戦争阻止!12月総決起を 全国で動労総連合建設を推し進めゼネストと国際連帯で世界革命へ 外注化阻止・非正規職撤廃で闘おう 前進社国賠裁判 一部勝訴の11・26高裁判決 記事6面

週刊『前進』06頁(2708号01面01)(2015/11/30)


戦争阻止!12月総決起を
 全国で動労総連合建設を推し進めゼネストと国際連帯で世界革命へ
 外注化阻止・非正規職撤廃で闘おう
 前進社国賠裁判 一部勝訴の11・26高裁判決 記事6面


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(写真 「パククネ政権の心臓部、青瓦台【大統領府】へ進撃しよう」。民衆総決起の会場である光化門に迫る民主労総を中心としたデモ隊。動労千葉訪韓団もともに駆けぬけた【11月14日 ソウル】)

労働者が闘い世界変える

 反革命武装勢力「イスラム国」(IS)による11・13パリ無差別襲撃事件を口実に、米仏帝国主義やロシアを先頭とするシリア・中東侵略戦争が一挙に激化している。
 仏帝国主義によるシリア北部への大空爆に続き、ロシアがカスピ海などから巡航ミサイルでシリア北部ラッカを攻撃し、9月以降のロシアによるシリア空爆だけでも1300人以上が虐殺されている。23日には地中海に展開する仏原子力空母シャルル・ドゴールからのシリア空爆も始まった。24日にはトルコ軍がロシアの戦闘爆撃機を撃墜する重大事態が引き起こされた。ロシア大統領プーチンは「テロリストの共犯者」とトルコを非難、シリアにミサイル巡洋艦「モスクワ」を派兵すると発表し、両国間の緊張が激化している。
 他方でNATO(北大西洋条約機構)は「トルコが領土(領空)を保持することを支持する」とロシアに警告。ロシアとトルコの軍事的激突がさらに発展すれば、NATOが集団的自衛権を発動し、ロシアとの全面戦争に発展しかねない事態だ。第3次世界大戦をもはらんだ恐るべき情勢が進展している。
 この世界戦争危機の根底には、大恐慌が本格的、全面的に激化している中で、米欧日帝国主義と大国の中国やロシアがイラク・シリア―中東と世界の支配をめぐって、非和解的に激突していることがある。現在、米英仏帝国主義やロシアは自国の影響力と支配権をイラク・シリアに拡大することを狙い、「IS掃討作戦」と称し先を争ってイラク・シリアへの空爆とミサイル攻撃で人民を大虐殺している。これは本質的に帝国主義と大国による市場・資源と勢力圏をめぐる強盗的侵略戦争であり、領土分割戦争である。
 11・13パリ無差別襲撃事件の原因と責任、世界戦争危機の根源は何よりも帝国主義とロシアにある。今こそ世界の労働者階級人民はゼネストと国際連帯で世界戦争を阻止し、最末期の帝国主義・新自由主義を一刻も早く打倒して、プロレタリア世界革命の勝利をかちとらなければならない。
 だからこそ、反革命武装勢力「IS」が行った11・13パリ無差別襲撃は断じて許せない。ISの行為は労働者階級人民自身に対する無差別襲撃であり、労働者の団結と国際連帯を破壊し、労働者階級自己解放とプロレタリア世界革命への闘いに敵対する武装反革命だ。
 世界戦争の引き金をひく帝国主義やロシアと対決し、勝利していく道は、階級的労働運動と労働者国際連帯闘争の全世界的な発展にある。民主労総のハンサンギュン委員長は11・14チョンテイル烈士精神継承2015全国労働者大会で「死ぬほど働いても人間らしく生きられない世の中は私たちが望む世界ではなく、その権力は私たちのための権力ではないので、労働者民衆のための世界は、私たちがつくるということだ。労働者が立ち上がらなければ、世界はけっして変わらない」と訴えた。この渾身(こんしん)の訴えに核心がある。
 労働者階級こそ、大恐慌下で世界戦争に突き進む新自由主義的帝国主義を打倒し、労働者が、人間が主人公の、新しい社会をつくりだすことのできる主体だ。労働者階級は民族・国籍・言語・宗教などの違いを超えて、世界を一つに団結させることができるのだ。

新たな国鉄闘争への宣言

 そうした決定的な闘いが、今年の11・1労働者集会と韓国・民主労総のゼネスト、11・14ソウル民衆総決起によって始まった。
 11・1労働者集会は、世界戦争と民営化・外注化・総非正規職化攻撃に真っ向から立ち向かい、階級的労働運動と国際連帯の新たな発展を切り開いた。国鉄闘争解体攻撃を打ち破り、動労総連合を全国に打ち立て、JR体制を打倒する本格的闘いが開始された。
 安倍政権は6・30最高裁決定をもって国鉄闘争を最後的に解体し、安保戦争法を強行成立させて戦争に突き進もうとした。だが動労千葉は「闘いはこれからだ」と新たな国鉄闘争を宣言し、JR東日本に直接、解雇撤回・JR採用を求める闘いを開始した。安倍の狙いは根本で破産した。新自由主義の核心的攻撃である外注化・総非正規職化に対しても、動労千葉、動労水戸を先頭とした動労総連合の波状的なストライキが闘いぬかれた。動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、常磐線全線開通絶対反対を先端に闘いぬかれている。
 国鉄分割・民営化絶対反対を貫く動労千葉、動労水戸の30年に及ぶ闘いは、ゼネストを闘う民主労総との団結など労働者国際連帯の新たな発展をかちとっている。
 国鉄分割・民営化は労働組合の解体のみならず、労働者から労働と労働の誇りを奪う大攻撃だった。それは過去の問題ではなく、今も外注化・総非正規職化として襲いかかっている。
 外注化・非正規職化は、労働者を分断し団結を解体して、労働者が助け合いながら働くことや生きること自身を打ち壊している。人間は団結し共同して働き、ともに生きる存在だ。だがそれを解体してきた国鉄分割・民営化以来の新自由主義攻撃は、今や人間性を破壊するだけでなく、地域も、医療や教育もすべて破壊しながら、世界戦争に突き進んでいる。
 国鉄分割・民営化に屈服したスターリン主義や社会民主主義などの体制内勢力は、職場生産点の闘いから逃亡し、青年労働者の生きるための闘いに敵対して絶望を生み出してきた。だが国鉄分割・民営化絶対反対で闘ってきた動労千葉や動労水戸は、青年労働者の根底的怒りを組織し、非正規職に突き落とされた外注先の労働者を組合に獲得して、まったく新しい地平を切り開いている。
 この動労千葉や動労水戸の闘いを、今こそ拡大し、発展させ、動労総連合を全国に打ち立てよう。先の国会で成立した改悪労働者派遣法こそ、総非正規職化、解雇自由と残業代ゼロ、不当労働行為容認、労働基準法全面解体などの攻撃の突破口だ。安倍政権のもとで「総非正規職化と貧困」が一気に拡大している。2016年の国鉄決戦と春闘の爆発へ、動労総連合を先頭にストライキで闘おう。

路線を貫いて職場闘争を

 11・1労働者集会の今ひとつの大きな地平は、安倍政権が安保戦争法を強行成立させたことに対し、「ストライキで戦争を止める」と宣言し、闘いを開始したことだ。
 国際連帯のもと、労働組合で団結し、戦争協力を拒否し、ゼネストをかちとることこそ、戦争を止める最大の力だ。ところが日本共産党スターリン主義は「国民連合政府」構想を打ち出し、安保条約と自衛隊を活用して米軍とも一体で朝鮮侵略戦争をする立場を表明した。ISの11・13パリ無差別襲撃に対しては、「国際社会が一致してテロ根絶に力を合わせることこそが重要」だと、米仏やロシアのシリア空爆を全面支持している。
 日本共産党の敵対を許さず、国際連帯と労働者のストライキで朝鮮有事=米日帝国主義の朝鮮侵略戦争を阻止しよう。
 民主労総の11・14民衆総決起は、労働者の団結した力とゼネストが社会を変えることを鮮明に示した。ソウルでの15万人の大闘争は、労働組合が市中心部を制圧、解放し、これを背景に光化門と青瓦台(大統領府)に進撃した。そして7時間にわたる警察との大激突が展開された。それは労働者・労働組合の原則的な闘いと、ゼネスト・実力決起こそ、侵略戦争阻止とパククネ政権打倒・労働者権力樹立の力であることを示した。
 動労千葉訪韓団は、この民主労総のような闘いを日本で実現する決意を固めた。そのためには、職場で資本と非和解的に日常的な闘いを組織すること、地をはうような職場闘争と組織建設をねばり強く闘うことだ。「解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃、被曝労働拒否」で闘う路線を貫き、職場闘争を組織し、無数の労組拠点を打ち立てるために闘おう。
 『前進』を職場闘争と労組拠点建設の労働者新聞として大改革し、拡大しよう。宣伝・扇動の大飛躍をかちとろう。安倍政権の戦争政治と対決し、「戦争絶対反対! 許すな改憲! 東京集会」を大成功させよう。そして2016年の国鉄決戦、春闘、3・11反原発闘争、さらには参院選決戦へ突き進もう!

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