全国から2・28舞鶴へ 自治体労働者のアピール 〝高浜再稼働に絶対反対〟

週刊『前進』04頁(2725号02面02)(2016/02/22)


全国から2・28舞鶴へ
 自治体労働者のアピール
 〝高浜再稼働に絶対反対〟


 フクシマ・愛媛・舞鶴と団結して、被曝労働拒否をストライキで闘う労働組合を全国につくろう! 全国から高浜原発再稼働絶対反対2・28舞鶴集会・デモへの結集を呼びかける。

労組の力で止められる!

 戦争と原発は止められるのか? 私たちが呼びかける2・28舞鶴集会を出発点として、「闘いはこれからだ!」の合言葉のもと、「労働組合の力で止められる」とはっきりと断言できる。階級的労働組合には団結があり、団結には無限の力がある。
 世界大恐慌と世界戦争の危機のなか、安倍政権は絶望的にのたうちまわっている。韓国のパククネ政権も同じだ。やつらは勝算があって戦争と労組破壊を仕掛けているのではない。
 原発再稼働攻撃も同じだ。「これしかない方法」で再稼働に日帝は突進しているのだ。原発は「安全」であり、避難計画も「作った」と、上から労働者と住民を抑えつけ、体制内労組の屈服を取り付けて、再稼働を推進しているのだ。
 しかし、もうだまされない。フクシマの怒りはそのことを示している。闘う軸がしっかりと労働者住民の中に据わっていれば、「安全性」のペテンも避難計画のデタラメさも、みんな見抜くことができる。
 この中心点が労働組合だ。なぜならば労働者はみんな現場にいるからだ。ヨウ素配布者、避難誘導者も避難活動も、何よりも原発労働者の存在。私たちが団結して一つになれば止めることが可能だ。2・28集会はこの点を明らかにしたい。
 フクシマ・愛媛・舞鶴の団結、すなわち動労水戸、愛媛県職の労働組合の闘う仲間が、被曝労働拒否のストライキで闘うこと自体がゼネストへとつながる。

命を犠牲にする避難計画

 1月29日、関西電力が高浜原発3号機をプルサーマルで再稼働させた。すでに4号機にも、プルトニウムを混ぜたMOX(混合酸化物)燃料まで装填(そうてん)し2月末に再稼働させようとしている。
 京都府は、立地県以外で唯一PAZ(「予防的防護措置を準備する区域」、原発から5㌔メートル圏内)を抱え、30㌔メートル圏の住民は、福井県の5万人に対して倍以上の12万人になる。そのうち9万人近くが舞鶴市民でありながら、原発の地元ではない、再稼働の「同意権」などないとされてきた。
 昨秋以降、国は総力を挙げて舞鶴を焦点に襲いかかってきた。昨年11月に開かれた住民説明会では、デタラメな説明に対して疑問や怒りの質問が殺到した。「バスが迎えに来るのは被曝してからですか」「小さな子どもは被曝する前に安定ヨウ素剤が飲めるのですか」「事故が収まれば家に戻れるのですか」「どの程度の被曝であれば、人体に影響はないと考えているのですか」。こうした住民のごく普通の質問に、国も市もまともに答えることができない。
 住民は分かっている。「『屋内退避』というのは、『避難が困難だからその場に留まれ』と言っているのとどう違うのか」「市はできないことはできないと言え。できるふりをするのだけはやめろ」
 内閣府は「緊急時の住民の被曝については、IAEA(国際原子力機関)が基準値として7日間で100㍉シーベルトとしています」と平然と答え、開き直っている。舞鶴市も「万が一、事故が発生しても福島原発事故のように、家に帰れないような事態にはならないと、国から説明を受けています」と、無責任でひとごとのような回答に終始している。
 国が「具体的かつ合理的」と承認した避難計画など、うそとペテンでごまかしている。大体、舞鶴市では2年ほど前に各職員の役割分担が示されたに過ぎず、京都府では今に至るも一切職員への説明もない。
 UPZ(「緊急時防護措置を準備する区域」、30㌔メートル圏)の約1万人の在宅要支援者の半数にはまだ支援者が確保できていない状態など、この状況で再稼働を強行せざるを得ないことこそが安倍政権の絶望的状態なのだ。住民の命や健康、安全を犠牲にすることでしか原発が成り立たないことが誰にも明らかになってきている。
 自治体労働者は、業務や自分の安全、家族の心配の中で板挟みになりながら被曝覚悟の「人柱」になれと強制させられている。〝原発労働者は決死隊になれ。医療・福祉労働者、教育労働者、運輸労働者、通信関係労働者も覚悟しろ〟と国家と資本のために労働者を犠牲にしても構わないというのだ。これに対し労働者がストライキで闘う力を示すことこそが、敵に勝つ道だ。

地域の怒りを一つの力に

 昨年9月13日の舞鶴集会は、原発経済の中に組み込まれている舞鶴で、地元の労働組合こそが仁王立ちして再稼働を阻止すると声を上げた画期的な集会だった。
 〈お願い〉〈要請〉ではなく、労働者が責任をとる、労働者の団結した力で原発を止める。その立場をはっきりさせた時、勝利できる。
 2・28舞鶴集会は、再稼働絶対反対を貫く、次元を画する集会になる。すべてを奪われる中から湧き上がる根源的な怒りと団結して原発廃炉と安倍打倒に突き進もう。伊方原発再稼働阻止の闘いとともに、原発絶対反対の労働組合を全国に。展望なくあきらめを組織するだけの闘わない体制内労働組合を打倒しよう。
 階級的労働組合をよみがえらせる闘いとしても、舞鶴闘争は重要だ。1047名解雇撤回闘争で新段階に突入した国鉄闘争の息吹を反原発闘争に! 動労水戸の被曝労働拒否のストはすべての労働組合と職場でも通用する普遍的な闘いだ。
 労働者の団結があれば、労働組合が据われば、地域丸ごとの反対の声と怒りを一つの力にまとめあげて原発も戦争も止められる。全国から舞鶴に結集しよう。
(自治体労働者・樋口直)

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原発いらない 今すぐ止めろ
高浜原発再稼働絶対反対
2・28舞鶴集会
 2月28日(日)午後1時30分 集会後、市内デモ
 舞鶴市西駅交流センターホール(JR西舞鶴駅・駅ビル3階)
 主催 2・28舞鶴集会実行委員会

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