都労連1時間スト貫徹を 戦争と民営化・総非正規化に反対! 実質賃下げと団結破壊許さず人事評価撤廃へ実力で闘おう

週刊『前進』06頁(2704号03面04)(2015/11/02)


都労連1時間スト貫徹を
 戦争と民営化・総非正規化に反対!
 実質賃下げと団結破壊許さず人事評価撤廃へ実力で闘おう

(写真 ストで闘うぞ! 組合旗を林立させて都労連が決起集会【10月16日 新宿・都庁ふれあいモール】)

 地方公務員の秋季賃金闘争(秋闘)が正念場を迎えている。都労連は11月13日に1時間ストを構え決戦に突入した。人事評価による実質賃下げと労働者分断・団結破壊、全面民営化・総非正規職化の攻撃に、怒りが燃え広がっている。11・1集会の歴史的勝利に続き、動労総連合を先頭に戦争・民営化絶対反対、非正規職撤廃の16春闘ストから参院選決戦勝利へ、都労連労働者は1時間ストを貫徹し闘おう。

「中堅据え置き・成績率拡大」に広がる怒り

 東京都や23区の賃金・一時金の人事委員会勧告(人勧)は「24年ぶりの2年連続引き上げ」、全国の政令市も「(平均9925円賃下げの大阪市を除いて)引き上げ勧告となった」と宣伝されている。しかしその内実はまったく逆だ。
 都人勧は、公務員のスト権剥奪(はくだつ)の「代償として設置された第三者機関」のペテンを投げ捨てた極反動勧告だ。都労連の「年齢や役職などに関わりなく一律大幅賃上げ」の求めに対し月例給「引き上げ」はわずかに400円(0・1%)。それも一般係員や主任については若年層のみ引き上げ、それより年上の中堅・ベテラン職員については「据え置き」とした。これに対し課長代理、課長、部長は600~900円の昇給だ。「職責の差でメリハリをつける」と、管理職にならない限りわずかの賃上げも認めないということだ。消費増税や10月からの公務員の年金保険料大幅アップと合わせ、実質賃下げと労働者分断以外の何ものでもない。
 さらに再任用職員を含め一時金の「成績率の査定幅の更なる拡大」を勧告した。労働者全体からこれまで以上にむしり取って原資とし、それを「成績上位者」にのみ割増支給する。団結破壊の狙いがむき出しだ。
 都人勧は来年4月施行の改悪地方公務員法への対応を迫り「能力・業績を反映した給与制度の更なる進展」「生活給的、年功的要素の抑制」を強調した。

「人事評価」で労働者を分断し団結を破壊

 これを受けて都当局は「都民から非常に厳しい視線が注がれる」と脅し、「職責・能力・業績に基づく処遇の徹底や、職員の働き方を見直す」と強弁している。
 人事評価を振りかざした職場の団結破壊は全面民営化・外注化・総非正規職化攻撃と一体だ。
 都人勧は「任期付職員や一般職非常勤職員など様々な任用(雇用)形態の職員を、その職責等を踏まえ適時適切(!)に活用することが重要」とし「柔軟で多様な働き方」を強調した。労働者とその家族が生きていく上で必要な安定した収入も雇用も否定し、「使い捨て自由」とする非正規職全面化の意図を隠そうともしない。
 それは「公務員の岩盤」を砕いて公務員労組の闘いをつぶし、全労働者への雇用・賃金破壊を拡大する新自由主義の歴史的攻撃だ。労働者の闘いに追い詰められて人事評価による分限解雇に出てきた大阪市長・橋下徹を切っ先とし、JR資本が第2の分割・民営化攻撃として全面化しようとしている階級戦争との決戦が始まっている。今こそストで闘う時だ。
 10月23日には現業全廃・労組つぶしを許さない自治労現業統一闘争が年休ストを始め全国で闘われた。体制内幹部の制動をはねのけて闘う団結を拡大し、当局に大打撃を与えている。
 安保国会闘争の歴史的高揚を引き継いで、現業職場や保育・児童館、医療・福祉職場を先頭に、全面民営化・外注化、任用替えと首切り、総非正規職化との攻防が展開されている。庁舎建て替えやマイナンバー制をも契機に全面民営化計画が出され、行政職を含む自治体の全職場・全業務を根本から転換させる攻撃との激突が始まった。その渦中で大幅賃上げと人事評価撤廃をかけた秋闘が闘われているのだ。

都労連は朝鮮侵略戦争の切迫と闘おう

 自治体当局による労働者の団結破壊は、安倍政権の戦争・改憲攻撃と完全に一体だ。アベノミクスは最後的に破産した。安倍は労働者の階級的団結と絶対反対で闘う労働組合のゼネストの胎動にうち震えている。経済破滅の危機に追い詰められ朝鮮侵略戦争に突進する安倍を倒し、プロレタリア革命の扉を開く時が来た。それは国鉄闘争を基軸とする階級的労働運動と国際連帯の前進にかかっている。
 30年にわたる国鉄闘争は、体制内幹部の総屈服で階級対立の非和解性を否定し闘う労働運動を葬ろうとした10年4・9「政治和解」の大反動をのりこえて力強く発展している。動労千葉・動労水戸、動労総連合を先頭に、正規・非正規の分断を超えて実力ストが闘われ、全国・全産別のゼネストを切り開く歴史的情勢が始まっている。
 国鉄闘争100万支援陣形を担った公務員労組が闘う団結をよみがえらせて安倍打倒の先頭で闘う時だ。パククネ政権打倒ゼネストを闘い、11・14全民衆総決起大会に進撃する民主労総と団結し、都労連労働者は1時間ストを貫徹し闘おう。
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