三里塚一斉行動 年内1万筆の達成へ 新滑走路に怒り相次ぐ

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週刊『前進』06頁(2707号05面04)(2015/11/23)


三里塚一斉行動
 年内1万筆の達成へ
 新滑走路に怒り相次ぐ

(写真 天神峰の市東さん宅離れで反対同盟が一斉行動出発前の打ち合わせ)

(写真 川上地区を回り署名への協力を訴える宮本麻子さん【11月15日】)


 11月15日、三里塚反対同盟と支援連絡会議は、第31回を数える成田空港周辺地域での一斉行動に立ち上がった。前夜から雨が降り続くあいにくの天気だが、朝8時30分にいつも通り天神峰の市東孝雄さん宅離れに全員が集合し、打ち合わせを行った。
 最初に萩原富夫さんがあいさつし、「辺野古では警視庁機動隊までが投入されたが、反対する人びとはこれに屈せず実力攻防になっている。沖縄の闘いと連帯し、農地死守・第3滑走路粉砕へ闘おう」と述べた。
 市東孝雄さんは、「2年半続けて、一斉行動も定着してきた。古い人への説得も大事だが、農家の後継ぎや空港内で働く人も含めて次世代の獲得をめざしてがんばろう」と訴えた。
 この日用意された「反対同盟ニュース」第26号は、最高裁へ向けた農地取り上げ反対署名が現在8259筆と報じ、年内に1万を達成することを呼びかけている。またTPP大筋合意を批判し、反対同盟と韓国民主労総との熱い交流を報告し、さらに、安倍政権による沖縄への警視庁機動隊投入や第3滑走路計画に対する住民の怒りの声を載せている。
 ニュース、署名用紙・賛同署名用紙などを携えて、それぞれが担当地域へと飛び出していった。
 元反対同盟の石毛博道は、「有志の会」事務局として、商工会会長らが発起人として名を連ねた新パンフレットを作り、第3滑走路の芝山町への誘致運動を進めている。石毛ら推進派は、金と利権あさりで頭がいっぱいで、住民追い出しと騒音地獄を強制して地域を破壊することに何の痛みも感じないのだ。本当に許せない!
 成田市、芝山町、多古町の農家・住民は、こうした重大事が自分たちを置き去りにして、市町の行政や商工会、国や県によってあおられ進められようとしていることに、怒りと不安をかきたてられている。
 反対同盟と支援連の訪問は行く先々で歓迎され、会話が弾み、ニュースが熱心に読まれた。「第3滑走路によるこれ以上の騒音や地域破壊は認められない」「かつては空港反対と言っていた石毛が今は推進とは、それだけで許せない」「農地を強制的に取るなんて間違っている」という声が相次いだ。
 婦人行動隊の宮本麻子さんは、成田市川上地区を回り、ていねいに対話を重ねて9筆の署名を得た。萩原静江さんは、友人知人などに当たり、15筆の署名を集めた。午後には雨もすっかり上がった。
 夕方に再度集合し、それぞれの報告を出し合いながら、「署名61、賛同署名6」とこの日の成果を確認した。周辺地域からの賛同は30人に達し、全体での個人賛同は203人となった。
 最後に萩原富夫さんが、「年内1万筆達成へ向けて全力でがんばろう。来年3月には成田市で全国集会、そして7月には三里塚闘争50周年記念集会の開催を予定している。企画内容を充実させて成功させよう」と述べ、参加者一同にさらなる奮闘を促した。

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