消費税廃止・公的保育と福祉の保障を もう既成政党ではダメだ 鈴木たつお候補の主張と政策(上)

週刊『前進』02頁(2758号02面01)(2016/06/23)


消費税廃止・公的保育と福祉の保障を
 もう既成政党ではダメだ
 鈴木たつお候補の主張と政策(上)

(写真 6月19日、「獄中41年打ち破れ!星野文昭さん解放全国集会」が東京・上野公園で600人で開かれた。集会後のデモで鈴木たつお弁護団長が先頭に立った=記事次号)

(写真 北千住駅前で訴える鈴木たつお弁護士【17日】)


 選挙戦本番に突入した。鈴木たつお候補は、東京選挙区で他のすべての候補と真っ向から対決して、「1%のブルジョアジーの金もうけのために99%の労働者人民が犠牲になる」この社会を根本からひっくり返そうと訴えている。そのために「新しい労働者の政党をつくろう」「労働者の力で革命やろう」と力強く呼びかけている。戦争と改憲絶対反対、労働法制大改悪反対などのテーマで、これから3回にわたり鈴木候補の政策を紹介します。

民進党は第2自民だ

 今の日本には、労働者階級の政党が存在しない。1%の資本家の利益と99%の労働者階級人民の利益は完全に対立している。そういう労働者階級の立場で立候補しているのは鈴木たつお候補しかいない。他のすべての政党・候補は、資本主義の体制の枠内で何かしら改革や改善が可能だという幻想を振りまいている。それは、結局資本家階級の体制、枠組みは不可侵という前提で、労働者は資本家階級のために働くという立場だ。
 2009年から12年までの民主党政権は何だったのか。鳩山、菅、野田の3代の民主党政権は、自民党と同じく経団連などの資本家階級のための政権だった。辺野古新基地建設推進やTPP(環太平洋経済連携協定)推進、消費税増税、公務員の削減、福祉切り捨て、小中学校の統廃合や公立保育園の解体・民営化など、労働者階級人民の生活と権利を破壊する政策が民主党政権のもとで、自民党政権と変わらずに進められた。民主党政権は資本家階級のための政策を連合と一体となって推進したのである。
 その民主党に維新の党の一部が合流して民進党が3月に結成された。同党の枝野幸男幹事長は、「私たちこそ保守だ」「安倍は保守ではない」「美しい国土を守る」などと叫び続けている。保守とは、資本主義を守るということである。
 消費税問題について言えば、12年に野田政権のもとで民主・自民・公明3党の「税と社会保障の一体改革」の名による合意で、消費税大増税は決められていた。消費税に関しては、自民党も民進党もまったく同じ立場なのである。
 消費税によって社会保障費をまかなうという路線そのものがまったく反人民的だ。それは大増税を労働者人民に押し付けるための口実であり、実際には、法人税を減らしてそのつけをすべて労働者階級に回すものである。「冗談ではない。究極の不公平である消費税を廃止せよ」。これが労働者の声だ。

「野党共闘」で大転向

 民進党を支える最大の団体である連合は、80年代の国鉄分割・民営化以後、労資協調主義で資本主義に奉仕する労働運動を展開してきた。自治労組織内候補である江崎孝はかつて09年に、自治労労働局長だった時に「地方公務員賃金2割削減」を提案し、あまりのことに抗議が殺到して粉砕された経歴を持つ。連合は今や分裂・崩壊に向かっている。連合を打倒し、階級的労働運動を再生させよう。
 社民党も、もはや社会主義を捨てて労働者階級から見捨てられ、今や民進党に加えてもらおうと党首自身が画策して破産するていたらくだ。小沢一郎の生活の党も、労働者階級の団結と利益とは無縁の党派である。
 日本共産党は、「野党共闘」を掲げて民進党にすり寄ることで一層の屈服・転向を深めている。共産党は2000年改定の党規約と04年改定の党綱領で「労働者階級の前衛政党」という規定を外して「日本国民の党」と自己規定した。階級対立の存在を否定し、労働者に背を向けると宣言した。
 昨年9月に共産党が野党共闘を追求し「国民連合政府」を掲げて以来、かつての民主党政権に対する批判など見事にかき消し、「資本主義の枠内の改革」「私有財産の保障」「安保条約廃棄も自衛隊解消も掲げない」とあらためて誓い、自衛戦争はやるという態度を表明した。共産党は体制擁護、資本家階級を守る運動に労働者を導こうとしている。

保育の破壊を許すな

 「保育園落ちた日本死ね!」の怒りが全国にわき立っている。追い詰められた安倍政権は「待機児童緊急対策」なるものを打ち出し、これをテコにしてさらなる保育基準の緩和と民営化、保育労働者の総非正規化を進めようとしている。それは命を育む福祉としてある保育を破壊し、資本の金もうけの場に変えてしまう攻撃だ。
 保育は公的に保障されるべきものであり、保育への攻撃は全労働者への攻撃だ。新しい労働者の政党をつくり、子どもたちを守ろう。
 大恐慌が激化・深化し資本主義はもうおしまいだ。労働者階級のゼネスト、労働者の革命で資本主義を打倒し、労働者の社会を建設する時代が来ている。労働者の新しい政党をつくり、ともに革命をやろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加