韓国・民主労総ゼネストと連帯を 非正規職撤廃・朝鮮侵略戦争阻止、 ストライキで安倍政権打倒しよう

週刊『前進』08頁(2705号01面01)(2015/11/09)


韓国・民主労総ゼネストと連帯を
 非正規職撤廃・朝鮮侵略戦争阻止、
 ストライキで安倍政権打倒しよう


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(写真 11・1日比谷大集会で世界の労働者が戦争阻止を誓い「団結ガンバロー!」 集会発言=2、3面 国際連帯集会=4面)


 東京・日比谷野外音楽堂で開かれた11・1全国労働者総決起集会は、全国・全世界から5700人が大結集して感動的にかちとられた。7〜9月安保国会決戦は、階級的労働運動路線を貫き戦争絶対反対の国際連帯闘争として巨大に爆発、発展した。11・1集会を破壊するための日帝・安倍と国家権力のあらゆる策動は粉砕され、逆に怒りの決起に転化した。公安スパイの摘発・粉砕に対する「監禁致傷」デッチあげの弾圧は完全に粉砕され、4学生の不起訴奪還をかちとった全学連は、10・27京都大バリケードストライキを貫徹し、11・1集会の成功をも牽引(けんいん)した。日比谷野音にみなぎった階級的・国際主義的な団結の感動と興奮を、直ちに全国の職場・地域・学園に広げ、国鉄決戦と動労総連合建設への新たな歴史的巨歩を踏み出そう。民主労総ゼネストと連帯する11月訪韓闘争に決起しよう。11・29星野全国集会の大成功をかちとろう。

日韓首脳会談=戦争会議と真っ向対決し

 何よりも11・1労働者集会の歴史的意義と切り開いた地平についてまず確認しよう。
 第一に、11・1集会は、ソウルで開かれた11・1日中韓首脳会談と11・2日韓首脳会談に真っ向から国際連帯で対決してかちとられた。
 特に日韓首脳会談は米帝オバマに尻押しされてやっと開催にこぎ着けた、朝鮮半島有事=朝鮮侵略戦争に向けての戦争会議だった。11月3日には、自衛隊と米軍を「平時」から一体的に運用するための新しい協議機関=「同盟調整メカニズム」が発足している。世界大恐慌の本格的激化・深化のもと、帝国主義の戦後世界体制の累積した全矛盾が極限的に爆発し、新自由主義的帝国主義は米帝を先頭に世界戦争に突き進んでいる。
 しかし労働者を総動員しなければ戦争はできない。何よりも日韓米の労働者がゼネストで立ち上がり、「朝鮮有事」=侵略戦争を止めるのだ。階級的・国際主義的な団結を軸にした労働運動の新しい時代が始まった。
 大恐慌と戦争・大失業に対置するものは生きるためのゼネストであり、プロレタリア革命だ。韓国・民主労総は困難をのりこえてパククネ打倒へ不屈のゼネスト闘争に立ち上がっている。民主労総と11・1集会が、米日韓体制による朝鮮侵略戦争の前に立ちはだかっていることを全参加者は実感し、ストライキで戦争を止めると誓い合った。
 さらに11・1集会は、世界戦争のもう一方の焦点である中東情勢と切り結んだ。対シリア戦争に参戦し10月10日の爆弾テロ襲撃を企てたトルコのエルドアン政権は、駐日トルコ大使館を通じ滞日・在日クルド人に「集会参加禁止」を通告するという、とんでもない弾圧を行ってきた。トルコから参加したUID―DER(国際労働者連帯協会)との結合を阻止しようと狙ったのだ。これを打ち破り両者の戦闘的合流がかちとられた。
 安倍はこの間、2度もトルコを訪問し、先月はエルドアンが来日した。日帝にとって今やトルコは、原発・インフラ輸出や対中国・対AIIB(アジアインフラ投資銀行)の経済・軍事外交の戦略拠点だ。安倍とエルドアンが結託した11・1集会破壊策動を粉砕し、国際連帯とストライキで戦争を止める柱を打ち立てたことは決定的だ。

国鉄決戦勝利と動労総連合建設への前進

 第二に、11・1集会は、国鉄決戦が動労総連合建設の推進と外注化阻止・非正規職撤廃闘争をもって、新たな発展を開始する出発点となった。JR採用差別事件の6・30最高裁棄却決定による闘争収束策動を突き破り、今や解雇撤回・JR復帰の闘いが、国鉄闘争全国運動として不屈に前進しつつある。
 国鉄決戦の発展で日帝・安倍を打倒できるという確信を、全集会参加者が打ち固めた。11・1集会には、安保・戦争法強行、沖縄・福島圧殺、外注化・総非正規職化、労働法制の改悪と労働組合解体に突進する日帝・安倍への怒りが総結集した。7〜9月安保国会決戦の爆発も、国鉄決戦30年の不屈の闘いが労働運動の根絶と改憲・戦争国家化への道を阻んできた、その地平の上に実現されたのだ。
 全国約50カ所で国鉄集会を成功させ、全学連弾圧を粉砕するために、労働者は大学キャンパスに駆けつけてともに闘った。そして11・1集会の成功にとって特筆すべきは、動労千葉、動労水戸、動労総連合が、さらには全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部と東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会がストライキに立ち上がったことだ。
 4・9政治和解の反革命(国鉄1047名解雇撤回闘争の解体攻撃)に走った体制内労働運動派は破綻・崩壊し、労働運動の新たな分岐と流動化が本格的に始まっている。労働者階級の怒りは沸点に達している。新自由主義が国鉄分割・民営化以来進めてきた攻撃は、今日、外注化と総非正規職化で社会をすみずみまで破壊している。この新自由主義に立ち向かう国鉄決戦=外注化阻止・非正規職撤廃闘争を本格的に推進し、反合・運転保安闘争路線を全産別・全職場で貫こう。

安保・自衛隊容認の共産党は許せない!

 第三に、11・1集会は、体制内指導部とりわけ日本共産党スターリン主義との大党派闘争を闘いぬくことでかちとられた。
 共産党は「国民連合政府」なるものを打ち出し、日本が「攻撃」されたら日米安保条約や自衛隊法を活用し、「日米で共同対処する」=米軍と一体となって戦争するとまで言い出した。「国民連合政府」は、支配階級・ブルジョアジーの一部とも連合することであり、「民主主義を守れ」と叫んでプロレタリア革命を圧殺する反革命そのものだ。実際に、共産党が「手本」にした1930年代の「人民戦線」は、「ファシズムと戦う」と称してプロレタリア革命に敵対し、その圧殺の上に帝国主義戦争への参戦にも行き着いた。
 そしてまさに今、「朝鮮有事」=米日帝の朝鮮侵略戦争が切迫し、日帝・安倍が集団的自衛権行使のための戦争法を成立させたこの時に、共産党は「愛国主義の党」として階級的労働運動と国際連帯に敵対し、安保や自衛隊を容認する立場を宣言したのだ。これは安保国会決戦に決起した巨万の人びとへの大裏切りである。
 この日本共産党スターリン主義を打倒しのりこえて、国際連帯とゼネストで朝鮮侵略戦争を阻止しなくてはならない。

2016年の参院選決戦へ闘いぬく宣言

 第四に、11・1集会は、「許すな改憲!大行動」を先頭に、鈴木たつお弁護士を押し立て2016年参院選決戦(東京選挙区)を闘うことを宣言した。「労働者階級の新しい革命的政党をつくろう」という訴えが、満場の拍手で確認された。これは階級的労働運動の真価をかけ、労働組合運動と国際連帯のさらなる飛躍をかけての歴史的な挑戦だ。
 日帝・安倍の極右的盟友=日本会議の桜井よしこは「今こそ改憲の好機」(11月2日付産経新聞)と叫んでいる。米帝オバマの「不決断」「迷いと長期戦略の欠如」を激しくなじり、今こそ日帝が「国際社会の秩序維持に強い力を発揮」するための「資格と力」、すなわち「国家の基本を成す2大要素、経済力と軍事力の強化が必要」と叫び、そのために「改憲」をやるのだとうそぶいている。
 今や大恐慌・戦争と革命をめぐる一大階級決戦に突入した。国鉄決戦とゼネストと国際連帯の発展でこの大決戦に勝利しよう。

宣伝・扇動戦の圧倒的な変革と飛躍を

 そのための階級的労働運動の飛躍と変革、勝利の環と課題はいよいよ明確だ。
 第一に、宣伝・扇動の飛躍と変革だ。その軸は機関紙活動である。機関紙は「集団的組織者」だ。来年11月集会の今年を倍する大結集を、『前進』で組織していこう。そのためにこそ、労働者階級の根底的な怒りと結合することだ。職場・生産点での闘いとオルグの中でそれはかちとられていく。拠点建設と階級の指導部建設の目的意識的な闘いを貫こう。
 第二に、「労働運動のできる党」への全力の挑戦だ。この闘いはまだ端緒だが、そのための決定的な環は、動労総連合の全国的建設と合同・一般労組全国協議会の建設だ。どんなに小さな労働組合でも、労働者階級全体の利益と前進の観点に立って闘わなくてはならない。何よりもゼネスト指導部がオルグ集団として駆け巡る民主労総に学び闘おう。
 第三に、とりわけ青年労働者、非正規職労働者とともに団結をつくり拡大していく闘いでの変革と飛躍だ。これを目的意識的に地区党建設として闘うのだ。その核心は、マルクス主義での武装と実践である。
 団結をさらに固め、勝利に向かって進もう。11月訪韓闘争の勝利へ闘おう。11・29星野全国集会の成功をかちとろう。

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