東京都・区・清掃 成績率拡大許すな 1時間ストうち抜こう

週刊『前進』08頁(2705号05面03)(2015/11/09)


東京都・区・清掃 成績率拡大許すな
 1時間ストうち抜こう

(写真 11・5都労連第5波都庁前集会)

 全国の公務員労組の秋季賃金闘争はストライキ闘争の山場に突入した。「ストで戦争とめる!」11・1集会に結集した階級的労働運動派は全過程を最先頭で闘いぬこう。

「白紙撤回」求め非和解的激突へ

 都労連(東京都職員4万人)は11月13日に1時間スト、特区連(23区職員5万人)と東京清掃労組(4400人)は20日に時間内29分集会(実質スト)と1時間ストを構え、当局提案の「白紙撤回」と一律大幅賃上げを求める実力の闘いに入った。都労連は都庁前集会を4波、5波と重ね、職場討議や早朝宣伝、団交での応酬と対当局行動を繰り広げている。スト前夜の都庁包囲デモと泊まり込み、当日の全庁舎封鎖のピケット態勢も整いつつある。
 12秋季年末闘争は、都労連29分ストと特区連の決起を頂点に、大量処分をはね返して実力でかちとられた。安倍を直撃した13年4・26自治労全国ストを切り開いた闘いをよみがえらせよう。

一律8%を奪い上位にのみ支給

 大恐慌と戦争、貧困と総非正規職化、社会の崩壊は一層深まり、情勢は安保国会闘争の爆発と国鉄闘争、国際連帯闘争の大前進で塗り替わった。職場の怒りを結集し、労働組合の階級的再生をかけてストに立つ時だ。
 都当局は、一時金(勤勉手当)について、3年目に入った全職員への人事評価による査定幅を拡大し、全職員から一律8%を奪い取った上で、それを「成績上位者」にのみ支給するとした。拠出額は一般職員で現行の4・5倍となり、支給額の差は8万3507円に拡大し、下位はさらに6%の減額となる。大変な労働者分断と賃下げだ。
 同時に都当局は、中間管理職に昇任せずに業務の中軸を担うことで上位の給料級に格付けられてきたベテラン職員(級格付者)について、「格付前の賃金に引き下げる」としてきた。月額最大4万5千円の減額であり、これまでの労使合意すら踏みにじる暴挙だ。
 23区長会は、課長級・係長級の給料表引き上げの強化とともに、一時金の一律拠出の現行1%以内から4%以内への拡大と、人事評価の最下位判定が続く職員への降給の整備を提案してきた。
 来年4月施行の改悪地方公務員法を振りかざした大攻撃だ。全国で「試行」と称して全職員に人事評価を拡大しようとする自治体が一気に増えた。いったん導入を認めたら、次には賃金や一時金に連結され、大阪・橋下徹市長を切っ先に始まった分限解雇にまで行き着く。それとの攻防が東京でも本格的に始まった。現場の怒りを解き放つストライキこそ最大の反撃である。
 国鉄闘争を基軸に、安倍の朝鮮侵略戦争と民営化・外注化・総非正規職化との決戦に立とう。

非正規・委託のストに続こう!

 自治体の非正規職や委託労働者のスト決起が続々と始まっている。9月30日、東京の清掃収集下請けの労働組合は賃上げを求め1時間ストに立ち上がった。10月30日、都立職業訓練校で1年ごとの「任用」を繰り返してきた非常勤講師31人への民間委託による雇い止め解雇は不当としてストライキが闘われた。こうした非正規・委託労働者の決起、韓国・民主労総11・14民衆総決起大会と固く団結して秋闘ストを貫徹し、動労総連合を先頭に全国全産別の16春闘ストへ攻め上ろう。
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