集会決議 労働運動再生めざし「働き方改革」に反撃を/東北アジアにおける新たな戦争を絶対に阻止しよう

週刊『前進』02頁(2796号02面02)(2016/11/10)


集会決議
 労働運動再生めざし「働き方改革」に反撃を/東北アジアにおける新たな戦争を絶対に阻止しよう


●集会決議
労働運動再生めざし「働き方改革」に反撃を

 安倍政権が進める「働き方改革」は、労働者が長い闘いの中でかちとってきた労働基本権を解体し、「正社員ゼロ(総非正規職化)・解雇自由」社会をつくろうとする重大な攻撃だ。非正規職で働く2千万人の仲間たちは、すでに「解雇自由」の現実に日々脅かされて生きている。超低賃金と無権利状態に苦しみ、希望と未来を奪われている。「働き方改革」は、労働法、雇用・労働政策、社会保障制度などのすべてを原理的に転換し、社会全体を最底辺に落ちてゆく泥沼の競争に駆り立てる攻撃だ。
 「同一労働同一賃金」「社会から非正規という言葉を一掃する」「最低賃金1千円をめざす」という美名のもと、すべての労働者の雇用と権利を打ち砕く壮大な詐欺が進められようとしている。
 労働契約法、労働者派遣法がその手段として猛威をふるおうとしている。無期雇用転換申込権(5年ルール)を逆手にとって、2千万の非正規職労働者を5年で一旦全員解雇し(派遣労働者は3年)ふるいにかける。「無期雇用」を手にしても最低賃金レベルの名ばかり「正社員」。
 さらに、職務や職場が消失・縮小すれば自動的に解雇できる「限定正社員」を大量に生み出し、正規職労働者をそこに落とし込んでいく。しかも、それを就業規則の一方的変更をもって可能にする。これが「働き方改革」の正体だ。安倍は民営化や外注化が、自動的に労働者の解雇・失職となるような社会をつくろうとしているのだ。
 それは、労働組合の存在そのものを抹殺しようとする攻撃にほかならない。国鉄分割・民営化型の攻撃を社会全体に拡張しようというのだ。社会の大転換を狙う歴史的攻撃であり、戦争に向けた国家改造攻撃、もう一つの改憲攻撃だ。連合や全労連の幹部たちはその攻撃の前に屈し、声をひそめている。現場労働者の手で闘いをつくりあげなければならない。
 改悪労契法の施行から5年、改悪派遣法の施行から3年となる2018年に向かって、数千万人の労働者が未来を奪われる攻撃にさらされようとしている。私たちは、本集会の共同の決意をもって、この攻撃に反撃を開始することを宣言する。
 小池都知事は、「都政改革本部」の代表に「今の日本には国鉄と同じような地域分割・民営化が必要だ」と主張する上山信一をすえ、内閣府と共同で「東京特区推進共同事務局」を設置し、東京都を「働き方改革特区」にしようとしている。しかし、安倍―小池による攻撃は、新自由主義・資本主義の延命をめざしながら、その崩壊を準備するに等しい、最後の絶望的攻撃にほかならない。「働き方改革」―東京都丸ごと民営化・都労連解体攻撃を粉砕しよう。
 労働法解体攻撃との闘いが国際階級闘争の最大の共通のテーマとなり、韓国・民主労総を先頭に世界中でゼネストとなって燃え上がっている。私たち日本の労働者も、全世界の仲間たちと固くスクラムを組み、共に闘うことを誓う。すべての怒りの声を結びつけ「働き方改革」攻撃を粉砕しよう。今こそ闘う労働組合をあらゆる職場によみがえらせよう。(抜粋)

●集会決議
東北アジアにおける新たな戦争を絶対に阻止しよう

 本日、日比谷野外音楽堂に集まった私たちはここに、東北アジアにおける新たな戦争を絶対に阻止するために全力で闘う決意を明らかにします。
 「一人で怒っている時代ではない。ともに行動する時だ」----フランスの労働者は、このように呼びかけています。全世界で今、崩壊する新自由主義と対決して、労働者民衆が闘いに立ち上がっています。戦争と貧困、労働法制の改悪による労働者階級への全面戦争に対し反撃し、すべてを奪い返すまでやむことのない闘いです。
 こうした労働者の団結と闘いを圧殺し、資本の延命をかけて市場や資源、勢力圏を奪い合うために狙われているのが帝国主義戦争です。中東ではすでに戦火が火を噴いています。そして今や東アジアが新たに、戦争の大きな震源地となろうとしています。
 すでに、米国と韓国・パククネ政権による韓国へのサード配備計画、日本の安倍政権による安保戦争法の施行、沖縄での米軍新基地建設などは、東アジアの軍事的緊張を急速に激化させています。昨年末の日本軍軍隊慰安婦問題をめぐる「日韓合意」も、日本帝国主義の侵略戦争と植民地支配の歴史を免罪し、新たな戦争に向けた米日韓軍事同盟を強化するために強行されました。
 しかも今、朝鮮半島をはじめとする東北アジアで引き起こされようとしているのは、他国の労働者民衆を無差別に攻撃する核戦争です。今や「核の先制攻撃」さえ口にされています。労働者の誇りにかけて、戦争が始まる前に絶対に阻止しなければなりません。
 こうした人類初の危機に立ち向かい、新たな戦争―世界戦争を阻止する力は、99%の労働者民衆の力で戦争を必要とする1%の資本家・支配階級を打ち倒す中にこそあります。世界の労働者民衆の団結した闘いで、新たな歴史と社会を切り開きましょう。(抜粋)

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