星野闘争 「獄中の処遇を改善せよ」 弁護士会が刑務所に勧告

週刊『前進』06頁(2707号04面02)(2015/11/23)


星野闘争
 「獄中の処遇を改善せよ」
 弁護士会が刑務所に勧告


 11・29全国集会・デモを大成功させ、星野文昭同志を必ず奪還しよう。同時に何よりも、夏は酷暑、冬は極寒の徳島刑務所で生き、闘う星野同志の処遇改善をかちとり、星野同志を絶対に守り抜こう。

健康な生活を営む権利侵害

 徳島弁護士会は11月2日、徳島刑務所長・竹中晃平に対して星野同志の人権救済の「勧告書」を提出した。
 「勧告の趣旨」は次のように述べている。「徳島刑務所所長が、受刑者星野文昭氏(以下「本件被収容者」という。)に対して、冬季において、適切な防寒衣を貸与又は支給(以下「貸与等」という。)せず、防寒下着又はカイロ等の自弁品の使用を許可しないことは、寒冷アレルギーもしくはそれに準ずる状態にある本件被収容者の健康を保持するため適切な措置を講じる義務に反して違法な処遇をしたものであり、同人の健康な生活を営む権利を侵害すると認められるので、徳島刑務所所長は、今後、本件被収容者について、冬季において、適切な防寒衣を貸与等するとともに、防寒下着又はカイロ等の自弁品の使用を許可するなどし、同人の健康を保持するため適切な措置を講じるよう勧告する」
 この勧告は、星野同志のお連れ合いであり全国再審連絡会議共同代表の星野暁子さんなど4人が昨年12月25日に徳島刑務所を相手として人権救済を申し立てたことを、徳島弁護士会が受けたものだ。
 勧告にあたり、徳島弁護士会は、星野同志から「事情聴取」したこととして以下のことを列挙している。星野同志は「数年前から体温が35度程度になり、風邪もひきやすくなり、過去に一度肺炎を起こしたことがある」「医師からは、寒冷アレルギーと診断されており、毎年1月頃になると全身に痒(かゆ)みが出て腕等に発疹ができる」「今年は特に症状がひどく、痒みのせいで夜は2、3時間しか眠れない」「他の受刑者も、冬期は全員霜焼けができる」。
 続けて、これも星野同志から「事情聴取」したこととして、次のように述べている。「外套(がいとう)の着用は認められておらず、貸与等されている防寒衣はスーツのジャケットのような薄さの物のみ」「防寒下着やカイロ等の自弁品の使用が認められると、手足を温められるため大分防寒できると思うが、今まで受刑者にこれら自弁品の使用が認められたという話は聞いたことがなく、本件被収容者にも認められたことがない」

星野同志守り必ず奪還を!

 しかも、徳島弁護士会は前者の星野同志の体のことも、後者の「防寒衣類」「防寒下着やカイロ等」のこともすべて事実として「認めることができる」と言い切っているのだ。加えて、「当会の調査によれば、直近3年間における相手方(徳島刑務所)周辺の外気温は冬季には氷点下まで下がることもしばしばあり、……居室内も同程度の気温まで下がることがあったものと認めるのが相当である」と断言している。
 その上で、徳島弁護士会は「被収容者にも当然、憲法上、幸福追求権及び生存権が保障されており……健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有している」と明言し、これらの認定と法的根拠に基づいて今回の重大な勧告を行ったのだ。
 徳島刑務所が星野同志と受刑者に暖房や暖かな衣類などを保障せず、「氷点下」の獄舎で生活させることなど一刻も許されない。徳島刑務所は今すぐ星野同志とすべての受刑者が人間らしく生活できるようにしろ!
 11・29全国集会・デモの成功で星野同志を守り、必ず奪還しよう!
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