安倍打倒!8・6広島―8・9長崎闘争へ 原発再稼働と核武装許さず新たな反戦反核闘争作ろう 8・9長崎アピール

週刊『前進』04頁(2765号03面02)(2016/07/18)


安倍打倒!8・6広島―8・9長崎闘争へ
 原発再稼働と核武装許さず新たな反戦反核闘争作ろう
 8・9長崎アピール

(写真 昨年の8・9長崎反戦・反核デモ)


 原爆投下から71年目の8月9日がやってくる。5月27日のオバマ来広反対闘争を引き継いで、原爆投下への怒り、被爆者の怒りをさらに爆発させ、変質と崩壊を深める既成の原水禁・原水協に代わる新たな反核運動、被爆者運動を、その階級的な怒りの原点に返って今こそつくり出す時だ。参院選の切り開いた地平を発展させ、11月の日韓100万労働者の団結へ向け、今年の8・6広島―8・9長崎闘争を闘い取ろう! 朝鮮侵略戦争を阻止しよう!

参院選挙が切り開いた地平

 今年の8・9長崎闘争は、朝鮮侵略戦争(核戦争)の超切迫情勢のもとで闘われた参院選の地平の上で、新たな反核・反原発集会としてかちとられようとしている。
 米日帝が強行しようとしている朝鮮侵略戦争は、イギリス帝国主義のEU離脱というすさまじい情勢の激変の中で、7月8日の韓国へのTHAAD(最終段階高高度防衛)ミサイル配備の発表に示されるように、急速に激化の一途をたどっている。北朝鮮への戦争は、中国への戦争そのものでもあり、この配備に対して中国も激しく反発している。こうした中で、長崎・佐世保の米軍・自衛隊双方の基地を始め、九州のすべての自衛隊基地がこの侵略戦争に動員されようとしている。
 安倍政権は、この朝鮮侵略戦争への参戦を見据えて、今参院選を改憲攻撃として強行した。この安倍政権の攻撃に対して体制内勢力は「野党共闘」で全面屈服の道を進み、日本共産党は自衛隊を全面的に賛美するまでに変質した。
 この大攻撃に対して革共同は、「改憲と労働法破壊の安倍を倒せ!」「新しい労働者の政党をつくろう!」と、鈴木たつお候補を推し立てて参院選で真っ向から対決し、1万6187票を獲得し、新たな労働者階級の組織化に向けて巨大な基礎をつくり出した。一方で安倍政権は、沖縄や福島で完全に敗北し、追い詰められ危機を全面的にさらけ出した。
 この参院選の切り開いた歴史的な勝利的地平の上で、労働者階級の組織化、新たな反戦・反核闘争の高揚、新たな被爆者運動の創生をかけて今回の8・9長崎闘争はかちとられようとしている。既成の政党と運動のすべてが反動的な変質を遂げ、侵略戦争の担い手になろうとしている中で、新たな労働者の政党が登場し、労働運動が躍進する時代が到来した。韓国、フランスなどでまさにゼネストが爆発している。ここに一切をかけ、8・6広島―8・9長崎、8・15から11月までの過程を、この社会の変革のために突き進んでいくことだ。

動労総連合が最先頭に立つ

 この闘いの一切の基軸に国鉄闘争がある。全国で動労総連合が次々と結成され、2月に九州でも結成された。およそ30年にわたる「絶対反対」「不屈・非妥協」の国鉄闘争が柱となって、全国で闘いを牽引(けんいん)していく構図がつくり出されている。熊本大震災に対しても、動労総連合・九州が先頭で闘っている。
 14年の城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんの決起を始め、長崎では8月9日の平和式典で連続3年にわたって被爆者による安倍政権への弾劾の声がたたきつけられた。この長崎の被爆者の怒りの決起に対して安倍政権と長崎市は、平和式典で「平和の誓い」を被爆者が行ってきたやり方を強引に変更しようとしている。さらに平和宣言の起草委員会から市民活動家たちを排除した。
 一方で連合の分裂、UAゼンセンの登場、日共の反動の深まりは、今までの原水禁運動と原水協運動の変質と解体につながっていこうとしている。
 旧来の長崎での反核運動も今、大きな変質と解体の過程に入ろうとしているのである。

福島の怒りと結び核廃絶へ

 こうした大情勢に対して真っ向から対決する道こそ、動労総連合の結成であり、それを軸とした新たな反核運動、反戦運動の構築である。新たな被爆者運動を、30年間にわたる「不屈・非妥協」の国鉄闘争の地平からつくり出し、安倍の改憲と戦争の攻撃に真っ向から対決していくことだ。国鉄闘争が切り開いている勝利の地平の中で、被爆者の怒りの声を解き放ち、労働者の自己解放闘争の一環として爆発させ、新たな運動として組織しつくり出していくのである。
 重要なのは「共同性」の奪還である。新自由主義によってバラバラに分断されてきた労働者は、戦争においてますます分断され、国境を越えた仲間を「敵」として殺し合わされるとともに、国内においても相互分断と統制、監視、弾圧の対象にさせられる。
 逆に労働者が「共同性」の奪還をかけて労働組合において団結し、その団結を内外に拡大していく中にこそ、侵略戦争を阻止し、帝国主義を打倒する展望がある。この「共同性」の奪還は「労働の奪還」そのものだ。
 福島では2011年3・11から5年を過ぎ、小児甲状腺がんは増加の一途をたどっている。帝国主義が生み出した核兵器、そして原発は、労働者を被爆(被曝)させ、日々その命をむしばみ、人類の種としての生存を脅かしている。
 これに対決する道こそ、労働者階級による「共同性」の奪還であり、団結であり、それを通じた帝国主義とスターリン主義の打倒である。階級的な労働運動を軸にした闘いと国際連帯闘争の中にしか、核と原発を廃絶する道はないのである。国際連帯の発展が今こそ求められている。
 長崎で例年行われている保養は福島の怒りと結びつき、この「共同性」を奪還していく闘いの一環であり、労働者階級が「団結し、ともに生きていく」運動として行われている。長崎保養を「被曝労働拒否」の闘いとともにかちとり、8・9長崎闘争につなげていく。

川内原発をただちに止めろ

 熊本大震災が起きたにもかかわらず、安倍政権は川内原発を動かし続けている。安倍政権が原発再稼働に徹底してこだわるのは、朝鮮侵略戦争を見据えて日本の核武装を狙っているからだ。ここには、一部の資本家の利害の戦争のために、労働者の命など虫けらのように扱う帝国主義の本質が示されている。
 8・9長崎集会は、川内原発を止め、すべての原発の再稼働に反対し、朝鮮半島での核戦争を阻止していく闘いそのものである。そして安倍を打倒する闘いだ。
 そして今こそ「共同性」を奪還し、新しい反核運動、反戦運動、被爆者運動を、国鉄闘争と参院選の切り開いた地平でつくり出していかなければならない。
 8・9長崎集会をかちとって、11月の日韓を軸とした国際連帯闘争へ突き進もう! 全国の皆さんの結集を訴えます。
〔川端義行〕

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8・9長崎闘争

■8月8日(月)
改憲阻止! 核廃絶! 安倍政権を倒そう! 長崎デモ
 午後2時45分 湊公園集合(路面電車・築町駅下車、中華街よこ)
 午後3時15分 デモ出発午後 4時解散
 鉄橋街頭宣伝午後5時より(路面電車・西浜町駅近く)

■8月9日(火)
改憲阻止! 核廃絶! 安倍政権徹底弾劾!
被爆71周年長崎デモ
 城栄公園
 午前9時45分集会開始
 10時15分デモ出発
 11時2分黙祷

被爆71周年 川内原発止めろ! 核廃絶! 安倍政権打倒!
8・9長崎集会
 午後1時30分 長崎市勤労福祉会館講堂
 主催 NAZENナガサキ

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