西郡国賠裁判闘争 古財裁判長を出廷させよ 8家族先頭に徹底追及

発行日:

週刊『前進』04頁(2747号04面02)(2016/05/16)


西郡国賠裁判闘争
 古財裁判長を出廷させよ
 8家族先頭に徹底追及

住宅追い出しの張本人許さない

 西郡国賠裁判闘争が4月22日、大阪地裁第16民事部(森木田邦裕裁判長)で闘われた。全国水平同盟西郡支部・高槻支部や京都・東三条の仲間、労組交流センターの労働者が決起した。(写真)
 冒頭、意見陳述に立った原告・佃照夫さんが気迫を込めて裁判所を弾劾した。「(14年1・30大阪地裁判決は)仮執行宣言によって私たち住民をごみくずのように住宅からの追い出した。その理由を明らかにする責任が張本人の古財英明裁判長にある。証人として出廷させよ! 5人の原告側証人調べは1人30分を認めよ! 次回の証人尋問は大法廷で行え!」
 原告代理人弁護士は「(古財裁判長を証人採用しないのは)権力が権力をかばう点で『権力は腐敗する』という典型である」と断罪した。
 2人の陳述と傍聴席の怒りに追い詰められた裁判長は真っ青になり、「別室で検討します」とあたふたと退席。再び現れた裁判長は、か細く「証人尋問は1時間です」と言い、古財の証人採否については「次回、6月17日の裁判で決める。法廷はここで」と告げた。ふざけるな! 佃さんと島瀬とよ子さんが立ち上がって抗議。傍聴者も声を限りに弾劾した。原告の訴えに一切耳を貸さず硬直し腐敗した裁判長の姿は、追い詰められた安倍と同じだ。
 今回裁判長が交替したが、冒頭「名前を言え」という要求を拒否し、退席直前になって「福田修久」と名乗る始末だった。国賠闘争は国と裁判所をわれわれが裁き、その腐敗した姿を満天下に暴いて国を変える号砲として闘いぬかれている。

訴訟費用請求に住民の怒り爆発

 裁判に続き、8家族と傍聴団は地裁第3部民事部事務室に乗り込んだ。第3部民事は2000年に八尾市が応能応益家賃制度に反対して供託で闘った西郡住民を訴えた裁判の控訴・上告の訴訟費用を払えと決定した。それを10年もたった2月に納付書を送ってきたのだ。そもそも、国と八尾市、裁判所は住民の訴えをまったく聞かず、高い家賃を取り立て住宅から追い出した。何が訴訟費用を払えだ! しかも月10万円に満たない年金の住民に郵送料を含め2万3千円を払えというのだ。ふざけるな!
 これに怒った西郡支部と8家族は4月18日、抗議文を持って第3民事部に乗り込んだ。22日は2度目だ。抗議文を裁判長に渡すと約束しながら渡していなかった書記官と長谷部幸弥裁判長らを徹底的に弾劾した。
 訴訟費用取り立ては、今西郡で起こっている八尾北医療センターと八尾北労組つぶし、地域を分断する道路建設、住民追い出し・更地化と一体の攻撃であり、八尾北・西郡闘争の破壊を狙った安倍の戦争攻撃だ。
 だが、住宅追い出し・更地化絶対反対で闘う8家族の闘いが西郡住民の怒りに火をつけた。「訴訟費用に対する抗議の電話がいっぱいかかってくる」と書記官は打撃感を吐露した。「住宅追い出しといてまだ金とるんか!」「これは見せしめや。絶対に払わへん!」「裁判所が10年以上請求してこなかったんやから、こっちも10年間払わんかったらええねん!」
 また八尾市住宅管理課による元供託者への一方的な分納額の値上げを撤回させるなど、住民の怒りが爆発し新たな決起が始まった。西郡支部は怒りの先頭に立ち、八尾北労組とともに戦争と総非正規職化を進める安倍を打倒し、日本革命の拠点を建設する。
(全国水平同盟西郡支部・植村清)
このエントリーをはてなブックマークに追加