伊方7月再稼働阻止を 絶対反対で闘う労組を先頭に

週刊『前進』04頁(2753号03面02)(2016/06/06)


伊方7月再稼働阻止を
 絶対反対で闘う労組を先頭に

(写真 3月19日、伊方原発再稼働阻止を訴え、愛媛県職労を中心に200人が松山市で集会・デモを行った)


 熊本大震災の現実は「第二の3・11」であり、ただちに全原発を廃炉にする以外、労働者住民が生きる道はない。しかし安倍政権は核武装への突進と、一度停止したら二度と稼働できないという危機感に突き動かされ、絶望的に川内原発を動かし続け、7月末には伊方原発3号機の再稼働を狙っている。原発再稼働とフクシマ圧殺、オバマと安倍の広島訪問は日帝の核武装を狙った一体の攻撃である。「被曝労働拒否・ストライキで原発をとめる」労働組合の闘いを軸に農漁民、住民の怒りを結集して川内原発を即時停止させ、7月末伊方原発再稼働を絶対に阻もう。

熊本大震災下で強行宣言

 熊本大震災は、原発政策、新自由主義のもとでの地域社会の崩壊、そして「避難計画」のウソをすべて見える形でさらけ出した。「生きていけない」「被曝で殺される」という労働者民衆の怒りが爆発している。
 その中で愛媛県知事・中村時広は4月27日の記者会見で「(1560ガルの)熊本地震の観測ポイントは地上の土壌で、伊方原発は岩盤で想定しているため地盤に違いがあり比較できない」「県が策定している原子力災害時の避難計画について緊急避難先の大分の被災に備え、今後は大分以外の受け入れ先も検討したい」と述べた。「佐田岬から大分への避難計画」など完全に破綻しているのだ。
 また四国電力は4月28日、「7月下旬の再稼働を目指す日程に変更はない。大分県の別府―万年山(はねやま)断層から紀伊半島まで480㌔が全部連動することも想定して評価してきており、安全性は確認できている」とまで述べている。何を根拠にここまで言えるのか。盗人猛々しいとはこのことだ。
 「避難計画」完全破綻を承知で中村知事と四電資本が7月末再稼働へと絶望的に突き進もうとしていることに、労働者住民の怒りは爆発している(県民世論調査で70%が再稼働反対)。
 3・19伊方原発再稼働阻止えひめ集会を牽引(けんいん)した愛媛県職労は「危険なものを安全だと住民に説明するなど、本来住民の生活と生命を守る役目を持つ自治体労働者が行うべき業務ではありません」(3・19えひめ集会アピール)とはっきり訴えている。これは、動労水戸から舞鶴―愛媛と発展してきた自治体労働者の誇りをかけた「労働の奪還」の闘いであり、この決起は必ず地域の労働者、住民、そして原発労働者の決起を生み出していく。あらゆる職場・労働組合に原発絶対反対の旗を登場させ、中村知事と四電資本を打倒しよう。

労組拠点を無数につくる

 原発絶対反対の旗を掲げた労働組合の闘いが鮮烈に登場することで、労働者・農漁民、地域住民の怒りはひとつに結びつき解放される。労働組合の無数の拠点建設と団結の拡大を目指して全力で闘おう。それは6・5国鉄闘争全国集会の目指す「闘う労働組合の階級的再生」と一体である。6・5集会の成功を引き継ぎ、組合、地域全体で全力で闘おう。この運動の発展こそが再稼働を止める根源的力だ。
 7月参院選挙では民進党から共産党、社民党に至るまで、改憲、労働法制、そして原発再稼働問題はすべて棚上げして「自民党か野党かの選択」へと一切を切り縮めようとしている。「選挙協力」の一つの核心は、原発問題に「野党間の合意がない」という理由で争点からも抹殺し、再稼働阻止闘争をすべてやめさせ、「再稼働容認」を現場労働者・労組、住民に強制することである。その真の狙いは、日本共産党―民医連の「被曝の影響はない」論を最悪の先兵にして(中村県政与党の社民党も一体)、安倍の連合解体攻撃のもとで、労働者階級の根底的怒りと階級性を解体し、ブルジョアジーと体制内労働貴族の尻尾に「結びつける」ことである。
 現場労働者の団結と闘う労働組合にこそ社会を変える力がある。それこそがマルクス主義だ。労働者の現場の闘いを破壊し、無力な「1票」という存在におとしめる体制内政党を選挙闘争と一体の拠点建設で打ち破り、党派闘争に勝利しよう。
 われわれは6〜7月選挙決戦に、すべての既成政党の総翼賛勢力化と対決し、新しい労働者の政党をつくり出すことをかけて挑戦する。戦争・改憲反対、労働法制改悪反対、原発再稼働反対を掲げた労働者の政党を登場させるために、原発絶対反対で階級的労働運動を闘う労組拠点を無数につくり出していく闘いと一体のものとして全力で闘っていく。選挙決戦の勝利をつかみとろう。

被曝労働拒否の闘い広げ

 革共同愛媛県委員会は、原発の地元から呼びかける毎月11日の伊方原発ゲート前での座り込み行動、毎週金曜日の再稼働阻止愛媛県庁前行動を大きく発展させるために全力で闘う。そして動労水戸が開始した「被曝労働拒否! ストライキで原発を止めよう」の闘いを労働組合・職場で拡大し、労働組合を先頭とした闘いをなんとしても実現していく決意である。
 何よりも原発労働者の中に「被曝労働拒否」の労働組合をつくるために闘う。3・19伊方再稼働阻止えひめ集会のような行動を自治体や郵政、合同労組などの闘いの拡大で実現し、その力で原発労働者の決起を実現しよう。その核心に地区党建設、階級の指導部建設をもってゼネストを実現するソビエトの中軸となる労組権力を打ち立てることを決意し闘いぬく。
 川内原発即時停止! 伊方原発7月末再稼働を絶対に阻止しよう!
(革共同愛媛県委員会)

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