戦争への新共謀罪粉砕を 日韓―世界の11月国際共同行動へ『前進』武器に巨万決起組織しよう 10・3京大闘争―4学生処分撤回を

週刊『前進』04頁(2777号01面01)(2016/09/05)


戦争への新共謀罪粉砕を
 日韓―世界の11月国際共同行動へ『前進』武器に巨万決起組織しよう
 10・3京大闘争―4学生処分撤回を


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 東京―ソウル11月国際共同行動まで2カ月。11月国際共同行動は日韓を軸に全世界の労働者が団結し、国際連帯の力で朝鮮戦争―世界戦争を阻止し、プロレタリア世界革命に突き進む歴史的な大闘争だ。帝国主義・新自由主義とスターリン主義を打倒し、労働者が主人公の新しい社会をつくり出すための跳躍台だ。危機にあえぐ安倍政権の新共謀罪による革命党や闘う労働組合への弾圧、パククネの国家保安法によるゼネスト圧殺の策動を粉砕し、11月国際共同行動への巨万の大結集をかちとろう。職場・キャンパス・地域丸ごとの決起を組織するために2カ月間全力で闘おう。

労働者の国際連帯で米日韓の朝鮮戦争阻む

 11月国際共同行動は、朝鮮戦争―世界戦争が始まる前に労働者国際連帯の力で戦争を止める歴史的な大行動だ。米日韓による朝鮮戦争がいつ起こってもおかしくないほど情勢は緊迫している。米軍の動きがすさまじい。
 ❶8月22日から9月2日にかけて米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」が米韓軍7万5千人を動員して行われた。これは米韓連合軍が核兵器を含むあらゆる手段で北朝鮮を先制攻撃し、キムジョンウンの殺害と北朝鮮の壊滅を狙う全面戦争計画=「作戦計画5015」に対応したものだ。
 ❷高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD=サード)の韓国配備が決定された。
 ❸朝鮮戦争臨戦態勢のために在韓米軍の主力部隊をソウル北方から南方に移転する。
 ❹米軍の戦略爆撃機B52、B1、B2の3機種すべてが初めてグアムに同時展開し、南中国海と北東アジア上空での軍事行動に参加する。
 ❺最新鋭ステルス戦闘機F35を米軍岩国基地(山口県)に16機配備する計画を日本政府と岩国市に通告した。すべてが朝鮮戦争のための核臨戦態勢構築の動きだ。
 これと一体で安倍政権は、安保戦争法の全面的な発動、すなわち集団的自衛権の行使のために自衛隊の訓練を本格的に開始した。特に内戦が続く南スーダンでの国連PKO(平和維持活動)に11月から交代部隊として陸上自衛隊第5普通科連隊(青森駐屯地)が派遣される予定だ。その新任務として「駆けつけ警護」と「宿営地の共同防衛」を行わせる訓練が8月25日から始まった。自衛隊が他国の人びとと交戦し殺し合う戦闘行為に初めて投入される。超重大事態だ。
 こうした米日帝国主義の戦争行動に北朝鮮キムジョンウンは震え上がり、核・ミサイル開発にのめり込んでいる。8月24日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射、約500㌔メートル飛行して日本の防空識別圏に落下した。こうした北朝鮮スターリン主義の反人民的対応を絶好の口実にして、米日帝国主義は朝鮮侵略戦争に突入しようとしているのだ。
 朝鮮戦争の危機は朝鮮半島における革命情勢と一体的に進行している。韓国・民主労総は昨年4月以来の波状的なゼネストで労働法制大改悪を阻止し、パククネ政権与党を総選挙で惨敗にたたき込み、政権打倒情勢を切り開いている。この9月にも鉄道労組を先頭に公共部門の労働者が無期限ゼネストに突入し、11月にはソウルで20万人の民衆総決起を実現しようとしている。民主労総の闘いは「韓国社会の根本的変革」、すなわちプロレタリア革命の現実性を開示している。
 窮地に陥ったパククネは民主労総に対し、ハンサンギュン委員長に懲役5年の刑を科した上に、国家保安法によるスト圧殺を策している。さらに朝鮮戦争で北朝鮮キムジョンウン政権の体制転覆を狙うと同時に、民主労総を先頭にした朝鮮革命の圧殺を狙っている。
 朝鮮戦争・核戦争の危機は、日韓労働者を軸にした労働者国際連帯闘争の大発展を死活的に求めている。朝鮮戦争が始まる前に戦争を止めよう。

正社員ゼロ・解雇自由の労働法制大改悪粉砕を

 朝鮮戦争の最大の出撃基地は日本であり、特に沖縄だ。民主労総ソウル地域本部は本気で戦争を止めようとしている。だからこそ日本の労働者人民にともに朝鮮戦争を阻止する闘いに立ち上がることを熱烈に呼びかけているのだ。11月国際共同行動で労働者国際連帯の大発展をかちとり、朝鮮戦争―世界戦争を絶対に阻止しよう。
 安倍政権は、日韓労働者が団結して立ち上がることを恐れている。日本でも社会の崩壊が進み、戦争と貧困への怒りが渦巻いている。改憲勢力が国会の全議席の3分の2を占めたなど見せかけの強さにすぎない。安倍政権の労働者支配は根本的な破綻の危機に直面している。だからこそ革命党圧殺を狙う新共謀罪や天皇制強化の皇室典範改悪案の今秋国会提出を狙い、2020年東京オリンピックに向けた「テロ対策」を口実に弾圧態勢を強化しているのだ。
 しかし革共同が確固として存在し、また動労千葉を先頭にした階級的労働運動の拠点が無数に打ち立てられるならば、日本でゼネストとプロレタリア革命が爆発することは確実だ。民主労総のゼネストが日本では『前進』以外にまったく報道されないのは、民主労総の闘いが日本の労働者人民に伝わることを支配階級が恐れているからだ。
 安倍政権は8月24日、民主労総のチェジョンジン委員長職務代行の日本入国を不許可にした。これは11月国際共同行動が本格的に動きだしたことへの反動だ。民主労総ゼネストを労働者人民に伝え、民主労総のように闘おう。労働者に国境はない。労働者が民族・国籍・国境を越えて団結し闘えば、戦争を止め世界を変えることができる。
 全世界の労働者は今、戦争と労働法制改悪というまったく同じ攻撃に立ち向かっている。韓国やフランスでは、労働法制改悪に反対して労働組合、労働者・学生が幾たびものゼネスト・大デモに立ち上がっている。労働法制改悪とは、資本に対するあらゆる規制を取り払い、資本が好き勝手に労働者を搾取する、資本主義本来の姿をむき出しにするものだ。
 日本帝国主義は戦後、労働法制をもって労働組合運動を合法化したが、直ちに公務員などのスト権を剥奪(はくだつ)した。ゼネストを防止し、労働運動を資本主義体制の枠内に封じ込め、革命を阻止するためだ。終身雇用と定期昇給(年功賃金)を柱とする正社員制度はその要だった。
 安倍はこの戦後的な労働法制と労資関係を最後的にぶち壊し、労働組合を根こそぎ解体し、抵抗力を一掃しようとしている。労働者を貧困にたたき落とし、戦争に総動員しようとしている。戦争国家へと全面的に国家を改造するためだ。だがこの攻撃は労働者の怒りを爆発させ、生きるための闘いを呼び起こす。闘いはゼネストと革命に必ず発展する。
 そこで安倍は「同一労働同一賃金」「非正規という言葉をなくす」「最低賃金1000円」などと、あたかも非正規職の労働条件を良くするかのように言う。非正規職労働者の怒りを抑え込むためのペテンだ。実際には安倍の「働き方改革」とは正社員改革であり、正社員をゼロにする攻撃なのだ。最大の標的は正規職、特に公務員労働者だ。公務員を人事評価制度で首にできるようにし、解雇自由の社会をつくろうとしているのだ。

職場・学園から丸ごと11月総決起かちとろう

 すでにあらゆる職場で、労働法制改悪を先取りする攻撃に労働者が反撃している。すべての職場闘争が労働法制改悪をめぐる最先端の攻防だ。国鉄1047名解雇撤回、反合理化・運転保安確立、外注化阻止・非正規職撤廃、被曝労働拒否を闘う動労千葉や動労水戸は勝利の道を切り開いている。
 民主労総ソウル地域本部は、数ある日本の労働組合の中で、ともに闘う同志として動労千葉や動労水戸を選択している。職場の怒りを束ね、動労千葉とともに闘う労働組合の拠点を全国に無数につくり出そう。それが朝鮮戦争と労働法制大改悪を阻止し、革命に勝利する道だ。
 労働者は職場ごとに分断されていたら勝てない。職場や職種を越え、産別や地域を越え、国境を越えて全世界の労働者が団結してこそ真の勝利をかちとることができる。全世界で吹き荒れる労働法制改悪攻撃に対し、全世界の労働者が団結して立ち向かおう。安倍の「働き方改革」の先兵、東京都知事の極右・小池百合子を都労連の戦闘的再生の力で打倒しよう。大恐慌―大失業・貧困、世界戦争の惨禍を労働者人民にもたらす帝国主義を打倒しよう!
 11月国際共同行動の最先頭に青年労働者と学生が立とう。特に9月全学連大会を大成功させて、全学連は10・3京大集会から11月国際共同行動に向け、全人民の先頭に立って闘う決意を鮮明にさせている。韓国では梨花女子大学で7千人の学生が決起した。全国大学で朝鮮戦争阻止の反戦ストライキを組織しよう。
 革命党と階級的労働運動の圧殺を狙う新共謀罪を絶対許してはならない。職場で闘って団結を組織し、職場丸ごと11月国際共同行動に決起しよう。目の前の一人と徹底的に討論することが重要だ。労働者の団結を組織する最高の武器として『前進』を大いに活用しよう。職場・キャンパス・地域で『前進』読者を爆発的に拡大しよう!

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