交流センター定期総会 歴史の転換点で飛躍決意 ゼネスト組織できる運動体に

週刊『前進』04頁(2723号02面01)(2016/02/15)


交流センター定期総会
 歴史の転換点で飛躍決意
 ゼネスト組織できる運動体に

(写真 辻川代表運営委員による討論のまとめを受け、参加者は労組交流センターの組織拡大へさらなる決意を固めた【2月7日 東京都内】)

1千人会員の組織化へ

 全国労働組合交流センターは2月6〜7日、東京都内で第23回定期全国総会を開いた。労組交流センターが1千万人の労働者を相手に組織戦を展開し、ゼネストを実現できる組織へと飛躍する歴史的な総会になった。
 飯田英貴事務局長が開会の辞を述べ「ゼネストを組織する交流センター運動へ。動労総連合と合同・一般労組全国協の建設を軸に1千人会員組織化を。2・14国鉄集会を突破口に労働法制大改悪と闘う春闘へ」と討論の方向性を提起した。田中康宏代表運営委員は「昨年の戦争法制定と労働者派遣法改悪で時代は一変した」と強調した。
 星野全国再審連絡会議の星野暁子さんが連帯あいさつで、「星野闘争は国鉄決戦を始めとする労働者の闘いと一体だ」と述べ、今年を星野文昭さん奪還の年にと訴えた。斎藤郁真全学連委員長は「次世代を担う者として労働者とともに闘うことに学生の未来がある」と述べ、7月参院選が衆参ダブル選挙となった場合には自身が衆院選に立候補して闘うと宣言した。

労働の誇り取り戻そう

 運動方針を辻川慎一代表運営委員が提起した。辻川代表はまず、「新自由主義が破綻する中で、支配階級は一切の人間関係、労働者の団結を破壊し社会を解体する攻撃をかけている。他方、これへのすさまじい怒りが蓄積されている」と述べた。そして、国鉄分割・民営化に反対した動労千葉の2波のストに触れ、「動労千葉の組合員は特別な存在ではない。労働者階級は闘う労働組合と信頼できる指導部があれば必ず立ち上がる。今の時代にゼネストを実現することは可能だ。動労千葉30年の闘いはこれを示している」と訴えた。
 さらに、「16年は人類史的な転換点にある。自由、平等、博愛を掲げたフランス革命以後の社会はブルジョア社会でしかなく、人間が解放され、共同性の中で個が内的な発展を実現できる社会は労働者の闘いによってしかつくられないことをマルクスは明らかにした。人間の根底的解放と無縁なものは階級的労働運動ではない。労組役員が労働者の面倒を見るというのは体制内労働運動の発想だ。労働者が主体的に立ち上がった時、それはどんな反動によってもつぶせない。一人ひとりの闘いに仲間が獲得され、ともに階級として育っていく。階級的労働運動の神髄は、自分を全的に解放し、仲間とともに自分を歴史と社会の主人公に打ち立てることにある」と提起した。
 そして、「労働を低めることと徹底的に闘い、労働の誇りを取り戻すことが労働組合の役割だ。非正規の青年は、同僚や先輩とともに困難をのりこえて1人前の労働者になっていく関係すら奪われている。人間的共同性を取り戻せるのは労働組合だけだ」と力説し、マルクス主義を復権させることの死活性を訴えた。
 直ちに白熱した討論に入った。動労総連合や合同・一般労組、4大産別での闘い、とりわけ非正規の青年労働者との結合をめぐる実践と苦闘の中から、階級的労働運動とは何か、ゼネストを指導できる組織のあり方とは何かをえぐりだす集中的な討論が続いた。

本当に勝負できる時代

 総会2日目の冒頭、田中代表運営委員があらためて方針提起に立ち、「時代はゼネストを求めている」と述べて、韓国・民主労総の闘いから学んだこととして次のように提起した。「ハンサンギュン委員長の執行部が発足した時は、ゼネストは簡単にできないという声が民主労総の中でも多かった。しかしハンサンギュン執行部は、パククネとゼネストで闘うと言って執行部に当選した以上、それを絶対にやりぬくと言って譲らなかった。委員長を先頭に現場を回り、必死にゼネストを訴えた。それが民主労総全体を獲得し、ゼネストを闘いぬくことで社会全体を獲得した。その決意をわがものとしよう」
 さらに、「国鉄闘争はこれからが本番だ。これまでの延長ではない新しい解雇撤回闘争を開始する」と宣言し、「昨年の安保戦争法制定と労働者派遣法の改悪で歴史はまったく違う段階に入った。さらに労働時間規制の撤廃と解雇自由が狙われている。この攻撃と対決するためには国鉄闘争を継続する以外にない」「われわれが本当に勝負できる時代に入った。労働運動のリーダーを生み出すことに全力を尽くそう」と呼びかけた。
 『月刊労働運動』編集部から機関誌を軸とした組織拡大の訴えがなされ、労働運動の指導部を形成するものとして動労千葉労働学校への結集を呼びかけるアピールが行われた。
 7月参院選に立つ鈴木たつお弁護士が発言し、日弁連会長選挙で高山俊吉弁護士が5千近い票を獲得し、労働者人民とともに闘う弁護士の団結をつくり出したと報告した。また、安倍が国会で9条改憲をも公言し始めたことに警鐘を乱打し、7月参院選を新しい労働者の政党をつくるために闘いぬくと宣言した。
 討論のまとめで辻川代表は、「労働者は守られる存在ではなく自ら立ち上がる存在だ」と再度強調した。田中代表は「動労総連合と合同・一般労組全国協の建設を軸に、4大産別にこだわって勝負をかけよう。闘いの最初の出発点は2・14国鉄集会だ」と訴えた。
 方針を全体の拍手で確認し、星野文昭さん奪還、改憲阻止・安倍打倒の衆参選挙決戦への総決起、動労総連合建設を軸にゼネストを組織する交流センターに飛躍するの3本の特別決議を採択した。労組交流センターは歴史的な総会で強固な団結を打ち固め、本格的な決戦に躍り出た。
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