動労千葉 9・13以降指名スト 雇用破壊と労働強化に反撃 韓国ゼネストに呼応する闘い

週刊『前進』04頁(2779号02面02)(2016/09/12)


動労千葉 9・13以降指名スト
 雇用破壊と労働強化に反撃
 韓国ゼネストに呼応する闘い

(写真 春闘第1波ストを3月11日に貫徹し、京葉車両センター前で抗議行動を展開する動労千葉)


 動労千葉は9月13日以降、千葉運転区の工事用臨時列車を対象に指名ストライキを構えている。このストライキは、①本線運転士の乗務行路緩和と高齢者対策の実施、②DL(ディーゼル機関車)業務の労働条件確立、③外注化粉砕--大量退職を利用した組織破壊攻撃粉砕、④CTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪阻止----を掲げて闘われる。12日午後6時にはDC会館で総決起集会が開かれる。このストを全力で支え、11・6集会の巨万の結集へ突き進もう。

CTS就業規則改悪絶対阻止へ

 CTSは8月30日、就業規則改悪についての「修正提案」を行った。今年2月にCTSが出してきた就業規則改悪案は、契約社員とパート社員の雇用契約の更新回数に上限を設け、最長5年しか雇用しないとした上で、「限定社員試験」に合格した者だけを無期雇用に転換するというものだった。これに対し、CTSの現場から激しい怒りが巻き起こり、4月1日に就業規則改悪を強行するというCTSの当初の狙いは打ち砕かれた。
 今回の修正提案は、就業規則に「契約社員・パート(有期)の雇用期間は最長で5年間とする」「会社は......社員から申請を受けた場合は無期雇用とすることがある」という項目を新たに盛り込むとしている。2月の提案にあった「限定社員試験」は取り下げたが、試験の代わりに面接による選別を行うということだ。改悪の核心は、2月の提案と何ひとつ変わっていない。CTSは「無条件での無期転換はしない」と言い張り、労働契約法さえ無視する態度をあらわにしている。
 修正提案はまた、契約社員の賃金を月給制から時給制に変更し、定期昇給を全廃するとした。他方で契約社員とパート社員の賃金を時間額で10~50円、引き上げるというが、これは最低賃金の引き上げに合わせたものに過ぎない。さらに作業手当も削減される。
 許しがたいことにCTSは、この就業規則改悪を10月1日に実施に移そうとしている。そのため「9月10日前後に職場で説明会を行い、説明が終わり次第、新しい契約書に署名・捺印をしてもらう」と言っている。改悪内容に沿った契約書に有無を言わさず署名させ、署名しなければ9月末で雇い止めという、とんでもない攻撃だ。
 JRとCTSは、2018年を前に非正規労働者を一斉に解雇する攻撃を最先頭で進めている。この就業規則改悪の白紙撤回を求める動労千葉のストライキは、全労働者の未来をかけた闘いだ。

運転士の過酷な労働条件許さず

 ストライキのもうひとつの柱は、本線運転士に強制されている過酷な労働条件を打ち破ることだ。本線運転士の乗務行路は、ダイヤ改定のたびに拘束時間が拡大されてきた。特に、泊まり勤務で1泊した後に、正午を超えて乗務させる行路が増えていることは、重大な問題だ。
 この間、「眠気によるオーバーラン」「勘違い」などがマスコミによってキャンペーンされているが、最大の原因は、まともな睡眠時間も与えず、長時間の乗務を強いるJRの施策にある。このままでは重大事故が起きかねない。
 検修・構内業務の外注化も、運転士の労働強化に拍車をかけている。かつては高齢の運転士は、本線乗務を外れて検修基地構内の運転に替わることができた。だが、外注化後はそれができなくなり、高齢の運転士も、きつい本線乗務を続けざるを得なくなっている。
 こうした過酷な乗務の最たるものが、ディーゼル機関車に関する業務だ。機関車には冷房もなく、運転台の気温は真夏には40度を超える。だがJRは、費用がかかるとして冷房の設置も拒否している。これは労働者の生命に直結する問題だ。動労千葉はこの問題を最大の焦点に、9月13日以降、ディーゼル機関車を使っての工事用臨時列車を対象に、指名ストを配置した。

組織破壊攻撃に真正面から対決

 検修外注化をめぐる決戦も煮詰まっている。JRは動労千葉幕張支部の組織破壊を狙って、幕張車両センターにエルダー再雇用という形で東労組を送り込んできた。
 大量退職期を迎える中で、定年後の労働者をJR関連会社に再雇用するというエルダー制度も、大破綻している。まともな再雇用先を提示できなくなったJRは、そのことを逆用して、再雇用に対する労働者の不安に付け込んでの組織破壊攻撃を狙っている。
 9月13日以降のストライキは、こうした攻撃に真正面から立ち向かい、動労千葉の組織強化・拡大をかけて闘われる。
 何よりもこのストライキは、9月27日からのゼネストに総力で立ち上がる韓国・民主労総との連帯を、実践によって貫く闘いだ。韓国労働者の闘争に呼応して、日本からストライキの火の手を上げるのだ。
 動労千葉のストライキを全力で支え、その息吹を全職場に伝えよう。国鉄解雇撤回の新10万筆署名を推進し、11・6労働者集会への巨万の結集をかちとろう。

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9・12動労千葉総決起集会
 9月12日(月)午後6時から
 DC会館(千葉市中央区要町2―8)

千葉支社抗議行動
 9月13日(火)午後1時から
 JR千葉支社正門前集合(千葉市中央区弁天2―23―3)

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