無期停学粉砕へ! 京大4学生の決意

週刊『前進』02頁(2778号01面02)(2016/09/08)


無期停学粉砕へ!
 京大4学生の決意

絶対に戦争させない
 同学会委員長・工学部 作部羊平

 学生運動を始めたきっかけは1回生の5月の沖縄闘争でした。多くの労働者・学生が本気で社会を変えようと闘っていることに感動し勇気づけられました。自分もそうなりたいと、寮自治会を担い、同学会を再建し、多くの人との団結に支えられて闘ってきました。
 安倍の改憲攻撃の本質は、労働者民衆をカネと権力と国家暴力で分断し、戦争に駆り出すことです。安倍や山極総長が「力」を持っているように見えるのは、彼らに能力があるからではなく、社会を動かす無数の人びとの力を権力で独り占めにしているからです。労働者・学生が団結すれば何も怖くはありません。
 私が今回の処分で最も許せないのは、安倍と京大当局が学生を「処分で脅せば黙る存在」に貶(おとし)めようとしていることです。私は処分当該として、学生は社会と仲間のために立ち上がり、社会を革命する存在だと自らの行動で示していきます。
 かつての侵略戦争における帝国大学の戦争協力が、最後は「学徒出陣」にまで行き着いたことを、いったいどう総括するのか。学生がアジア人民虐殺の最前面に立たされた歴史を絶対に繰り返しません。昨年の安保関連法成立に対して京大当局は、「戦争反対は大学として議論することではない」と言い放ちました。しかし、戦争絶対反対の学生運動とストライキこそ、私たちのつくる大学の姿です。10・3集会を跳躍台に、処分撤回・改憲阻止の第2波京大バリストを大爆発させましょう!

処分撤回、スト貫徹!
 同学会前委員長・薬学部 大森靖之

 私は、学生には無限の可能性があると信じています。しかし、私に処分を下した大学経営陣の学生観はあまりに狭い。学生は、「国の意向と大学経営に従い、卒業するまで黙って勉強する」だけの存在ではありません。
 私は、学生自治会の執行部として、学生の可能性を長く模索してきました。原発、軍事研究、成績評価に至るまで、一部の権力者に支配された大学・社会の病理をえぐり出し、労働者民衆の方を向いた大学運営を目指して、多くの学生と討論してきました。
 学生間ではクラス討論、勉強会、出し物パーティー、大学当局には団体交渉、座り込み、デモなど何でもやりました。しかし、現実の戦争が迫る中で軍事研究を拒否せず、「個々人が自由に戦争反対を言えばいい」と言い放つ大学権力者にもうまともな運営能力はないと判断し、昨年反戦バリストに決起しました。
 社会運営・大学運営に責任を取れなくなった人たちにレッドカードを出す時です。彼らに引導を渡し、私たちが堂々と夢を語れる職場・学園を取り戻そう。そのために大胆かつ創造的に職場・学園を止めるストライキが必要です。私は分断と脅しの処分を許さず、人びとの盾となり矛となり、時に心を癒し、最後まで皆の手を握る団結の立役者になって頑張ります。
 人びとに寄り添い、ヒールする薬学部生として、その可能性を広げる大役を受け持てることを誇りに思います。処分撤回! スト貫徹! ともに闘いましょう。

大学を「反戦の砦」に
 同学会書記長・地球環境学舎 阿津良典

 いま、大学の存在が労働者・学生と敵対するものになっています。この関係は、大学当局が学生・教職員に自治を認めないことに表れています。「自分たちのことは自分たちで決める」というきわめて当たり前の考えは、もう現在の体制の中には収まりきりません。
 しかし、どんなに安倍政権や大学当局が強権を振るい、脅しをかけても、彼らの恫喝は私たちにはまったく通用しません。「学生は研究にだけ没頭していればいい」「その成果を何に使うかは経営者・政治家が決める」という支配者の論理は、戦争を目前にしてその悪辣さを学生に見透かされ始めています。
 労働者の労働に支えられ、労働者階級と利益をともにするはずの大学は、今や「大学改革」を経て、完全に社会の発展を阻害するものになりました。
あまりにも学生の人生と乖離(かいり)した今の大学の講義にはまったく説得力がありませんし、何より面白くないです。このような不快な学問は、まもなく学生自身の手で徹底的にぶっ壊され、跡形もなく消し飛ぶでしょう。学生は、「与えられた選択肢」をいつまでも大人しく選び続ける存在ではありません。必ず団結して「枠」を壊す道を選びます。
 かつて資本主義黎明(れいめい)期の大学が、社会の発展を阻害する教会支配に対抗する「革命の砦(とりで)」であったように、資本主義が社会の発展を阻害し戦争に行き着く現代においては、私たち学生が大学を「反戦とマルクス主義の砦」として取り戻します。処分を認めず、一緒に闘いましょう!

強固な学生自治会を
 同学会執行委員・工学部 高田暁典

 政府と大学当局の目指すところは、学生を孤立させバラバラにして支配することです。これに対し、学生は学生自治会をつくって団結し、現場の支配権を実力奪取して維持してきました。
 2000年の国立大学法人化反対の東北大ストライキ以来、日本で15年ぶりに決行した昨年秋の京大反戦バリストは、「自由の学風」を語る京大当局の化けの皮を一気にはがしました。熊野寮の寮内労働者の外注化提案、吉田寮への入寮募集停止要請、サークル非公認化、教官酒場ノンアルコール化、初年度はコピーカード3千円をばらまき次年度からは単位を人質にしたTOEFL受験、立て看板撤去、学内監視カメラの設置など、少しずつ学生自治を破壊し、当局管理を強めるやり方でごまかしてきた京大当局は、ストに追い詰められ、「刑事告訴」という突出をしました。
 しかし、逮捕された6学生は全員無罪放免! それで今度は無期停学。しかし、被処分者を構外に追い出すために「上の命令」で動員される大学職員は何の正義も語れず、疲弊しています。破綻し堕落し腐敗した山極総長―川添副学長体制の実態を暴き、徹底的に打倒し、ぶち壊し、現場の支配権を奪取し、大学当局にかわる学生の団結体=学生自治会を強固に建設しよう。
 10月3日、本部時計台前で集会を行い、処分撤回署名を提出します! 労働者・学生・市民のみんな集まって下さい! 第2の京大バリストへ!

このエントリーをはてなブックマークに追加