帝国主義倒す反戦ストを 訪韓闘争に参加して②

週刊『前進』06頁(2707号06面03)(2015/11/23)


帝国主義倒す反戦ストを
 訪韓闘争に参加して②

教育労働者の責務かけ闘う
 全国労組交流センター・教育労働者部会代表 二本柳 実

 歴史的な民衆総決起闘争をともに闘うことができた感動でいっぱいだ。ハンサンギュン委員長の「今夜は夜通し労働者の街にする。12・5第2次民衆総決起に突入しよう」という闘争宣言は、会場を埋め尽くした10万人を超える労働者と農民、学生の歓喜の声とともに、強靭(きょうじん)な団結力をもって実践されたと実感する。
 16日には民主労総ソウル本部で理念交流会が開催された。前半が国鉄闘争全国運動呼びかけ人の山本弘行さんの講演。後半が「歴史教科書国定化は第2の維新宣言だ!」と題して、全教組(全国教職員労働組合)ソウル支部のイソンデ支部長の講演だ。彼は被解雇者であり、高校の歴史の教員だ。現在パククネ政権は「歴史教科書を国定化する」=反対する教員は排除するという全教組絶滅攻撃を仕掛けている。
 ソウル本部長もあいさつで「これは単なる教科書国定化ではない。歴史をゆがめ、独裁を美化し、資本の抑圧を維持するもので、抵抗する労働運動を労働市場改悪でつぶそうとすることと一体です」と語っている。
 イソンデ支部長は「全教組は韓国35万人教師の6万人を組織している唯一の教組」と紹介し、教科書国定化問題を3点にわたって提起した。①日本の植民地支配をどう見るのか、②北朝鮮についてどう学ぶのか、③パククネ政権―イスンマン独裁をどう教えるのか。韓国の歴史教科書国定化攻撃も新自由主義的歴史観=「自虐的」歴史観の克服という主張に基づくもので、日帝の植民地支配の長きにわたる歴史的影響に驚きを禁じ得ない。
 「日帝時代に何が起こったのか、これは帝国主義の問題です。日本の労働者も苦痛を味わったはずです。私は日本の労働者を信じます」「日本に動労千葉のような闘いがあることが力を与えてくれます。規模や勢力の問題ではなく、正義か否かです。正義の道を歩めば沈黙する人民もともに歩くと思います」「パククネが全教組に勝つことはけっしてないでしょう」という確信に満ちた発言に、あらためて国際連帯の前進と日本の教育労働者の階級的責任を痛感した。国際連帯で戦争を阻止しよう!

全世界に届く大闘争やろう
 全学連委員長 斎藤郁真

 民衆総決起闘争は本当に歴史的な闘いでした。作戦計画「5015」をはじめ、朝鮮侵略戦争情勢が具体化し、3度目の世界大戦が迫りつつある時、ともに資本主義・新自由主義に反対し、戦争と貧困に立ち向かって資本家の政権を倒そうと日韓の労働者階級が連帯闘争をしている。この瞬間に立ち会える感動に震えています。だからこそ、世界の労働者階級に応えて日本からもゼネストが打てる運動をつくっていきたいと思います。
 私の闘争現場はキャンパスです。けれども、次にこの社会を担う学生や若者の未来は労働者階級の勝利の中にあります。11月労働者集会に集まる誇りある労働者のみなさんと肩を並べ、ゼネストの一環を担う全学連をつくる決意です。
 他方で前日13日は、パリでISによる反革命的なテロリズムが火を噴き、帝国主義者による排外主義宣伝が吹き荒れた日でもあります。元凶は何十年にもわたる帝国主義による中東支配にあるにもかかわらず、怒りの決起が帝国主義者を利する結果にしかならないという絶望。ベトナム反戦運動が世界中の労働組合で取り組まれた時代、このような「テロ」など存在しませんでした。戦争反対で闘う帝国主義本国の労働者階級の姿が見えていたからです。その闘いが不十分であったとしても、「無差別の復讐」などという国際連帯を破壊する概念が生まれる余地はなかったのです。
 理念交流会で全教組の方はこう言いました。「日本で『扶桑社版』教科書の採択が阻止された時、非常に感動した。民衆総決起に勇気をもらったと日本の仲間が言っているが、韓国の人びとも日本の闘いに勇気をもらう。問題は帝国主義だ」と。この感動的な言葉・思いに応え、全学連は大学からの反戦ゼネストの実現へ突き進みます。
 資本主義による戦争・貧困の惨禍に苦しむすべての人びとに届く大闘争を巻き起こした時、ISの下でしか怒りを表明できない労働者民衆は必ず目覚めると確信します。
 ノドンジャヌン ハナダ!(労働者はひとつだ!)

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