動労東京ついに結成 首都に階級的労働運動の拠点

週刊『前進』02頁(2754号01面02)(2016/06/09)


動労東京ついに結成
 首都に階級的労働運動の拠点

(写真 〝JR東日本本社を徹底的に攻める〟吉野元久委員長がJRと関連会社の労働者が団結する新労組の出発を宣言【6月4日 東京】)


 国鉄東京動力車労働組合がついに結成された。6月1日に結成大会を行った同労組は、4日、鈴木たつお秋葉原事務所で結成集会を開いた。
 戦争・改憲と労働法制大改悪に突き進む安倍政権と真っ向から立ち向かう動労総連合の拠点が、東京に打ち立てられたことの意義は絶大だ。動労千葉の闘いに学び、その路線を実践する労働組合が首都に登場したことは、国鉄(JR)労働運動だけでなく日本の労働運動の全体を塗り替える決定的な転換点になる。
 東京を始め全国から結成集会に参加した150人の労働者・学生は、動労東京の歴史的な結成をともに喜び合った。
 組合結成の報告に立った吉野元久委員長(写真)は、「外注化・非正規職化の先頭に立つJR資本のもとで、膨大な非正規労働者が必死に生き闘おうとしている。だからJRと関連会社の労働者が団結する階級的労働組合をつくると決断した」と語った。そして、組合の略称を「動労東京」としたことに触れ、「動労千葉がJR資本とJR総連を徹底的に追い詰め、国鉄分割・民営化の先兵=カクマルとの間に決着をつけた。その地平の上に階級的労働運動は本格的に発展する。だからあえてこの名前を選んだ」と言い切った。さらに「JR東日本本社を徹底的に攻め、JRの息の根を止める。組合員の団結こそが力だと確信して闘う」と宣言した。
 連帯のあいさつで動労千葉の中村仁執行委員が、「1047名解雇撤回闘争はJRを直接相手にする闘いになった。そのJR東日本本社のある東京でついに動労東京が結成された。解雇を撤回させ、私は必ずJRの制服を着る」と発言した。
 動労水戸の照沼靖功さんは、「動労東京ができてJR東日本本社と徹底的に闘える。常磐線も東北線も高崎線も東京が出発点。常磐線全線開通阻止へ水戸と東京が一丸となり闘おう」と訴えた。
 動労西日本の山田和広書記長は「非正規職化・解雇と闘い、青年を先頭に動労総連合をさらに拡大する」と表明した。
 鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議呼びかけ人の花輪不二男さんは、「吉野さんが国労にいた時からともに闘ってきたが、今日の吉野さんは最高に明るい」と切り出し、沖縄での米軍属による女性殺害事件に怒りをたぎらせて安倍打倒を訴えた。合同・一般労組全国協議会の吉本伸幸代表は「労働組合が闘えば勝てる時代が来た。動労東京とともに全国協は最先頭で闘う」と宣言した。
 満場の拍手を浴びて動労東京の組合員が並んだ。それぞれが、安全を破壊し低賃金を強いる資本への怒りを語り、JR東日本に対しひとつに団結して闘えることの喜びを表わした。吉野委員長は、JR本体を始め全関連会社にさらに組織を拡大すると決意を述べた。
 1047名解雇撤回へ闘う小玉忠憲さんは「カクマルとの決着は完全についた。動労千葉こそ労働運動の主流派だ。青年とともに青年の未来を切り開くことが問われている」と激励した。
 東京東部ユニオンの小泉義秀委員長、精研労組の諸永政廣委員長が、動労東京の闘いをともに担う決意を示した。
 全国労組交流センターの辻川慎一代表は、戦後国鉄労働運動史を説き明かしつつ、「動労はカクマルのものではなく動労千葉のものだ」と鮮明に突き出した。さらに、2018年を前に非正規労働者を評価制度で雇い止めにする攻撃が始まっていることに怒りをたぎらせ、「われわれの労働を資本が評価するなど許せない。労働者の労働は労働者自身のもの、社会のもの、全人民のものだ。2018年に向け、資本主義を打倒する闘いに総力で立つ」と力説した。
 動労東京の青年組合員が組合結成宣言を読み上げ、行動方針提起に立った組合員は翌日の国鉄闘争全国運動集会の成功と鈴木たつお弁護士を押し立てての参院選への総決起を呼びかけた。青年組合員のリードで全員が団結ガンバローのこぶしを突き上げた。首都・東京から階級的労働運動の新たなうねりが始まった。

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