集会発言 空港を廃港に追い込む

発行日:

週刊『前進』08頁(2702号04面02)(2015/10/19)


集会発言
 空港を廃港に追い込む

命かけて農地を守ろう
 反対同盟事務局長 北原鉱治さん

 三里塚闘争はみなさんの支援を受けて50年にわたって闘い続けてきました。ここに立ち、空港の惨めな現実を見れば、あと何十年かけても「完全空港」へのめどが立たないことがはっきりわかるでしょう。
 市東孝雄さんの耕す土地が今、いわれなき罪を着せられて強奪されようとしている。これを絶対に許してはならない。代々受け継いできた農地を奪われることは、農民にとっては命を奪われるのと同じです。したがってこれとの闘いも、われわれは命をかけなければならない。
 今日の国際情勢は、戦争の時代の様相を呈している。世界の平和をめざし、成田空港を廃港に追い込もう。反対同盟はみなさんの先頭で闘うことを宣言します。

この地で農業を続ける
 天神峰 市東孝雄さん

 東京高裁の不当判決を絶対に認めることはできません。農地法裁判は最高裁での闘いとなりました。一方で耕作権裁判が2年半ぶりに千葉地裁で再開されました。こちらに有利に進んでいますが油断はできません。私に「猫の額のような畑だから、農業はどこかへ移ってやればいい」と言う人もいる。でも、祖父、父と百年耕し続けて、それを継ぐと生き方を決めて帰ってきた。猫の額と言われようが、ここが私のいるべき場所と思っています。
 安倍政権の安保法制強行を見て、反対同盟の「軍事空港反対・農地死守」の50年の闘いは間違っていなかったと実感できました。動労千葉・動労水戸を先頭とする労働組合、市民・学生の運動、沖縄・福島で国策に対し真っ向から立ち向かっている人たちとともに、私はこの地で一日でも長く農業を続けていきます。みなさんの力を貸してください。

第3滑走路建設粉砕を
 東峰 萩原富夫さん

 この地で集会を開いたのは、空港の敷地に囲まれ、市東さんがどんな環境で生活しているのかを実感してほしかったからです。空港施設は欠陥だらけでボロボロです。
 市東さんの農地裁判は最高裁の段階に来ました。反対同盟は緊急5万人署名を推進しています。署名運動だけで勝てるとは思いませんが、市東さんの闘いを支援する陣形をもっと強固につくるために、さらに署名を積み重ねたい。
 全国で安倍の戦争政治に反対する闘いが続いています。国会で戦争法が強行された中で、第3滑走路建設が浮上してきました。成田空港が軍事空港としての姿をいよいよ現してきたものです。地元の有志を名乗る人たちはこの誘致で金もうけがしたい。それが戦争に使われようが、自分たちの利益しか考えていない。本当に怒りに堪えない! そういう考えを断固粉砕しなければなりません。反対同盟は、空港周辺地域での一斉行動で、住民・農民との対話を重ねてきました。第3滑走路と戦争法への怒りは本当に強いです。
 私たちは市東さんの農地を守り、軍事空港を粉砕する。それが人民の未来を切り開くことを確信し、闘い続けます。

これからが本当の闘い
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 動労千葉は10月1〜2日、検修部門の外注化・非正規職化を粉砕するストに立ち上がりました。これは、すべての労働者が直面している総非正規職化という攻撃に対する反撃です。国会で強行された戦争法に対する私たちの回答でもあります。
 三里塚では市東さんの農地をめぐる勝負の時が来ています。戦争法に反対し国会を包囲して日本労働者階級が本当の力を見せ始めたこの時、三里塚が実力闘争のとりでを半世紀守ってきたことの大きさを感じました。
 1047名解雇撤回闘争は、最高裁による上告棄却で反動判決が確定しました。これ以上国鉄闘争を続けさせないという国家権力の意志です。しかし30年の闘いは敵を追いつめて、国鉄分割・民営化は国家的不当労働行為であったことが確定しました。私たちはいよいよこれからが本当の闘いだと決意しました。
 安倍政権が狙っているのは明らかに「朝鮮半島有事」で戦争に乗り出すことです。だが韓国では民主労総がゼネストに立ち上がっている。国際連帯が力を持てばこの社会は変わる。11・1労働者集会は、労働者・農民一人ひとりが歴史を動かす力を持つことを示す集会にしたい。みなさんの結集をお願いします。

------------------------------------------------------------
三里塚裁判日程
新やぐら裁判

 10月19日(月)午前10時30分開廷
 千葉地裁
 (傍聴券抽選のため30分前に集合)

このエントリーをはてなブックマークに追加