10・11三里塚 「朝鮮有事」=侵略戦争切迫と対決 軍事空港粉砕・農地死守誓う 強制収用許すな! 安倍打倒!

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週刊『前進』08頁(2702号04面01)(2015/10/19)


10・11三里塚 「朝鮮有事」=侵略戦争切迫と対決
 軍事空港粉砕・農地死守誓う
 強制収用許すな! 安倍打倒!

(写真 反対同盟を先頭に空港敷地内を縦断するデモに立つ【10月11日 成田市】)

(写真 「労農連帯」の誇りと気概に満ちて行進する動労千葉と全国労組交流センターのデモ)


 10月11日、三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で、成田市東峰で「最高裁による強制収用許さない! 第3滑走路粉砕! 安倍政権打倒!」を掲げる三里塚全国総決起集会が開催された。全国から930人が結集し、反対同盟とともに「軍事空港粉砕・農地死守」を固く誓った。

全学連が集会

 会場は東峰の萩原富夫さんの畑で、開拓組合道路と一体で空港敷地の真ん中を食い破り存在している。雨上がりの適度に湿った肥沃(ひよく)な土が参加者を迎えた。東西2本の誘導路にはさまれ、一帯はジェット機走行の激しい騒音にさらされている。
 全学連は独自集会を開催し4人の仲間への「監禁致傷」デッチあげ弾圧への怒りを爆発させ、会場の空気を熱くした。
 浪花の趙博(チョウパギ)さんのライブに続き、正午を過ぎて開会した。司会の伊藤信晴さんが、この日午前に北原鉱治事務局長宅前に右翼が押しかけたことを報告し、労農学連帯の力での大反撃を呼びかけた。
 北原事務局長が主催者あいさつに立ち、闘争50年の感慨を述べて「成田を廃港に追い込もう」と力強くアピールした。
 続いて東峰の萩原富夫さんが反対同盟事務局からの報告を行い、「農地を守り、軍事空港建設を阻止することが人民の未来を切り開く」と闘いの方向を鮮明に示した。
 連帯のあいさつの最初に、動労千葉の田中康宏委員長が、新書記長の川崎昌浩さんを伴って登壇した。田中委員長は「分割・民営化は不当労働行為」との判決が最高裁で確定したことを確認し、「闘いは今からここからだ!」と熱を込めて11・1全国労働者集会への大結集を要請した。
 関西新空港反対住民に続き、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部執行委員の西山直洋さんがあいさつに立ち、「関生支部も結成50年。全力で安倍戦争政治を止める」と決意を表明した。

労農学連帯し

 大きな拍手に迎えられて天神峰の市東孝雄さんが登壇した。市東さんは、東京高裁の不当判決を弾劾し、「〈軍事空港反対・農地死守〉の反対同盟50年の闘いは間違っていなかった。この地で農業を続ける」と不動の意志と闘魂を示した。
 反対同盟顧問弁護団が登壇した。事務局長の葉山岳夫弁護士は、空港公団=成田空港会社(NAA)が秘密裏に旧地主から市東家の南台耕作地の底地を買収した違法を糾弾し、「正義の力を結集し最高裁を追いつめよう」と呼びかけた。
 「市東さんの農地取り上げに反対する会」と各地の「市東さんの農地を守る会」が壇上に並んだ。群馬の会からは、群馬合同労組に加入した交通労働者が、職場で闘う決意を述べた。茨城の会からは、小竹運輸グループ労組副委員長の野澤英人さんが「言葉よりも行動で市東さんとともに闘う」と気概を示した。
 全国農民会議が緑色ののぼりを林立させて、壇上に勢ぞろいした。共同代表の小川浩さんは「TPPは日米帝国主義の生き残りをかけた経済ブロック。安倍戦争法と一体だ。市東さんの農地を守る」と決意を表した。
 福島からは、動労福島を結成したJR郡山工場の橋本光一さん、3・11福島行動実行委の椎名千恵子さんが発言した。椎名さんは「三里塚が続く限り〝命の闘い〟は勝利する」と高らかに宣言した。さらに農地を守る沖縄の会、経産省前テントひろばの代表が発言。
 婦人行動隊の木内敦子さんのカンパアピールをはさみ、集会後半の司会を婦人行動隊の宮本麻子さんが務めた。全国水平同盟の久原正子委員長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、「星野文昭さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の星野暁子さん、動労水戸の木村郁夫書記長、都政を革新する会の北島邦彦事務局長などが次々と決意を明らかにした。
 全学連の斎藤郁真委員長が登壇し、集会の熱気は最高潮に達した。斎藤委員長は、デッチあげ逮捕された4人の仲間の奪還を誓い、「朝鮮有事」での労働者・学生の侵略戦争への動員を粉砕するために「この秋に東北大、京大で反戦ストに立つ」と決意を表明した。

来春3・27へ

 太郎良陽一さんが集会宣言とスローガンを採択し、来春成田市での3・27全国集会、来夏7月の東京での三里塚闘争50周年記念集会の開催を明らかにした。団結ガンバローを三唱し、反対同盟を先頭にデモに出発した。
 長蛇のデモは開拓組合道路から第3誘導路のトンネルをくぐり、市東さんの南台の畑に到着。ここは農地法裁判、耕作権裁判の対象地であり、デモコースは団結街道破壊以降市東さんが日々営農で往復する道だ。参加者は市東さんに思いを致してそこから行進を再開、東峰開拓組合道路に戻る一周デモを貫徹した。

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