報復的個人攻撃を許すな 崇仁・東三条住宅闘争 京都市は追い出しやめろ

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週刊『前進』04頁(2749号04面03)(2016/05/23)


報復的個人攻撃を許すな
 崇仁・東三条住宅闘争
 京都市は追い出しやめろ

(写真 東三条集会で民営化と闘い地域全体の組織化に打って出る決意を固めた【4月30日 京都市】)

〈崇仁〉
住宅管理課長への尋問申請却下

 京都・崇仁(すうじん)のAさんに対する住宅追い出し裁判最終弁論が4月28日、京都地裁第1民事部(齋木稔久裁判長)で行われました。
 地裁はAさんと弁護団が要求した市住宅管理課長の尋問申請を不当にも却下しました。
 弁護団は、Aさんが改良住宅に移転した時に京都市が「永久に住んで良い」と言っていたことを暴露しました。そもそも市は、改良住宅建設にあたり住宅だけでなく地域丸ごとの共同体を再現することを文書に明記しています。闘いの中でそうさせてきたのです。当然のことながら、わざわざ親から子へといった承継手続きなど必要ないことを、弁護団は鮮明に主張しました。
 そして、京都市が1974年に市営住宅条例を改悪して改良住宅を公営住宅と一括(くく)りにした事実を突き出し、「これが根本的な誤りだ。今日、さまざまな理由をつけて追い出しありきの更地化政策を行っている」と徹底的に弾劾しました。
 また、昨年の市議会で市に盾ついたとしてAさんと東三条のBさんの実名をあげて、住宅を「不法占拠している」と攻撃しています。団結の拡大を恐れ権力をむき出しにした攻撃です。
 裁判後の総括集会で、Aさんは「絶対に負けない」と決意表明。崇仁地区で市の不当性を積極的に訴え仲間を拡大しようと全体で確認しました。

〈東三条〉
自治体労働者も参加し反対集会

 4月30日には、東三条で住宅追い出しと闘う決起集会が30人で開催されました。被曝労働拒否を闘う京都府職労舞鶴支部の仲間や全国水平同盟西郡支部・高槻支部も参加しました。一審で敗訴し控訴審へと闘うBさんは「裁判に勝つまでは死ねない。頑張る」と不屈の決意を表明しました。
 決定的なことは、ついに自治体労働者が決起したことです。民営化・外注化・非正規職化と闘う自治体労働者と全国水平同盟の闘いはひとつです。集会では、住宅追い出し・市営浴場廃止と闘い、地域全体の組織化に打って出て、朝鮮侵略戦争切迫情勢下での総非正規化と更地化への反撃を開始することを宣言しました。
 追いつめられているのは市と国です。市議会での実名を挙げた「不法占拠」呼ばわりも「ありえない決起」への恐怖の表れです。決起を拡大させまいとするあがきです。不当判決をものともせず絶対反対で闘えば勝てます。東三条、崇仁が突破口となり、団結を拡大し行政と国家をひっくり返し、すべてを取り戻します。
(京都 朝霧広巳)

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