全国各地で国鉄集会 解雇撤回へ新署名訴え

週刊『前進』04頁(2725号02面01)(2016/02/22)


全国各地で国鉄集会
 解雇撤回へ新署名訴え

九州

 〝総連合・九州をつくる〟
 JR九州に解雇の責任あり

(写真 国労原告団の羽廣さんが動労総連合・九州結成の決意を語った【2月14日 福岡市】)

 2月14日、福岡市ふくふくプラザで九州国鉄集会が開催された。
 冒頭、国鉄闘争全国運動・九州の竹内良夫代表が「29年前の2月16日、1047名の国鉄労働者が解雇された。この日を出発点にして非正規化が進み、今や全体の40%に達している。甘利の辞任で安倍政権にほころびが出始めている今こそ、安倍打倒の決意をもって動労総連合・九州のもとに新たな展望を切り開こう」と開会を宣言した。
 レイバーユニオン福岡、虹ケ丘労働組合、ス労自主、自治体労働者が連帯あいさつに立った。
 国労原告団の羽廣憲さんが基調を提起した。「国鉄分割・民営化の本質は労働組合つぶしのための解雇。労働者の人間性を否定するためにありとあらゆることがやられた。だから絶対に認めないし、ひかない。勝つまでやる。解雇撤回の新署名は、動労千葉が最高裁で『JRに責任あり』と認めさせ、ついにJR本体を引きずりだした地平で闘われる。私たちもJR九州を解雇の責任ありと追及する。だが、そのためには闘いの旗を降ろした国労のままではいかない。この2月にも動労総連合・九州を結成し、闘いぬくことを決断した」「JR九州は今年、株上場して今以上の大合理化に踏み出そうとしているが、それで現場は回るのかという怒りが蔓延(まんえん)している。この怒りを結集し、資本と対決するのが労働組合の本来の役割だ」「団結をことごとく破壊された30年に対する反転攻勢を始めよう。自らが闘いの最前線に立ったとき、必ずともに闘う仲間の姿が見えてくる。すべてのJR労働者を獲得してゼネストを実現しよう」
 羽廣さんの熱烈な決意を受けて、学生、婦人民主クラブ全国協議会福岡支部、NAZEN福岡と長崎、星野さんを取り戻す会・九州、とめよう戦争への道!百万人署名運動福岡県連絡会が闘う決意を表明した。
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の手嶋浩一さんが集会をまとめ、「動労総連合・九州を結成し、JR九州に切り込もう。現場での一つひとつの闘いが、安倍の戦争を止める最大の力だ」と提起した。全参加者の共同の決意として動労総連合・九州を結成すると確認し、団結ガンバローのこぶしを挙げた。

東北
 動労福島を先頭に
 集会後、郡山駅前をデモ

(写真 集会には95人が結集。動労福島の橋本委員長が解雇撤回へ向け新たな署名運動の開始を宣言した。集会後、郡山駅前デモを打ちぬいた【14日 郡山市】)

 14日、福島県郡山市で郡山国鉄集会が95人で開かれた。
 基調報告を動労福島の橋本光一委員長が行った。橋本委員長は「国鉄分割・民営化以来の大転換が始まっている」として、「解雇撤回へ新たな署名運動の開始を宣言する。この運動は解雇撤回をかちとるだけではなく、安倍政権に対して戦争反対を貫く労組が、労働者階級に社会変革の決起を促す闘いだ」「さらにこの闘いは外注化阻止・非正規職撤廃を提起している。すべてを組織拡大へ」と呼びかけた。
 特別報告を国労秋田闘争団の小玉忠憲さんと動労水戸の照沼靖功さんが行った。小玉さんは、「国鉄分割・民営化という国家的不当労働行為を忘れてはならない。国労の裏切りが闘いを困難なものにした。動労総連合で労働運動を再生させる」と熱烈な決意を語った。照沼さんは、「ライフサイクル強制配転攻撃にストを対置して闘っている。外注化で非正規を強制されている若者と討論し壁を崩している。国鉄闘争がすべての鍵だ」と訴えた。
 ふくしま合同労組の大沼副委員長は「動労総連合と車の両輪として闘っている」と報告。いわき合同ユニオンの副委員長は「労災事故、長時間労働に直ちに団交で反撃している」と述べた。全金本山労組の長谷副委員長は2波のストライキについて報告。みやぎ連帯ユニオンの金子委員長は「われわれには労働者を獲得できる力がある」と訴えた。
 全国農民会議共同代表の鈴木光一郎さんが福島支部結成を報告。反原発福島行動実行委員会の椎名千恵子さんが3・11集会への総決起を訴えた。全学連の仲間は「貧困が戦争動員と福島での被曝強制に利用されている。ストと7月選挙戦を闘う」と表明した。
 集会後、郡山駅前デモを打ちぬいた。
(ふくしま合同労組・坂元太平)

新潟
 青年への解雇弾劾
 春闘ストへ総決起を誓う

(写真 「先頭で非正規職撤廃を闘う」と解雇撤回闘争に立つ八代組合員【14日 新潟市】)

 14日、新潟市で新潟国鉄集会が66人の結集でかちとられた。暴風雨の中、長野、北陸からも労働者が駆けつけて、「安倍の戦争と非正規化を許さない」と、3月春闘ストライキの決意を全参加者が打ち固めた。
 冒頭、司会の動労総連合・新潟の杉野彰書記長が呼びかけ、6日に逝去した元新潟市職労書記長の斎藤実さんへの黙祷(もくとう)を行った。
 動労総連合・新潟の星野文男委員長が基調を報告。最初に、1月、新潟鉄道サービスが非正規の組合員を解雇したことを徹底的に弾劾。「団交の席上での解雇通告は初めての経験。動労総連合への許せない組織破壊攻撃だ。八代君の解雇撤回を動労総連合・新潟の闘いの柱にする」と宣言した。さらに16年の闘いについて、①新国鉄署名に全力で取り組む、②JRの外注化・子会社化=非正規職化と絶対反対で闘う、③3桁の組織拡大、④16春闘をストで闘う、⑤民主労総ゼネストと連帯して安倍政権の戦争攻撃と闘う、と訴え、「問題は私たちの一歩だ」と熱烈に呼びかけた。
 8人の仲間が決意表明に立った。動労総連合・新潟の八代和幸組合員は「組合に入っているので職場から追い出したいと解雇してきた。私が先頭に立つことで非正規職撤廃を闘いたい。青年労働者は動労総連合に入ってほしい」と訴えた。
 郵政労働者は「3月ストに決起したい」と述べ、医療労働者は非正規を常勤職員にする闘いを報告した。地域一般労組の委員長は「斎藤さんの闘いに学び3月ストを闘う」と呼びかけた。長野の千曲ユニオンは「ゼネストを闘う労働組合、動労総連合をつくりたい」と語り、北陸ユニオンは「動労総連合に合流したい」と決意を述べた。
 最後に、1047名解雇撤回、16春闘スト宣言、星野文昭さんを取り戻す決議を確認。「ソリダリティ」を合唱し、団結ガンバローを行った。

中四国
 国鉄支援労組軸に120人

 14日、広島市で中四国国鉄闘争集会が開かれた。昨年2月の集会に続き、動労西日本、愛媛県職労、広島連帯ユニオン、自治労倉敷の4組合を中心とする実行委員会が主催した。集会には労組活動家を中心に120人が集まり、新署名運動スタートの強固な一致と団結をかちとった。
 基調提起を動労西日本の大江照己委員長が行った。「大恐慌の激化と改悪派遣法のもと、大量解雇と総非正規化攻撃が始まろうとする中で、本日、国鉄1047名解雇撤回へ新たな署名運動の開始を宣言します」と力を込めると、会場から拍手がわき上がった。
 動労西日本から山田和広書記長が解雇撤回・非正規職撤廃の先頭で闘う決意を述べ、広島印刷事業所廃止絶対反対で闘う広島支部の岡崎昭夫組合員、三江線廃止と闘う鷲見貢米子支部長らのアピールが続いた。愛媛県職労の宇都宮理委員長は、被曝を許さない労組の闘いの意義を述べ、伊方原発再稼働阻止の3・19えひめ集会を呼びかけた。
 各地の労組、労働者が決意を表明。最後に広島連帯ユニオンの壹貫田康博書記長が、朝鮮戦争切迫情勢と対決し、民主労総ゼネスト連帯を掲げて春闘に立とうと訴えた。

派遣法廃止へ「国鉄」が希望
 沖縄

 14日、沖縄国鉄集会が那覇市内で開かれ、25人が参加した。国鉄闘争全国運動・沖縄の第6回総会も兼ねて行われた。
 開会あいさつを全国運動・沖縄の呼びかけ人の金城幸男さんが行った。総会議案を真喜志康彦事務局長が提起し、「動労千葉・動労総連合の組織拡大の決意を共有し、組織拡大を絶対に実現しよう」と訴えた。動労千葉を支援する会・電通沖縄、基地労働者の会、沖縄中部の会が報告。
 「解雇撤回、非正規職撤廃、派遣法廃止へ」と題して、IJBS労組書記長の仲宗根光洋さんが提起した(写真)。「16年4月1日から3年後には雇い止め=解雇、派遣切りが強行される。労働者には絶望的現状だが希望もある。それは国鉄闘争だ。動労総連合に匹敵するような闘う労働組合をつくろう」
 富田晋IJBS労組委員長が「職場・学園で派遣法・非正規職化・軍事化と対決し新たな社会をつくろう。『復帰』44年沖縄集会でその一歩を刻もう」と締めくくった。

総連合・北海道立ち上げよう
 北海道

 14日、札幌で国鉄闘争全国運動・北海道主催の集会が開かれ、30人近い労働者が集まった(写真)。民間労働者が「1047名闘争の歴史的総括」を提起し、「動労総連合を北海道でもつくろう」と呼びかけた。
 主催者を代表して自交総連SKさくら交通労組の河野晃興委員長が発言し、「3・26北海道新幹線開業は地方切り捨てになる。赤字路線を切るというが、北海道の全線区が赤字であり、国鉄分割・民営化は安全を含め完全に破産した」「動労総連合・北海道を立ち上げ、今年を星野文昭さん解放の年に」と訴えた。
 星野さんの弟・修三さんが『星野新聞』購読と全証拠開示署名への協力を呼びかけ、全員で「ソリダリティ」を合唱。
 自治体、NTT、合同労組の労働者、婦人民主クラブ支部準備会などが発言。元国労闘争団員も集会に参加し発言した。全参加者が動労総連合建設への総決起を誓った。

労働運動再生へ期待を集め
 東海

 2・14労働者集会in名古屋は、愛知・三重・岐阜から25人が集まり「動労総連合建設と合同労組建設で安倍を倒すぞ」という熱気ある集会としてかちとられました(写真)。集会に向けカラービラ5千枚をつくり宣伝戦を展開しました。
 東海合同労組の坂野執行委員長が「闘いはこれからだ! 動労総連合を東海に!」と基調提起。池田元3等空曹の国賠訴訟弁護団として活躍する加藤寛崇弁護士が「改悪労働者派遣法を許すな!」と題して講演。さらに、池田裁判をともに闘う会事務局が裁判闘争の意義を訴えました。
 質疑討論では、民主青年同盟だった青年が「国民連合政府方針が出て疑問に感じ離党した。今日のような集会をやりたかった。民主労総のようなゼネストを日本で巻き起こしたい」と宣言。日教組にいた元教員は「たくさんある集会の中から選んでここに来た」と労働運動再生への期待を述べました。
(東海合同労組執行委員長・坂野康男)

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