3・27 労農連帯で農地死守誓う 軍事空港=第3滑走路粉砕を

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週刊『前進』04頁(2737号01面02)(2016/04/04)


3・27 労農連帯で農地死守誓う
 軍事空港=第3滑走路粉砕を

(写真 成田ニュータウンで三里塚集会)


 3月27日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が成田市の赤坂公園で開かれた(関連記事3面)。朝鮮侵略戦争切迫情勢のもと、成田軍事空港の第3滑走路計画を粉砕し、市東孝雄さんの農地を守りぬく気概を込め、全国から720人の労農学市民が結集した。
 午前中から演壇が設置され、闘争50年の歴史を記録した写真パネルが展示される中、続々と参加者が到着した。
 正午からフリートークが始まった。星野再審連絡会議の星野暁子さん、都政を革新する会の北島邦彦事務局長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、全国水平同盟の田中れい子書記長、動労水戸支援共闘の斎藤貴広事務局長が次々と発言した。全学連の斎藤郁真委員長は京大生を伴って登壇し、弾圧粉砕の勝利を力強く報告した。
 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判被告の板垣宏さん、十亀弘史さんは、上告棄却決定を弾劾し、獄中から再審闘争に立つ戦闘宣言を発した。

安倍政治許さぬ

 本集会に入り、司会の婦人行動隊・木内敦子さんが「50年の歴史を背負って闘いを進めよう」と訴え、開会を宣言した。
 北原鉱治事務局長のメッセージが代読され、「反戦は三里塚の原点。戦争へ進む安倍政治を許さない」との言葉が参加者の胸を打った。
 反対同盟事務局の萩原富夫さんが主催者あいさつを行った。「命を奪い戦争に金をつぎ込む安倍政権に怒りが高まっている。支援の陣形を一層大胆に拡大し、絶対に市東さんの農地を守りぬこう」と熱く訴えた。
 連帯のあいさつとして、動労千葉の田中康宏委員長が動労水戸の石井真一委員長を伴って登壇した。田中委員長は、資本主義の根底的危機を闘いの好機ととらえ、外注化・非正規職化攻撃を打ち砕く決意を述べた。石井委員長は、常磐線全線開通攻撃に対し、ストで闘う闘志を表した。
 さらに関西新空港反対住民、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんが連帯のあいさつを行った。
 続いて「第1部/福島・沖縄・三里塚をひとつに」として、初めに動労福島の橋本光一委員長と、3・11反原発福島行動呼びかけ人の椎名千恵子さんが登壇した。橋本さんは「被曝労働拒否」を掲げた3・24ストを報告した。椎名さんは東京の3・26反原発集会でふくしま共同診療所のブースを開いたことを報告し、「社会を変える闘いを!」と呼びかけた。
 さらに「市東さんの農地を守る沖縄の会」などの発言を受け、婦人行動隊・宮本麻子さんがカンパアピールを行った。

デモで様相一変

 集会は「第2部/農地裁判闘争勝利への決意」に入った。拍手に迎えられ、天神峰の市東孝雄さんが登壇した。市東さんは、第3誘導路裁判で国と成田空港会社(NAA)が「市東は騒音被害を受忍せよ」と言い出したことを激しく弾劾し、農地を守る闘いへの一層の支援を訴えた。
 続いて反対同盟顧問弁護団が登壇した。事務局長の葉山岳夫弁護士は、国・NAAを断罪し、農地法裁判上告審を始め全裁判の勝利を誓った。
 「市東さんの農地取り上げに反対する会」と各地の「農地を守る会」が壇上に並び、決意を述べた。群馬の会は群馬合同労組中央タクシー分会の労働者が、茨城の会は動労水戸の木村郁夫書記長が発言し、ストを闘う労働者の力で農地決戦を闘う意気込みを示した。
 緑色ののぼりを林立させ、全国農民会議が壇上に並んだ。千葉のAさんは「農家が生きていくためには社会を変えるしかない」と訴え、沖縄のBさんは労農連帯の意義を強調し、闘う日本農民の気概を示した。
 最後に伊藤信晴さんが「軍事転用のための第3滑走路建設を許さない」との集会宣言を読み上げ、太郎良陽一さんのリードで団結ガンバローを三唱しデモに出発。
 成田ニュータウンに初めて「空港絶対反対・農地死守」を掲げる三里塚の大デモが登場し、街の様相を一変させた。「空港の労働者はともに立ち上がろう」との呼びかけが響き渡った。機動隊・私服刑事の弾圧・規制を打ち破り、JR成田駅近くまでの約2㌔のデモ行進を堂々と貫徹した。

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