勾留理由開示公判 警察のスパイ化攻撃を追及 全学連4同志が権力を圧倒

週刊『前進』08頁(2702号01面02)(2015/10/19)


勾留理由開示公判
 警察のスパイ化攻撃を追及
 全学連4同志が権力を圧倒

(写真 裁判に先立ち全学連を先頭に昼休みの霞が関をデモ。「デッチあげ弾圧やめろ!公安警察解体!」の声をとどろかせ、沿道の共感と注目を集めた【10月14日】)

 10月14日、公安警察による「監禁致傷事件」デッチあげで不当逮捕された全学連4学生の勾留理由開示公判が東京地裁刑事第14部(中山登裁判官)で行われた。これに先立ち緊急に呼びかけられた正午からの東京地裁包囲デモには、首都圏の学生や労働者を中心に130人が集まり、安倍の意を受けた警視庁公安部の卑劣な弾圧に満身の怒りをたたきつけた。
 斎藤郁真全学連委員長がデモ出発前に訴えた。「今回の不当逮捕は、戦争法阻止を訴え国会前を埋め尽くした数十万人の実力闘争、その先頭に立った全学連に対する安倍政権の弾圧だ。裁かれるべきは卑劣なスパイ化工作をやっていた国家権力の方だ。4人を今すぐ奪還しよう。今秋ストライキをもって国家権力に大反撃しよう!」――斎藤委員長の鮮明なアピールに全員が決意を新たにしてデモに出発した。
 「戦争のための弾圧やめろ!」「監禁致傷はデッチあげ!」「公安警察解体!」「ストライキで戦争とめよう!」――ラップ調のコールを霞が関の街路に響かせながら、全学連を先頭に元気なデモが打ち抜かれた。

検察と裁判官を徹底弾劾!

 午後2時から勾留理由開示公判が行われた。完全黙秘・非転向を貫いて闘う4学生が法廷に姿を見せると、傍聴席から拍手と歓声が巻き起こった。中山裁判官は「傍聴人の発言・拍手等は禁止する! 黙りなさい!」などとわめいたが、そんな制動をものともせず、4学生と弁護人と傍聴席の仲間が固く団結して終始法廷を圧倒した。
 4人は人定質問にも堂々と完全黙秘を貫いた。裁判官が「4人は共謀して前進社内で樋口正太郎に厳しい追及をし、脱出を余儀なくさせ、転落させて傷害を負わせ……」などと公安の主張をうのみにした勾留状を読みあげると、法廷は怒りのるつぼと化した。求釈明で弁護人が「誰が、いつ、どのように『監禁』とされる行為をしたのか」と追及すると、裁判官は「いずれも証拠の内容・存否にかかわるので回答できない」「被疑事実に記載の通り」などと逃げ口上をくり返した。
 「ふざけるな!」「ちゃんと答えろ!」
 傍聴席から一斉に怒号が飛ぶ中、追い詰められた中山裁判官は顔を引きつらせて退廷命令を連発。警察・検察と一体で国家犯罪を擁護する醜悪な正体をさらけ出した。
 さらに弁護人の意見陳述が裁判官と検察官を圧倒した。鈴木達夫弁護士は「最大の問題は国家権力によるスパイ行為だ。戦後の憲法下において初めて、国家権力と人民がスパイ問題をめぐって激突しているのが今回の事件だ。金銭でそそのかしてスパイに仕立て上げ、結社の自由を侵害してスパイを送り込むなど、断じて許されることではない。国家犯罪そのものだ!」と突きつけた。
 閉廷後、裁判所前で集会を行い、全員でシュプレヒコールをあげ、4学生即時奪還へ闘い抜く決意をうち固めた。
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