闘いは進む 青年の職場から 郵政労働者は死んではならない!職場に団結を 東北 中村淳司

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週刊『前進』04頁(2787号02面05)(2016/10/10)


闘いは進む 青年の職場から
 郵政労働者は死んではならない!職場に団結を
 東北 中村淳司


■民営化が仲間の命を奪った!
 去る7月27日、私の局で働いていた内務労働者Aさんが自殺しました。私もよく知っている人だったのですごく衝撃を受けました。
 彼は以前から「上司からパワハラを受けている」と社内の内部通報窓口に訴えていました。上司から「仕事が遅い、さっさとやれ」と恫喝を受け続けていたのです。
 しかしなんら改善されることなく、今年の3月までの半年間、休職に追い込まれていました。その後復帰しましたが、顔色の悪さ、元気のなさは誰が見てもはっきり分かるものでした。パワハラ上司の態度は変わらない上、8月から郵便ネットワーク再編によってさらに業務量が増えることから、「彼は大丈夫か」と本気で思っていた矢先の自殺だったのです。
 民営化された郵政では人がどんどん減らされ、他方で業務は複雑化し、自分の業務をこなすだけでも精一杯です。周りの仲間を気にかけ、手伝う余裕も奪われ、自分の思うように動かない仲間にいらついてしまう職場になっています。Aさんの死は民営化の結果です。
 許せないことに、当局はこの事件をなかったことのようにしてきました。事件の報告は始業時ミーティングではたった1回だけ。同じ部内ですら聞いていない人も出る始末です。貴い命が奪われたというのに、職場では何もなかったかのように「営業やれ!」「事故を起こすな!」と繰り返されています。会社にとっては「人の命より会社の利益の方が大事」なのです。まさにブラック企業です。ふざけるな!
 さらに、JP労組が「Aさんの死は自己責任だ」として何もしないことに対し、私は職場の仲間とともに「パワハラで自殺した仲間の死をなかったことにさせるな! 団結を奪い返し、労働者こそ職場の主人公になろう!」と題するビラをまきました。職場は騒然としました。「本当か!」「なんで周知されないんだ!」「パワハラは許せない!」との声が上がりました。
■労働者の尊厳を奪い返すために11月へ闘う
 安倍政権の推し進める「働き方改革」=正社員ゼロ・解雇自由という戦後労働法制解体攻撃の先頭に郵政資本が立っています。現場労働者にスキル評価制度などありとあらゆる攻撃を仕掛けて分断し、果てには死にまで追いやっています。労働者の尊厳を徹底的におとしめるこのようなやり方を、私はけっして許すことはできません。
 人間の命が軽く扱われるこのような現実を変えなければなりません。今、韓国・民主労総を始め全世界でこの現実を変えるためにゼネストが闘われています。朝鮮侵略戦争と戦後労働法制解体攻撃に対して、職場の正規労働者と非正規労働者の団結したストライキで安倍政権を打倒しよう。11月国際共同行動の勝利へ向け、1カ月全力で闘いたいと思います。仲間を絶対的に信頼し、明るくつながって、資本と絶対反対で闘う労働組合を職場につくり出します。

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