11・26 パククネ完全打倒へ進む韓国 空前の190万人が決起 学生は全国で続々同盟休校

週刊『前進』02頁(2802号02面01)(2016/12/01)


11・26 パククネ完全打倒へ進む韓国
 空前の190万人が決起
 学生は全国で続々同盟休校

(写真 汎国民大会に先立って行われた学生集会。ソウル大や韓国外大などの旗が翻った【11月26日 ソウル市光化門広場】)

(写真 同盟休校に突入した淑明女子大で、デモに先立ち開催された宣言式【25日 ソウル市龍山区】)


 韓国労働者階級の闘いは、世界史の新たな段階を切り開いている。パククネ即時退陣を掲げた11月26日の汎国民大会には民主労総の組合員をはじめ農民や学生などあらゆる人びとが合流し、「ここで世の中を変えるんだ」(聖公会大学時局会議のプラカード)という決意が大統領府を包囲した。この190万人の闘いに連帯し、「すべてを止めるゼネスト」を日本でも実現しよう。

パククネが絶体絶命に

 26日に開催された「パククネ即時退陣!第5回汎国民大会」は、ソウルで150万人、釜山、光州、大邱など各地で40万人が決起し、全国190万人で闘いとられた。民主化以来最大規模の、歴史を塗り替える決起だ。
 ソウルでは氷点下の気温で初雪が舞う中、人間の鎖デモは青瓦台(大統領府)まで200㍍に迫り、市の中心部は文字通りキャンドルの明かりで埋め尽くされた。海を越えてワシントンやパリ、ベルリンなど全世界23カ国67都市でも集会が開催された。
 絶体絶命の危機に追い詰められたパククネは、昨年12月の日本軍軍隊慰安婦をめぐる日韓合意に続いて、11月23日に日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結強行に踏み切った。開始された労働者の革命を、戦争を呼び込んででも圧殺しようとあがいている。絶対に許せない。
 韓国の労働者民衆は、日本帝国主義が集団的自衛権行使を口実として再び朝鮮半島を蹂躙(じゅうりん)することなど絶対に認めないと激しく怒りを爆発させている。締結当日、サード韓国配備阻止全国行動や日韓合意に反対して闘ってきた大学生を先頭に国防部前での抗議行動が行われたほか、写真記者たちも庁舎ロビーの床にカメラを置いて非公開の調印式に抗議した。こうした中でパククネの支持率は4%にまで下落し、最低記録を更新した。

高麗大で学内占拠突入

 決定的なのは、大学生たちが民主労総の呼びかけに応えて闘いの最先頭に躍り出たことだ。
 12日の民衆総決起に600人が参加した淑明女子大では、学生の総投票で91%の賛同を得て25日の同盟休校を決定。当日は学内集会を開き、デモに打って出た。この日には延世大、東国大、聖公会大などの学生もデモを行い、光化門広場での「パククネ政権退陣!大学生総決起」に2千人が結集した。
 さらにこの日、光州教育大学をはじめ全国10の教育大学でもパククネ退陣を掲げて同時多発同盟休校に入った。記者会見では「小・中・高校生も街に出て声を上げている中、未来の教師として黙っていることはできない」「民主労総のゼネスト・農民の闘いと連帯する」と宣言された。30日には、ソウル大学を筆頭に全国の約110大学が同盟休校に突入する。
 こうした闘いの中で、パククネが進める新自由主義大学化への怒りも噴出している。梨花女子大、ソウル大の闘いに続き、高麗大学の学生たちが24日、産学連携を推進する「未来融合大学」新設に反対して本部占拠闘争に突入した。
 農民の怒りと決起も根底的だ。全国農民総連盟は19世紀の甲午農民戦争の指導者の名にちなんだ「チョンボンジュン闘争団」を編成。トラクターを連ねて半島を縦断し、警察の暴力的妨害と不当弾圧を受けながらも26日ソウルでの行動に合流した。30日の民衆ゼネストにも駆けつける予定だ。

ゼネストに圧倒的支持

 こうしたあらゆる民衆の怒りをひとつに束ねるものこそ、民主労総の闘いだ。
 ブルジョアマスコミは今回の歴史的な行動の「非暴力性」を強調しているが、決起した労働者民衆が求めているものは「すべてを止めるゼネスト」でパククネを完全に打倒することだ。26日の大会で、ストライキを継続する鉄道労働者の発言に拍手喝采が送られ、光化門広場には「民主労総がんばれ!」のスローガンが響き渡った。
 金属労組と建設産業連盟は30日、4時間以上のゼネストを決行する。公共運輸労組もゼネストへ集中的に突入するほか、保健医療労組は医療民営化政策と労働改悪法の廃棄などを要求して闘争本部を結成。30日には「パククネ即時退陣―パククネ政策廃棄ゼネスト」を展開する。
 さらに公務員労組は政府総合庁舎前でのリレー野宿ろう城闘争に入った。30日には全教組の組合員たちともども年休をとり、全国からゼネストに駆けつける計画だ。
 「違法な政治スト」として弾圧を狙うパククネ政権に対し、民主労総は「民衆の要求と力こそが法であり正義だ」「パククネ政権の労働改悪が、財閥の賄賂上納への見返りだったことが明らかになっている状況で、労働者たちが不当な賄賂の取引と腐敗した権力に抵抗することは限りなく正当だ」と、断固として組織化を推し進めている。
 戦争と革命が激しくせめぎあう中、韓国における闘いは全世界の労働者民衆に進むべき道を示している。東アジア―世界革命の鍵を握るのは日韓労働者の連帯だ。韓国労働者民衆の闘いとどこまでも連帯し、安倍打倒・朝鮮侵略戦争阻止の闘いを必ずや日本で爆発させよう。

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