角度から検証し、日教組運動を通してどう対峙(たいじ)するか……あらためて整理する」と発言した。
 安倍打倒が秋(とき)の声であるにもかかわらず、あえて「対峙」と打ち出し「安倍打倒」を放棄したのだ。そして、日教組の「参加・提言・改革」路線が破産して現場組合員の決起が始まっていることに動揺し、「どう対峙するか整理する」として今以上の裏切りと屈服を重ね、議会内での野党共闘をもくろみ、現場の闘いを抑え込もうとしている。戦争に突き進む安倍への態度を「対峙」などと容認した瞬間から、教え子を戦場に送る道への転落が始まるのだ。
 実際に、日教組本部は安倍の「教育改革」攻撃を批判するポーズをとりながら、反対することなく全部受け入れている。大会議案では「民間委託化については……当局交渉の強化」と民営化を推進し、「臨時・非常勤職員の処遇改善、雇用安定」と非正規職を制度化して完成させる立場に立ち、職場では非正規職撤廃闘争をとことん圧殺する。そして戦争法をめぐっても、「平和と教育の危機」「『教え子を再び戦場に送るな』の思いをすべての人びとと共有」と述べるだけで、実践方針は「民主主義社会の実現」「憲法・子どもの権利条約の具現化」「安保関連法……集団的自衛権…などを実働化させないとりくみを」という。「戦争法」の言葉もなく、安保関連法の成立を前提としている。
 職場で資本・当局に絶対反対で闘うことなくして戦争は止められない。決起する労働者人民とともに、戦争を必要とする新自由主義を打倒することこそが、真に「教え子を再び戦場に送らない」闘いだ。8・30は「階級協調」に走る日教組本部の思惑を完全に打ち砕き、戦争絶対反対の現場組合員の力を示した。今こそ本部を打倒し、戦争法阻止!安倍打倒へ全国からストライキで国会へかけつけよう!

全国の職場から国会へ労組の力を発揮しよう

 安倍政権は、公務員労働者の決起に心底恐怖し、必死に連合の産業報国会化を狙っている。行政や教育など国家権力機構内部にある労働者の団結を解体することなしに戦争はできないからだ。
 世界でゼネスト情勢が成熟している。韓国・民主労総は非正規職撤廃を掲げてパククネ打倒の第3次ゼネストに向かっている。
 日本でも労働組合の無限の可能性を示す画期的前進が始まった。動労千葉の国鉄分割・民営化反対・1047名解雇撤回闘争は、最高裁で解雇を「不当労働行為」と認定させ、国鉄改革法をうち破った。動労水戸は被曝労働拒否のストライキを闘い、原発労働者とも結びつき、福島圧殺と闘う要となっている。動労総連合建設と一体でストライキで闘う日教組をつくることは絶対に可能だ。

非正規職撤廃で職場に団結を

 安倍の「教育改革」攻撃の核心は日教組解体だ。それは戦争教育と教育の民営化・非正規職化と一体である。学校統廃合、小中一貫校の設置、公設民営学校の解禁、土曜授業の導入、習熟度別学級などを通した小学校専科教員の配置、特別免許制度や非常勤講師制度、「チーム学校」、学校事務の「共同実施」は非正規職の教育労働者を急増させている。
 これを推進する日教組本部の制動をうち破って非正規職撤廃闘争が大前進している。三浦半島地区教組の仲間は、児童転出にともなう非正規職教員の解雇に対し、「臨時的任用とはそういうもの」と解雇を容認する体制内幹部と激突して、分会からの決起を生み出した。日教組奈良市は21人の市費講師雇い止め解雇を大衆的闘いで粉砕した。また、新採教員への退職強要、解雇攻撃に組合が闘わない中で、何人もの新採教員が立ち上がりこの攻撃を粉砕している。学校現場にこそゼネスト情勢がある。教育の民営化・非正規職化に絶対反対で闘う職場闘争は、正規・非正規の分断を超え、戦争を阻止する団結をつくり出すのだ。
 新自由主義は今や全労働者の4割、青年労働者の半数以上を非正規職にし、6人に1人の子どもを貧困状態にたたきこんでいる。1日2食、唯一の栄養源が学校給食というとんでもない現実だ。そして1%の資本家階級のために最後は戦争に行けと言う。こんな転倒した社会に未来はない。
 学校と教育、労働と社会のすべてを奪い返す道は、新自由主義打倒だ。教育労働者こそ革命の主体として決起する時が来た。求められているのは党と労働組合の一体的建設だ。職場に細胞をつくりゼネストで闘う教組をつくろう。戦争法阻止の国会闘争へ立とう。11・1労働者集会にすべての怒りを結集させよう!
〔革共同教育労働者委員会〕
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