知る・考える 用語解説 狭山闘争-権力犯罪粉砕で階級が団結

週刊『前進』02頁(2748号02面06)(2016/05/19)


知る・考える 用語解説
 狭山闘争-権力犯罪粉砕で階級が団結


 狭山事件の犯人にデッチあげられた石川一雄さんの再審・無罪をかちとる闘い。1963年に埼玉県狭山市で起きた女子高校生誘拐・殺害事件で捜査に行き詰まった警察は、市内にある被差別部落の青年に的を絞って石川さんを不当逮捕し、うそとだましで「自白」を強要した。日本帝国主義・国家権力はマスコミを使って「部落は悪の温床」と扇動し、一審で死刑判決。これをテコに労働者階級を分断し団結を破壊しようとした。
 この攻撃を打ち破ったのが二審冒頭での石川さんの無実の訴えだった。国家と非和解で権力犯罪を暴く石川さんの闘いは、労働者の階級意識を覚醒させ階級全体の闘いへと発展し、74年9月の公判には労組を軸に11万人が決起した。狭山闘争は、労働者階級を分断し団結を破壊し体制内化させる攻撃を破産させ、逆に労働者階級の団結を固める闘いとなった。
 狭山闘争粉砕のために日帝は、77年に石川さんへの無期懲役判決を確定し、その後も再審請求棄却の攻撃を加えた。80年代からの労働運動と部落解放運動を根絶する新自由主義のもとで、仮釈放と引き換えに再審請求取り下げを迫った。
 だが石川さんはこれをはねのけて94年に仮出獄。06年、東京高裁に第3次再審請求を行い、闘いを継続している。また、UAゼンセンを先兵に狭山闘争を変質・解体させ連合を分裂・解体する動きの中、ブルジョア国家の権力犯罪を断罪した意見陳述を個人ブログに掲載し、安倍の戦争・改憲攻撃と対決している。
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