元自衛官・池田さんの訴え 政府のウソを許さない

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週刊『前進』02頁(2824号02面02)(2017/03/02)


元自衛官・池田さんの訴え
 政府のウソを許さない

(写真 2・12東海労働者集会で決意を語る池田さん【名古屋市】)

 自衛隊イラク派兵の任務で負傷し、その後自衛隊からパワハラ・退職強要を受け、国家賠償裁判を闘っている元自衛官の池田頼将さんが、2月12日の東海労働者集会(本紙2822号で既報)で行ったアピールを紹介します。(編集局)

 今、自衛隊が国連PKO(平和維持活動)で派遣されている南スーダンでは、政府軍による国連施設やNGOへの襲撃や食料強奪、住民虐殺が始まり、国連の司令官は不在です。
 PKOの中心部隊だったケニア部隊も撤退を決めています。停戦合意も「戦闘地域ではない」という原則も崩れているのに、安倍も防衛相・稲田もなぜ南スーダンから陸自部隊を撤退させないのでしょうか。
 自衛隊を「戦争のできる軍隊」「人を殺し殺される軍隊」にして、自分たちの利益のために都合のいい将棋の駒のように使おうとしているからです。
 今、政府軍との間で戦闘が始まって自衛隊員が死んだら「交戦状態」になります。安倍は「自衛隊員に死者が出たら責任をとって辞任する」と言うが、絶対にウソです。そういう事件を利用して必ず憲法第9条をぶっ壊しにかかってきます。「国益のために戦争をしてもいいんだ。そのために侵略戦争もできる軍隊に自衛隊を変えていくんだ」ということです。
 今、自衛官やその家族は誰も納得していません。ウソとペテンで戦争をさせることに絶対反対です。
 私は裁判で自衛隊の隠蔽(いんぺい)体質と闘っています。名古屋高裁は「警務隊記録」の文書提出命令を却下しました。私が暴行を受けたこと、自衛隊が組織的に私を邪魔者扱いしてきたことを隠したいのです。
 国や自衛隊に都合が悪いことは徹底的に隠す、そして戦争体制をつくる一環として徹底的に住民や労働運動を監視しようとしている。「テロ準備罪」と名前をかえた共謀罪にも反対です。
 福島原発事故においても、本当のことは住民には知らされなかった。自衛官も放射能汚染地域に動員されました。辞めていく隊員、病気になる隊員や家族が増えています。
 労働組合と一緒に、原発絶対反対の闘いにも取り組んでいきます。
 これから私の国家賠償裁判も、公判が再開されます。ぜひ支援を広げてください。
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