日韓100万労働者の団結を 新しい労働者の政党つくりゼネスト―革命勝利へ闘おう 全世界労働者の力で朝鮮戦争阻止へ ハンサンギュン民主労総委員長に有罪判決(記事4面)

週刊『前進』04頁(2763号01面01)(2016/07/11)


日韓100万労働者の団結を
 新しい労働者の政党つくりゼネスト―革命勝利へ闘おう
 全世界労働者の力で朝鮮戦争阻止へ
 ハンサンギュン民主労総委員長に有罪判決(記事4面


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(写真 NHKの労働者に訴え 7・2杉並大行動から1週間、鈴木たつお候補は全都で街頭演説に立ち、労働者の怒りと結合した【7月6日 NHK放送センター前】=記事4面)


 鈴木たつお候補を先頭に労働者・学生・全民衆の総決起で闘われた参院選決戦は、労働者自己解放の力がみなぎり、プロレタリア革命を21世紀の現代において「新しい思想」として労働者階級の中によみがえらせる選挙闘争として打ち抜かれた。「新しい労働者の政党をつくろう」を合言葉に、100万、1千万の人びととの共同の闘いと歩みが開始された。ここに今回の参院選決戦の歴史性がある。『前進』は最大の武器となり、週2回発行の『前進』が毎週、数万の人びとに手渡され、「資本主義の終焉(しゅうえん)」に対する労働者階級の生きる展望が示された。大恐慌の激化・深化と戦後体制崩壊に立ち向かい、日韓100万労働者の団結と全世界の労働者の決起で朝鮮侵略戦争、世界戦争を絶対に阻止しよう。ゼネストと革命の勝利を切り開こう。

「新しい思想」=革命が労働者階級をとらえた

 「鈴木たつお候補は、資本家はいなくても社会は回る、労働組合という形で団結していくことで安倍政権を倒す、と訴えている。ここまで資本主義を厳しく批判した候補は珍しい。斬新に感じます」「どうしたら革命ができるのかよくわかった。これは『新しい思想』だ。ぜひ広めて欲しい」。鈴木たつお候補と街宣隊の訴えに、こうした声と共感が駅頭やインターネット上で次々と寄せられた。
 前都知事・舛添要一の後継をめぐる自民党東京都連や与野党の醜悪な動向は、公称でも1兆8千億円と言われるオリンピックの利権をめぐる政争そのものだ。なんという腐敗か! この対極で「都知事などいなくても都政は労働者の手によって動いている。都労連労働者こそストライキで力を示そう」という訴えが、都労連をはじめ労働者の誇りと自覚に火をつけ、「1票」を超えた決起をつくり出している。18日間の選挙戦は、JR東日本本社など全都の多くの職場生産点で労働組合の団結、ストライキ、革命への情熱ほとばしる訴えが街頭のうねりと一つになり、労働者をとらえた。
 安倍が狙う戦争・改憲や消費税への怒り、福島圧殺と裏金・利権まみれのオリンピック招致への怒り、さらに原発再稼働や沖縄の女性暴行殺害事件などへの怒りが、労働者人民の生命・生存にかかわる問題として爆発しているにもかかわらず、全既成勢力がそれをごまかし、あいまいにしている。参院選決戦は、すべての怒りを資本主義体制の枠内につなぎ留めようとする日本共産党スターリン主義を先兵にした全反動を革命的に打ち破る闘いとして貫かれた。階級的労働運動の拠点建設を先端に、首都の労働運動を完全に塗り替える労働者の団結と進撃が猛然と開始された。
 内外情勢は大激動している。イギリスのEU(欧州連合)離脱決定をはじめとする全事象が資本主義の歴史的終焉を告げている。今こそ資本家階級に代わって労働者階級が自らの権力を樹立し、労働者が主人公となる新たな社会を建設する時だ。革命の具体的展望が労働者をとらえている。この参院選決戦の地平をさらに巨大に発展させよう。

大恐慌と戦後体制崩壊で戦争と革命の時代へ

 バングラデシュの首都ダッカで起きた7・1人質事件の根底には、安倍政権の「積極的平和主義」とそのもとでの日帝・資本のアジア侵略と侵略戦争政策がある。安保戦争法の成立強行、「開発協力大綱」を変更したODA(政府開発援助)、そしてJICA(国際協力機構)こそ、侵略の先兵であり切っ先だ。事態の最大の責任は日帝と安倍にある。
 英EU離脱は「世界経済への影響がどの程度大きくなるのか、誰もわからない」(日本の証券関係者)と言わざるを得ないほど、支配階級を恐怖にたたき込んでいる。
 6・23国民投票以降、投資家からの償還請求が急増したため、イギリスの不動産ファンドで解約停止が相次ぎ、総額180億㍀(約2・3兆円)の資産が凍結された。商業用不動産ファンドでドミノ倒しが始まっている。EU内の不良債権の3分の1を銀行が抱えるイタリアでは、金融破綻の危機を救うために欧州委員会の反対を押し切り、政府が1500億ユーロ(約17兆円)の公的資金注入に踏み出そうとしている。全世界で株式市場が暴落している。円高に直撃される日帝危機も深刻だ。EU解体と戦後体制崩壊情勢は大恐慌を激化させ、世界戦争危機を急切迫させる。
 イギリス支配階級は分裂・動揺・混乱の極みだ。保守党内で離脱を推進した前ロンドン市長ジョンソンが保守党党首選への立候補を見送り、離脱の急先鋒・独立党党首ファラージも辞任を表明した。残留を主導した労働党党首コービンも不信任を突きつけられた。今や英帝国主義=「連合王国」自身が分裂・解体の危機にある。
 EU体制と新自由主義への労働者階級の怒りの爆発が、EU体制とイギリス支配階級を一瞬で吹き飛ばし、戦後革命期的な情勢へと欧州階級闘争を回帰させた。ゼネストとプロレタリア革命をたぐり寄せる階級的労働運動と「新しい労働者の政党」が求められている。
 オリンピック開催目前のブラジルは、「過去100年で最大規模の景気後退局面」と言われ、リオデジャネイロ州の消防士や警察官までが賃金未払いに対しストライキを行い、空港で抗議行動を展開した。掲げたスローガンは「地獄へようこそ」だ。政権は危機に瀕している。2014年以来、数百万人のデモが繰り返されている。オリンピック開催そのものが体制の危機を促進し、革命を引き寄せている。
 「新しい労働者の政党をつくろう」「労働者の力で社会に革命をおこそう」と訴えた参院選決戦は、世界の労働者の最先端でゼネストと革命を切り開く闘いだった。

国鉄決戦を軸に地区党と拠点の建設かちとれ

 7月4日、ソウル中央地裁はハンサンギュン民主労総委員長に懲役5年の超反動判決を下した。昨年11・14民衆総決起闘争を「不法集会・デモ」と言いなす検察側の主張を丸のみし、有罪判決を下したのだ。絶対に許せない。民主労総は「民主と民生、平和と人権を踏みにじる独裁が逆に労働者民衆を断罪する世界を終わらせよう」との声明を発し、7・20ゼネスト総力闘争から9月第2次ゼネスト、今秋11月のソウルでの再度の全民衆総決起闘争へと進撃し、パククネ政権を倒そうと呼びかけている。
 EUでもフランス、ドイツ、イギリスを焦点に、労働者階級の国際的団結が新自由主義を打ち破っていくことは不可避だ。ゼネストと革命の時代が到来している。
 日本の「野党共闘」は、民進党が第2自民党としての本性を全面開花させ、日本共産党が「自衛戦争」を容認し、戦争・改憲に突き進んでいる。結局は大破綻する。だが労働者階級は、安倍の改憲と労働法制大改悪の攻撃に怒りを爆発させて反撃し、「生きさせろ!」と根源的に決起していく。
 今年の11月労働者集会は、1千万労働者との結合をかけた参院選決戦の大挑戦を経た地平からの新たな大闘争だ。それは、世界大恐慌の激化・深化と既成の体制や階級支配の崩壊の中で、全世界でデモやゼネストが激発し、新しい労働者政党の建設が国際的な焦点となり、同時に日韓100万労働者の団結が全世界と結びつき牽引(けんいん)するような歴史的な闘いとなっていく。
 拠点建設、地区党建設と結合させ、地域に網の目のような実行委員会を組織し、10万人の大結集運動として闘いとろう。
 「常磐線全面開通絶対反対!被曝と帰還の強制を許さない7・12動労総連合統一行動」を、動労水戸、動労福島、動労東京を先頭に、いわき、南相馬・原ノ町、東京・JR東日本本社前で闘おう。国鉄決戦と動労総連合建設をさらに前進させ、100万、1千万の労働者人民の大事業として「新しい労働者の政党」を建設するために、7・31革共同政治集会への青年労働者・学生の大結集をかちとろう。
 参院選決戦の地平を打ち固め、夏期カンパ決戦と機関紙拡大闘争を一体的に前進させよう。

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