伊方原発再稼働阻止を 11月集会を闘い全原発廃炉へ

週刊『前進』06頁(2703号04面01)(2015/10/26)


伊方原発再稼働阻止を
 11月集会を闘い全原発廃炉へ


 戦争法と一体の原発再稼働攻撃を絶対に許さない。1%の資本家のために戦争・原発・首切りと一生派遣・総非正規職化で労働者人民の命を奪っていく安倍政権への怒りを一つの団結の力にし、11・1全国労働者集会に総結集しよう。再稼働阻止・全原発廃炉の展望は、被曝労働拒否のストライキを闘い、ゼネストを実現する労働組合の建設にすべてがかかっている。日比谷野音を埋める11・1大結集の力で四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の再稼働を阻止しよう。

今冬の再稼働―プルサーマル発電で核武装を狙う

 九州電力川内原発(鹿児島県)に続いて伊方原発3号機の再稼働をめぐる攻防が決戦の時を迎えている。伊方3号機はMOX燃料を使用するプルサーマル発電であり、核武装―プルトニウム保有のための再稼働だ。再稼働すれば、プルサーマル発電としては福島原発事故以降初めてとなる。
 四国電力は今冬の再稼働を狙っている。10月6日に伊方町議会が、10月9日に愛媛県議会が再稼働同意の議決を強行した。そして伊方町の山下和彦町長と愛媛県の中村時広知事は、林幹雄経産相の伊方町訪問と11月上旬に行われる国の伊方原発原子力防災訓練を経て、再稼働「同意」を表明しようとしている。
 中村知事は10月6日に政府の原子力防災会議に参加した際に安倍から「(原発事故時には政府が)責任を持って対処する」というでたらめな言葉を引き出したことをもって、〝事故が起きても知事の自分には責任がない〟として、再稼働に同意しようとしている。何という卑劣漢か!
 そもそも政府が福島原発事故に対してどんな責任を取ったというのか。「アンダーコントロール」という大うそで労働者や子どもたち、福島の人びとを被曝させ続け、がんを激増させているのが安倍政権だ。この国・愛媛県・四国電力による今冬再稼働など、絶対に許さない。
 伊方町議会、愛媛県議会の同意議決に対して、地元を先頭に、対岸の広島県や大分県などからも多くの人びとが抗議行動に立ち上がった。県議会前抗議行動には愛媛県職労の組合員が組合旗と「伊方原発再稼働絶対反対」の横断幕を持って参加した。中村知事の足元を揺るがす労働組合の決起に、参加者から感動の声が上がった。
 愛媛県職労は一貫して組合として被曝労働の強制に反対し、「原子力災害にかかる業務についての申し入れ」で「『原子力災害対策業務』に関し、愛媛県は職員に危険な業務命令を発令しないこととしており、被ばくの避けられない『原子力災害対策業務』には従事することはできないから、伊方原子力発電所の再稼働に関する同意を行わず、廃炉としたうえで安全に管理していくよう、四国電力に要請すること」という組合要求を掲げて闘っている。

被曝前提とした11月上旬の防災訓練を粉砕しよう

 動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、自分と仲間、すべての労働者への被曝労働強制を許さないという、全労働者と地域住民を獲得する地平を闘いとっている。「ストライキで被曝労働を拒否する」体を張った闘いは、原発関連労働者からも感動をもって迎えられ、原発の中に労働組合をつくってストライキで原発を止め、廃炉を実現する闘いに発展している。
 原発を動かしているのは原発労働者だ。「避難計画」を策定し安定ヨウ素剤を配るのは自治体労働者だ。「避難計画」ではJR、自治体を始め交通運輸、通信、医療・介護労働者が動員され被曝労働を強制される。あらゆる職場で被曝労働拒否で闘うことが、デタラメな「避難計画」を粉砕し再稼働を止める力だ。
 11月上旬に再稼働に向けて強行される被曝を前提とした国の原子力防災訓練を粉砕しよう。「避難計画」は地域のすべての労働者に被曝労働を強制する計画である。8月5日に原子力規制委員会は原発の過酷事故の収束作業に当たる労働者らの被曝放射線量の限度を、現行の年間上限100㍉シーベルトから250㍉シーベルトに引き上げると決定した。福島第一原発では元原発労働者の白血病が初めて労災認定された。引き上げで、原発労働者への被曝強制はさらに過酷になる。そして事故が起こった際は、自治体労働者、交通運輸労働者、医療・介護労働者に対し「250㍉シーベルト以下なら現場に行け」という職務命令、業務命令が出されることにもなりかねないのだ。

被曝労働強制の職務命令拒否する労働組合つくる

 闘いの核心は、被曝労働を強制する職務命令・業務命令をストライキの力で粉砕する労働組合の団結をつくり出すことである。動労総連合と合同労組建設を基軸にしながら、自治体、教組、郵政などに拠点労組をつくり出し、あらゆる職場で新たに組合をつくり団結を拡大していくことだ。その点でも自治体の労働組合の決起はものすごい影響力・波及力をもって原発労働者と結びつき、全労働者を獲得していく力がある。
 団結して被曝労働を拒否し自分たちの身を守る闘いにこそ、すべての人の被曝労働を止め原発を止める力があることに目覚めた労働者は、断固として被曝労働拒否のストライキに立ち上がり、全労働者の先頭で闘う。労働者階級の自己解放性に心の底からの確信を持って、あらゆる組合・職場で被曝労働拒否のストライキを呼びかけよう。
 この闘いを実現するために、党と労働組合の一体的建設を実現する地区党が決定的である。JR、自治体、郵政を始めあらゆる組合・職場に革共同の細胞を建設し、青年を先頭に階級の指導部を建設しよう。
 11・1労働者集会こそその決定的な飛躍点だ。愛媛県委員会は地区党の飛躍と労働組合の飛躍をかけて全力で闘いぬく。1万人結集の力で伊方原発再稼働阻止・全原発の廃炉をかちとろう。
(革共同愛媛県委員会)
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