「新捜査手法」今こそ廃案に 2・29クレオ集会に結集を 戦争と治安弾圧うち破ろう

週刊『前進』04頁(2723号04面02)(2016/02/15)


「新捜査手法」今こそ廃案に
 2・29クレオ集会に結集を
 戦争と治安弾圧うち破ろう


 安倍政権は戦争法阻止の巨大な国会闘争に追いつめられ、成立をめざした「新捜査手法」(盗聴の拡大、司法取引の導入、証人隠しなどの刑事訴訟法大改悪)を衆議院で強行採決し参議院に送ったものの、審議入りもできずにいる。
 今年に入ってからは、中国バブルの崩壊などにより株価は暴落し、アベノミクスの破綻があらわとなった。加えて甘利明経済再生大臣の辞任、資本主義・帝国主義の断末魔を示すマイナス金利の導入など、安倍政権は崩壊の危機にある。
 こうした中で安倍は、4日の衆院予算委員会で「(憲法は)指一本触れてはならないと考えると思考停止になる」と述べ、改憲に強い意欲を示した。安倍は、戦争と改憲=緊急事態条項新設、労働法制大改悪へと絶望的に突進しているが、5月伊勢志摩サミット(帝国主義強盗どもの戦争会議)を控え、沖縄・フクシマの怒り、新自由主義攻撃への労働者人民の怒りと決起におびえている。甘利打倒に続き、安倍を打ち倒し、「新捜査手法」を廃案に追い込むチャンスだ。
 結成1年を迎えた「現代の治安維持法と闘う会」が呼びかける2・29クレオ集会(要項別掲)へ総結集しよう。

弾圧を次々と粉砕して勝利

 この1年、韓国・民主労総のゼネストが打ちぬかれ、日本でもこれと連帯して派遣法粉砕、外注化阻止・非正規職撤廃へストライキで闘う動労総連合の全国での建設、東京西部ユニオン鈴コン分会での解雇撤回などがかちとられ、勝利の展望を切り開いてきた。
 障害者就労支援事業所「オープンスペース街(まち)」への弾圧や全学連へのスパイ化攻撃・弾圧といった、国家権力の拠点壊滅型弾圧に対して、完全黙秘・非転向の原則を貫いて党と階級の団結を固め、弾圧を次々と粉砕してきた。また、闘う弁護士は、日弁連執行部の裏切りに対して、改憲阻止と新捜査手法粉砕を掲げて日弁連会長選を闘い、5千票の支持を獲得した。
 獄中41年を不屈に闘う星野文昭同志の防衛・奪還闘争が階級的労働運動の正面課題として取り組まれている。星野文昭さんをとり戻そう!全国再審連絡会議は、さらなる飛躍をかけて『星野新聞』の発刊をかちとった。国家権力と闘う人民の拠点である救援連絡センターの変質・解体を許さず、全国で地域救援会の建設が始まっている。
 また、マイナンバー制=国民総背番号制の導入に対し、労働現場でこれを拒否して廃止へ追い込む闘いが、自治体・郵政の労働者を先頭に体制内労組幹部の屈服・協力に抗して闘われている。
 このように、この1年、大恐慌と戦争情勢下の新自由主義攻撃に対して、革命党と階級的労働組合の一体的建設のための戦略的課題として、治安弾圧との闘いが切り開かれ前進してきた。
 「現代の治安維持法と闘う会」は、戦争法を阻止する国会闘争と一体で「新捜査手法」の導入、さらに4度目の「共謀罪」法案の提出を阻止するために闘ってきた。2・29集会は、この闘いを、階級的労働運動の力で勝利することを呼びかける集会だ。

今年は廃案に手がかかった

 昨年の戦争法阻止の闘いの中で「新捜査手法」の成立を阻止できたことで、今年はいよいよ廃案に手がかかった。しかし、安倍政権は革命圧殺の武器としての「新捜査手法」を、伊勢志摩サミットと「テロ対策」を口実に、何とか今国会で成立させようとあがいている。
 米日帝国主義による朝鮮侵略戦争が切迫する情勢下で、新自由主義攻撃を仕掛けるパククネ政権とゼネストで対決する民主労総の闘いは、日本の国鉄闘争と結合し、革命党を求める労働者の国際連帯を切り開いている。
 ともにストライキで闘う動労総連合を全国に建設する闘いを基軸に、階級的労働運動派の前進をかちとり、労働者階級の団結の力で国鉄・参院選(ダブル選)決戦に勝利しよう。2・29集会に結集し、その力で「新捜査手法」を廃案に追い込もう。
(吉澤夏樹)
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