団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』08頁(2710号06面03)(2015/12/14)


団結ひろば 投稿コーナー

正規・非正規をこえる格闘は韓国も同じだ
 奈良・青年 H

 私は今回初めて訪韓闘争に参加しました。私の所属する自治労奈良市従業員労働組合は、定期大会に向け激しい路線闘争の渦中にあり、現場を離れることに多少の抵抗もありました。それでも参加を決意したのは、韓国で必死で闘っている民主労総の仲間となんとか連帯したかったからです。
 訪韓の前日、私たちは大阪市役所前で「民主労総連帯集会」を開催し、「橋下打倒! 安倍打倒! すべてを労働者に返せ!」と大阪の中心部をぶち抜くデモを行いました。マスコミが民主労総の闘いを無視抹殺する中で、私たちの闘いは決定的だったと思います。
 訪韓闘争は心から「行ってよかった!」と感じられるものでした。
 なによりも労働者階級の団結した力を体感できたことです。すごく人が集まる集会だとは聞いていましたが、労働者が広場を埋め、大通りを占拠し、国家権力と一歩も引かず対決する姿を体感したことは別次元の感動があります。「かつての60年、70年の闘いはこんなものだったのか?」とか「日本でもこんな闘いをやりたい!」とか、いろんなものが具体的に見えた気がします。
 また、集会だけでなく理念交流も重要でした。公務員労働者の方と話すことができ、私たちとまったく同じように正規・非正規の分断をのりこえようと格闘していることがわかりました。橋下打倒の闘いが韓国でも知られていると聞き、うれしくなりました。現場組合員の方からいただいたベストは私の宝物です。
 国が違ってもまったく同じ闘いをする仲間がいることを知り、勇気付けられました。労働者の闘いは一つです。訪韓闘争でつかんだ階級的確信を武器に、民主労総の仲間に負けないよう、職場での組織戦に全力を尽くしたいと思います。

訪韓闘争で鉄道労組を訪問し意見を交換
 新潟 大隅裕一

 私の訪韓は今年で2度目です。今年は動労総連合・新潟として、星野委員長と2人での訪韓となりました。
 韓国では今年、民主労総が3度にわたるゼネストを組織して闘っています。私たちも日本でこういう闘いを組織することを目指し、民主労総ソウル本部や鉄道労組との連帯、交流を深める目的での訪韓です。
 14日の飛行機で新潟からインチョンへ。ソウルでの全国労働者集会に参加しました。民主労総のハン委員長が訴える姿は、全国の労働者に闘う力を与え、組織全体を活性化させていると感じました。デモは走ったり大声を出したりと躍動的で元気が出ます。民衆総決起の会場の光化門へと向かう途中に警察が阻止線を張り、前線では民主労総が催涙剤入りの放水による弾圧と対峙していました。非常に緊迫した状況の中、この日一日を全国の仲間のみなさんとともに元気に闘いぬきました。
 2日目の15日は、鉄道労組を訪問して清涼里(チョンニャンニ)にある機関車支部の職場を案内され、韓国と日本の職場の現状について意見交換しました。職場の安全が問題になっているのは日本でも韓国でも同じです。それは資本による新自由主義が問題となっているためであり、労働運動が力を持つことが求められているということを学びました。
 帰りの飛行機に乗る時に搭乗手続きに時間がかかり、ゲートまで超ダッシュをしたため大変くたびれましたが、良い思い出となる訪韓でした。帰ってからは職場での闘いが始まっています。仲間を増やして運動を前進させたいです。

「すべてを奪い返す」『資本論』で裏打ちを
 広島 N・Y

 斎藤一郎著『戦後日本労働運動史/上』を読みました。
 戦後革命期における日本労働運動上での論争に賃金論争という側面があります。日本共産党と産別会議は、最低賃金をどの水準で要求していくかという賃金論に矮小(わいしょう)化していきますが、マルクスの『賃労働と資本』においては、資本制下においては、労働者の労働は疎外されており、労働の必要労働部分は、賃金として労働者に支払われるが、剰余労働部分は、資本が搾取しているとされている。こんなに明確な規定を日共と産別会議はまったく無視(分からないのか?)し、最低賃金の底上げを要求していくのである。
 この論に対し、故中野洋動労千葉委員長は、「全員が一律3万円の賃上げを要求すべきだ」と明確に主張しました。
 これは資本による労働者階級の分断・差別支配を許さず、この支配に絶対反対し、資本が搾取している剰余労働を奪い返し、団結して今まで世界の労働者階級が奪われて来たすべての労働を、すべての労働の蓄積である全資本をも(世界の)労働者階級が奪還し、世界中の全労働者階級が、自主管理し、さらには全世界人民の生産と、その人間的な消費・分配を積極的に(主体的・共同的に)決定し、実行するというものである。したがってこれは、プロレタリア独裁権力の樹立とソビエト・コミューンなしには実現できない課題への挑戦である。
 「すべてを奪い返す」という『前進』の主張は、賃金論においても、このように導き出されねばならないと思うのです。
 このような「賃労働と資本」論に裏打ちされた、さらには『資本論』に裏打ちされた「すべてを奪い返す」論を、『前進』紙上で展開してほしいと思います。

労働者は一つと実感職場に伝え共に闘う
 関西・自治体 T

 動労千葉の10・31指名ストライキの現場から、国際連帯集会、11・1労働者集会、理念交流、そして訪韓闘争に参加する中で、日本で韓国で世界中で闘い続けている人たちと出会い、ともに行動し考え、労働者はひとつの階級として闘うことを実感できたと思います。
 11月14日、「ソウルの街が労働者の街になる」の言葉の通り、大会からデモへ、そして光化門に向かう激しい闘争の中で大通りは解放され、終わった後もホテルまで道の真ん中を歩いて帰る解放感。それは職場で非正規職化や解雇と闘ってきた労働者が人生と命をかけて実力でつくりだしたものだ。
 翌日、ソウルの街で会社前の座り込みをしている労働者の現場をまわった。その一人ひとりの闘いが民主労総の闘いだ。
 「月曜ばっかり休んで!」。骨折、ギックリ腰、感染症......次々と重なり、人手不足に拍車がかかる職場の状況の中での訪韓。11・1集会前後にも私が休み、彼女は自分が休みを取れないことにいらだっていた。「ごめんね」と言いつつ、出発前に、民主労総が労働法の改悪、非正規職化に反対して闘っていることや私たちの職場も世界中の職場も正規と非正規職の分断が問題になっていること、ゼネストで戦争を止めるということなどを、可能な限りみんなに伝えて出発した。
 職場に戻って「非正規、正規いっしょに職場懇談会をしよう」と資料を作って呼びかけた。みんなで職場の要求を直接当局にぶつけようと。なかなか反応は返ってこない。しかし「正規と非正規の分断かあ」「この言葉ってどういう意味?」という言葉に、みんながよく読んでくれているのがわかる。
 ひとりの闘いじゃないと、自分の中にある壁を仲間と一つひとつ打ち砕きながら闘い続けます。

富山市で初の絵画展星野闘争の出発点に
 北陸 K

 北陸で初めて星野絵画展を、11月20日から22日までの3日間、富山市のサンフォルテで開催しました。約60人が訪れ、成功しました。
 多くの人が星野さんの絵画を見て、「心が清く温かな人だと感じた」「優しい絵」「人物の表情が生き生きしているのが印象的」とアンケートで回答しているように、星野さんの絵画はそれを見た人と心の底から人間的につながるものだとあらためて思いました。絵画とともに展示した星野さんの幼いときからの写真や、暁子さんの面会時や集会などの写真がそのことを強めることになっていると思います。
 また、70年安保・沖縄闘争と星野さんの無実を明らかにする映像を随時上映しました。星野さんと同世代の方は70年闘争の話をするなど、参加者は映像に引き込まれていました。それは星野さんが無実でありながら、政治犯として無期刑を国家権力によって強いられ、今なお獄中41年を不屈に闘っていることに対する感動と権力に対する怒りを引き出していたと思います。それらが合わさって再審請求署名32筆、カンパ1万7000円の成功になりました。
 絵画展を開催するにあたって、戦争法にあくまで反対する労働組合が集まった集会でカラービラを配り、動労千葉物販を取り組んでいる労働組合や戦争・改憲に反対する市民運動関係者に案内し、富山駅前やサンフォルテで労働者市民に訴えてきました。
 やはり星野闘争は闘う多くの人びとを結集させるものであり、労働者階級そのものの闘いだと感じました。今回の絵画展は北陸で星野闘争を進めていく出発点です。富山市以外でも絵画展を開催していき、職場・労組・学園、地域で星野闘争を進めていきます。

「もんじゅ」闘争で『前進』600部配布
 関西 望月理

 12月5日、福井市内で「15もんじゅを廃炉へ!全国集会」と「高浜原発3・4号機の再稼働を本気で止める!全国集会」がジョイントで開催され、北陸労組交流センター、NAZEN関西、東海合同労組の仲間とともに参加しました。
 今回の集会は、例年の「もんじゅ集会」と再稼働が狙われる高浜原発再稼働反対集会が一体のものとして企画され、原発廃炉と再稼働阻止を訴えるものでした。
 高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)は、1995年のナトリウム火災事故以降もずさんな安全管理が露呈し、核燃料サイクル政策そのものが大破産しようとしている。粘り強い長期にわたる闘争が「もんじゅ」をついに廃炉に追い込む最大のチャンスをつかんでいます。
 一方で、安倍政権は、3・11以降初めて再稼働した川内原発(鹿児島県)に続いて、伊方(愛媛県)、高浜(福井県)の再稼働を狙っています。大飯原発仮処分・高浜原発異議審は11月13日に結審し、いよいよ決戦の時を迎えています。
 1200人の参加者に600部の『前進』、1千枚のビラを手渡すことができました。11・14民主労総闘争の写真は圧倒的な注目を集めました。また、動労水戸の被曝労働拒否の闘い、八尾北医療センター労組の甲状腺エコー検査への取り組みも多くの労働者に受け入れられました。
 日本共産党は「国民連合政権」で労働者を取り込もうとしてきましたが、労働組合として登場できない弱さを露呈しました。福島で原発による被曝を否定し、「フクシマの怒り」の圧殺の先兵と化した日本共産党を、もはや誰も「労働者の味方」とは思いません。
 2016年こそ勝負の年です。全力で闘おう。

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