JR総連完全打倒へ 国鉄分割・民営化の先兵となったカクマルの路線が最後的に破綻

週刊『前進』04頁(2819号02面04)(2017/02/13)


JR総連完全打倒へ
 国鉄分割・民営化の先兵となったカクマルの路線が最後的に破綻


 国鉄分割・民営化は大破産し、国鉄闘争がJRを追いつめている。JR総連・東労組は、資本に見限られて組織崩壊の危機に突入した。国鉄分割・民営化の先兵となり、JRと結託して悪行の限りを尽くしてきたカクマルの路線の最後的破綻である。JR総連を倒し国鉄分割・民営化に決着をつけよう。ゼネスト―革命情勢を切り開こう。

資本と結託したカクマルの路線が大破綻

 国鉄分割・民営化は大破産した。北海道をはじめ安全崩壊とローカル線切り捨て・廃線化への怒りが地に満ちている。JRは「選択と集中」「水平分業」と称する切り捨てと分社化・転籍攻撃で打開しようとしている。しかしそれすらも動労総連合を結集軸とするJR労働者と全労働者・住民の怒りと闘いの火に油を注ぐものでしかない。
 追いつめられたJR東日本はカクマルの解体を決断し、国鉄分割・民営化以来、憎むべき先兵になってきたJR東労組の危機は極まった。「スト権一票投票」と臨時大会開催、資本との36(サブロク)協定締結をめぐる大混乱の中で、「国鉄改革からJR改革へ」「30年間の検証」と称し「国鉄分割・民営化はこれだけ成功した」などと強弁して資本にすがるぶざまな姿をさらけ出している。カクマルの路線の最後的破綻である。

分割・民営化はカクマル抜きにありえない

 1987年の国鉄分割・民営化は、当時の動労(現JR総連)カクマルという国鉄労働運動内部に巣くったファシストの悪行抜きにありえなかった。それ以降、JRを最先端に社会全体に広がっていった民営化・外注化・非正規職化の攻撃も、JRと結託したJR総連がJR労働者の怒りを抑え込み圧殺することで進められてきた。
 80年時点の国鉄職員数は42万人。それがJR新会社発足時には21万人に減らされていた。20万人が退職を余儀なくされ、200人を超える労働者が理不尽な攻撃を受けて自殺に追い込まれた。
 当時の中曽根政権は「戦後政治の総決算」を叫び、改憲と戦争国家化のために、最強の労働組合運動といわれた国鉄労働運動の本丸に手をかける国鉄分割・民営化に突進していった。マスコミを総動員して「国鉄は悪」「国鉄赤字は国鉄の労働者・労働組合のせい」とデマ宣伝を繰り広げた。動労カクマルは、当局にもできない陰惨な暴力で労働者を脅迫し、勧奨退職、一時帰休、出向・派遣に追いやり、追い出していった。ベテラン労働者をつかまえて「後進に道を譲れ」と迫り、ロッカーの中の靴に泥水を入れるなど、さまざまな嫌がらせまでした。自殺者の中には動労の組合員もいる。
 他方、動労千葉は「悪者にされ首を切られて黙っていられるか。敢然とストライキに打って出て社会に信を問おう」と決断し、団結を固めて85年11月、24時間スト(運休243本)に決起した。国労千葉の組合員がスト破りを拒否して立ち、国鉄労働者総決起の突破口が切り開かれていった。国鉄分割・民営化の陰謀は暴かれ、国論を二分する議論が始まった。
 86年1月、国鉄分割・民営化が危機に陥る中、動労などは当局と「労使共同宣言」を結んだ。「国鉄改革は国民的課題」であり「労使が一致協力し」国鉄改革=首切りの先頭に立つと宣言した。これに対し動労千葉は2月、千葉全線区の第2波ストに立ち、運休は602本に達した。
 87年2月16日、新会社不採用で国労・全動労・動労千葉など7628人の労働者が清算事業団送りになり、4月にJR新会社が発足した。89年12月の動労千葉ストに続き、90年3月、国労と動労千葉がストに立ち、1047名解雇撤回闘争が始まった。

階級意識崩し団結破壊する「働こう運動」

 国鉄分割・民営化は、労働者の階級意識を解体して団結を破壊しつくす新自由主義の大攻撃としてあった。カクマルは先兵となって襲いかかり、ファシスト労働運動の路線を突き進もうとした。
 中曽根政権は「行革ができなかったら革命しかない」と叫び、国鉄債務の責任を「労働者が働かないから」と虚偽宣伝した。これに応えて動労カクマルは82年1月、「国鉄の国鉄としての維持のために労使一体で国民世論の喚起をうながす。自らエリを正し、社会的に許容される労働の体制を」と叫んで「職場と仕事を守るために働き度を高める運動」(働こう運動)を打ち出した。そしてJR発足以降も、資本の手先として外注化に協力し、労働運動破壊の害毒を流し続けてきた。JR総連カクマルにならって自治労本部などは「働こう運動」を進め、民営化に全面協力してきた。
 しかしもはやどんなごまかしも通用しない。動労総連合は団結を拡大し外注化阻止・非正規職撤廃の闘いを発展させてきた。1047名解雇撤回闘争が国と資本の不当労働行為を暴いて最高裁決定を引き出した。そしてJR体制を崩壊の危機にたたき込んだ。国鉄闘争を基軸に、今や全産別で階級的労働運動の躍進が始まっている。

JR体制倒しゼネスト情勢つくり出そう

 韓国の労働者がパククネ政権打倒・労働者権力樹立へ壮絶な闘いを繰り広げるとともに、アメリカの労働者はAFL―CIO(米労働総同盟・産業別組合会議)のくびきを破りアメリカ革命に向かって進撃を開始した。
 そして日本における最大の反革命こそ、日本共産党スターリン主義とともに国鉄分割・民営化以来のJR結託体制であった。国鉄闘争はついにそれに決着をつける決戦に突入した。青年労働者を先頭にJR3月ダイヤ改定と対決しストで闘おう。空前の組織拡大で、ゼネスト情勢をつくり出そう。
(大迫達志)

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