三里塚50周年で東京集会 労農連帯貫き空港絶対反対を

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週刊『前進』04頁(2763号01面02)(2016/07/11)


三里塚50周年で東京集会
 労農連帯貫き空港絶対反対を

(写真 全国から630人が結集し、農地死守の新たな闘いへ決意を固めた【7月3日 東京・すみだ産業会館】)

 7月3日、東京・すみだ産業会館で「三里塚闘争50周年!これからも闘うぞ——農地を守り、沖縄・福島と結ぶ7・3東京集会」が三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で開催され、全国から630人が参加した。反対同盟は半世紀にわたる「空港絶対反対・農地死守」の闘いの歴史を刻んでこの日を迎えた。
 午前10時から小川プロ製作の映画「三里塚の夏」が上映された。闘争創成期における反対同盟農民と空港公団・警察機動隊との現地攻防・実力闘争に肉薄したドキュメンタリーだ。続いて新作DVD「三里塚闘争不屈の50年——市東さんの農地守れ/第3滑走路阻止!」のダイジェスト版が上映された。この二つの映像作品で、三里塚50年が一貫して国家権力との非妥協の闘争史であることを、全参加者があらためて確認した。
 昼休みにはロビーで反対同盟が準備したTシャツ、ハチマキ、缶バッジ、DVDなどがにぎやかに販売された。また会場隣では福島菊次郎氏の三里塚写真展が開かれ、活況を呈した。

市東さんが決意

 12時40分に反対同盟事務局・萩原富夫さんの司会で午後の集会が始まった。最初に、療養中の北原鉱治事務局長の集会へのメッセージを天神峰の市東孝雄さんが代読した。(発言要旨3面)
 趙博さんのミニライブが行われた。続いてゲスト・スピーカーとして、96〜99年に共同通信の記者として三里塚を取材した新崎盛吾さん、環境問題ジャーナリストの天笠啓祐さんが発言、ともに三里塚闘争50年に敬意を表した。
 市東孝雄さんが発言に立ち、「安倍政権をひっくり返す闘いを三里塚現地から起こす」と不動の決意を述べ、万雷の拍手を浴びた。
 反対同盟顧問弁護団事務局長の葉山岳夫弁護士は、農地法裁判(最高裁)、耕作権裁判(千葉地裁)の現状を解説し、勝利の確信を述べた。
 市東さんの農地取り上げに反対する会のあいさつに続き、動労千葉の田中康宏委員長は、70〜80年代のジェット燃料貨車輸送阻止闘争を振り返り、「労働者と農民の連帯の中に安倍政権を倒す力がある」と訴えた。
 全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんは、「関生も50周年。ともに闘う」と三里塚連帯を表した。

10・9全国集会へ

 全国農民会議共同代表の小川浩さんは、農民切り捨ての安倍新農政を鋭く批判し、市東さんの農地を守る決戦に勝利する決意を表した。同じく共同代表の鈴木光一郎さんは「三里塚と手を取り、学びながら農民会議は闘う」と決意を述べた。
 婦人行動隊・宮本麻子さんのカンパアピール後、集会後半の司会を婦人行動隊・木内敦子さんが務めた。市東さんの農地を守る沖縄の会の発言に続き、ふくしま共同診療所の医師・杉井吉彦さんが、安倍政権の帰還政策を強く弾劾した。続いて福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんは、今日までの診療所建設の苦闘を振り返り、三里塚との連帯を誓った。
 集会は大詰めを迎え、萩原富夫さんが〈集会アピール〉を朗読し、「第3滑走路粉砕、農地死守」の闘いを高らかに宣言した。行動方針として①7・11市東さん耕作権裁判闘争、②9・7最高裁デモ&第3回署名提出行動、③10・9全国総決起集会を確認した。最後に萩原さんのリードで「三里塚闘争50周年、これからも闘うぞ!」のコールを全員で力いっぱい会場に響かせ、一日の集会を締めくくった。
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