埼玉弾圧粉砕の地平と教訓 「共謀罪」を先制的に打ち砕く

週刊『前進』04頁(2819号02面02)(2017/02/13)


埼玉弾圧粉砕の地平と教訓
 「共謀罪」を先制的に打ち砕く

(写真 2月5日、3人の即時釈放を求め埼玉県警本部へ230人がデモ。市民が注目し怒りをともにした)

 1月18日の埼玉弾圧は昨年2月の不当捜索(4カ所)から続く2年がかりのデッチあげ弾圧であり、ロシア革命100年の最初の攻防であった。弾圧の背後には安倍政権の危機と革命への恐怖がある。さいたま地検・葛西敬一次席検事の「法律には違反するが諸般の事情を考慮した」という言葉が示すとおり、日帝権力は最後まで起訴を狙ってあがいていた。それを打ち砕き3人の奪還を実力で実現したのだ。
 第一に、奪還を実現したのは「白タク営業」という前代未聞のデッチあげ弾圧に対して3人の仲間が怒りを爆発させて闘い、全人民的な決起を引き出したことである。
 2015年9月5日、避難指示解除が強行された福島県楢葉町への現地視察を行おうと参加者を募り、レンタカーを借りてその費用を参加者で割り勘にした。そのことを百も承知で今回の弾圧を強行した。すべての人が弾圧の対象であることがつかみ取られ、インターネットなどを通じて全人民的な怒りとなって爆発していった。2月5日の浦和230人大デモは、その頂点だった。
 第二に、先頭には「フクシマの怒り」がある。安倍政権は東京オリンピックを口実に避難指示を解除し、帰還と被曝の強制を狙っている。これに対し、ふくしま共同診療所と動労水戸を拠点に、全国に4万人、埼玉県に4千人いる避難者(福島県の統計)と結合する闘いが前進している。その先頭にNAZEN埼玉と自治体労働者が立っていた。これに追いつめられたがゆえの弾圧だった。NAZEN埼玉は福島出身者を先頭に怒りを爆発させた。自治体職場では「当局は職員を守れ」という声が上がった。弾圧は完全に逆のものに転化しようとしている。
 第三に、「過激派キャンペーン」を真正面から弾劾し、立ち向かったことである。「フクシマの怒り」との結合はNAZEN埼玉と動労水戸支援共闘という組織的取り組みがあって前進してきた。そこに分断を持ち込み、団結と組織を破壊することが敵の狙いだ。テロ等組織犯罪準備罪=新共謀罪攻撃の先取りだ。これに対する大衆的な反撃が始まった。奪還後の記者会見ではマスコミ報道への怒りも爆発した。マスコミ労働者を獲得していく闘いの始まりだ。
 第四に、一切の闘いの根底に完全黙秘・非転向の闘いがある。「楢葉視察ツアー」参加者は権力による呼び出し攻撃に怒りを倍加させてはね返した。闘いの先頭に動労連帯高崎とさいたまユニオン、自治体労働者が立った。階級的労働組合が先頭に立つことで、市民運動も含めた怒りをまとめ上げることができる。ゼネストと革命、党と労働組合の一体的建設の展望を切り開いた。
 救援カンパをはじめ、本当に多くの声が寄せられた。ありがとうございました。すべては2〜3月福島・国鉄決戦にかかっている。3・4ダイヤ改定、福島支援打ち切りと闘い、3・11反原発福島行動(郡山市)に立とう!
(埼玉 A)
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