ロシア革命継承し闘う国際婦人デー行動 戦争と民営化絶対反対を

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週刊『前進』04頁(2827号04面01)(2017/03/13)


ロシア革命継承し闘う国際婦人デー行動
 戦争と民営化絶対反対を

 1917年ロシア革命の突破口となった3・8国際婦人デー闘争を引き継ぐ行動が各地で打ちぬかれている。3月5日の東京・関西・広島・東北・福岡の行動の報告です。(編集局)

東京
 弾圧破り大高揚
 JR東本社―都庁へデモ

(写真 自治体労働者の基調提起に聞き入る【3月5日 東京・新宿区】)

 東京の行動は「人間らしく生きるため、小池も安倍もぶっとばせ! ロシア革命から100年、女たちは戦争と民営化に絶対反対する!」と題して新宿で開催された。集会前にはJR東本社前行動の動労総連合に檄布(げきふ)を渡した。結集は125人。
 初めに司会が、韓国で4日、100万人が決起し、3・8国際婦人デーを控えた女性労働者が集会をけん引したことを紹介した。共闘として、三里塚反対同盟婦人行動隊の宮本麻子さん、星野再審連絡会議の星野暁子さんがあいさつした。
 特別報告は新共謀罪の先取り弾圧を粉砕した三つの闘い。埼玉「白タク」弾圧粉砕を婦民全国協関東ブロック代表でNAZEN埼玉の高木美佐子さんと、ともに闘った越谷と加須の自治体労働者が、神奈川・杉並の共同作業所つぶし粉砕を高橋道子さんが報告した。全学連副委員長の赤嶺知晃君が東北大の青野弘明君へのデッチあげを粉砕した闘いと、警視庁公安の全学連襲撃への告訴・国賠闘争を報告した。
 いよいよ基調報告だ。東京労組交流センター女性部の3人の自治体労働者──樫村美恵子さん、石田訓子さん、岸上真寿美さんが行った。戦争と民営化絶対反対、国際連帯で闘おうと高らかに宣言した。特に小池都知事の東京都丸ごと民営化・労組破壊の攻撃に対して保育・介護・学童クラブの職場の攻防を具体的に述べた。安倍・小池打倒にとって決定的だ。体制内労組幹部の屈服の中でストライキで闘う動労総連合のように闘おうと呼びかけた。
 これを受けて職場・地域から報告と決意表明が続いた。昨年9月結成の泉陽会労組、解雇攻撃と不屈に闘う東京北部ユニオン、羽田超低空飛行と闘う婦民全国協東京南部支部、職場で闘い、新共謀罪に怒る病院労組委員長、執行部選を闘い給食センター化に反対する三浦半島教育労働者。
 集会後のデモは新宿のど真ん中、JR東本社前、都庁へ。人があふれる沿道の圧倒的注目を受けて元気に闘われた。
(鶴田ひさ子)

関西
 労組軸に地域へ
 八尾北と舞鶴から報告

(写真 熱気あふれる集会後、沿道の注目を浴びてデモ【5日 大阪市】)

 関西ではエルおおさかに昨年を上回る105人が結集し、熱気あふれる集会をかちとった。
 冒頭、ロシア革命と韓国・民主労総のDVDの上映、動労西日本のメッセージを紹介。婦民全国協関西ブロック代表の山本美知子さんが基調を提起した。「18年攻撃に対して怒りは地に満ちている。国鉄闘争を先頭に労働者の闘いがすべての人びとを解放する時。ロシア革命の発端、3・8国際婦人デーの決起は現場党員の決断と組織化による。3・8を革命の日としてよみがえらせ、本来の労働、人間性・団結を取り戻そう。国際連帯とゼネストで、切迫する朝鮮侵略核戦争を始まる前に止めよう」と訴えた。
 特別報告は二つ。一つ目は八尾北医療センター労組を軸に地域全体の怒りを結集させる闘いについて。藤木好枝委員長は「民営化・倒産攻撃に対し団結に生きることを目指している。本来の医療とは何かを問い直している。診る・診てもらう関係ではなく、対等にみんなでやる。拠点があればなんでもできる」と述べた。執行委員のAさんは「党派闘争の中で組合の団結が私を変えた」と発言。全国水平同盟西郡支部のTさんは星野面会闘争・狭山闘争を報告し、久原正子委員長は「地域全体の怒りを組織する時が来た」と発言した。二つ目は京都府職労舞鶴支部の労働者から。「2・26大行動をけん引し全関西の仲間の決起で成功させた」と述べた。
 フリートークでは自治体丸ごと民営化と闘う奈良市従の労働者、婦民全国協神戸支部・大阪北支部、12月に初のストライキを闘った高槻医療福祉労組、植木団地労組、全学連が発言、集会決議を採択。まとめを関西労組交流センター女性部長の東理恵さんが行った。集会後のデモは圧倒的注目を浴びた。
(保田結菜)

広島
 国際連帯が前進
 韓国テグの2同志迎え

(写真 平和公園資料館前からデモに出発【5日 広島市】)

 広島行動を、パククネ打倒へ闘う最中の韓国テグからかけつけてくれた2人の女性同志とともにかちとった。朝鮮核戦争が切迫する情勢下でロシア革命100年を記念するにふさわしい国際連帯闘争として感動的成功をおさめた。
 記念集会は部落解放闘争の歴史的拠点であり、多くの在日朝鮮人も生活する広島市西区福島町で開催され、67人(女性35人)が参加した。冒頭、ロシア革命と現在の韓・米、日韓連帯の闘いをまとめたDVDが上映され、感動のうちに婦民全国協広島支部長の今川美恵子さんが開会あいさつ。3・2ストを貫徹した動労西日本副委員長の岡崎昭夫さんが連帯あいさつを行った。
 基調アピールは高陽第一診療所労組の矢田三恵書記長が行った。「全世界で戦争情勢と対決し革命に向かう行動が起こっている。あらゆる職場に労働組合を。地域に婦民全国協の仲間づくりを。民主労総のようなゼネスト、民衆総決起の闘いを課題にしよう。国際婦人デーから始まったロシア革命を引き継ぎ、韓国で始まった労働者の革命をともに実現しよう」
 テグの女性2人が熱烈な拍手を受けて登壇した。民衆行動のチェソンヒさんは「資本の搾取構造を打ち壊さなければならない」「少女像撤去やサード配備に反対する民衆の行動で戦争に反対しよう」と訴えた。
 城西(ソンソ)工団労組委員長のキムヒジョンさんはこの間の民衆総決起を報告。「変えなければならないものは法や制度ではなく政権と資本、そして資本主義自体!」と語り、「動労千葉と広島連帯ユニオンの闘いに学んで」長期ストでかちとった4人の復職と2人の組織拡大を報告。この闘いで資本に労組への認識を改めさせたことが「労働者の力」と述べると、拍手が起こった。
 2人の発言を受けて地元の在日の女性が感動を語り、さらに動労西日本とともに3月ストに立った広大生協労組や山陽測器解雇撤回闘争の当該の女性組合員、広島連帯ユニオン草津病院支部、自治体、学校職場からの発言、安芸太田町で地方切り捨てと闘う大江厚子さん、3・11福島行動へ署名を集めようという室本けい子さんのアピールが続いた。
 集会後、平和公園資料館前に移動して市内デモへ。沿道の注目を集め、原爆ドーム前で解散した。
(広島連帯ユニオン副委員長・矢田三恵)

東北
 仙台で一日行動
 3・11へ街頭署名と訴え

(写真 街頭宣伝を終え、さあ集会の成功へ【5日 仙台市】)

 「変える力はここにあり!」と宮城、福島、秋田の女性たちが仙台市内で一日行動を元気にけん引し、東北の団結をつくった。街頭では福島の訴えに署名がたくさん集まった。チラシを見た人など40人が参加した。
 基調報告で「安倍政権の労働法大改悪・民営化は悪だ。非正規職は戦争につながる。社会保障全面解体攻撃反対。朝鮮核戦争を国際連帯で止めよう」と訴えた。
 提起者は5人。福島の養護老人ホームで働く労働者は、自身の雇い止めとの闘いと介護現場の現状から痛烈に国を批判した。保育労働者は多忙な日常を紹介し、労働組合の闘いへの決意を語った。地域の仲間は、イギリスで参政権獲得へ闘った映画「未来を花束にして」を紹介し、女性は闘う力があることと、共謀罪絶対反対を訴えた。
 3・11反原発福島行動実行委員会が福島の現在の怒りの声を紹介した。各人のたくましい闘いの報告が圧巻だった。
 会場からも熱い意見が出た。どれも朝鮮核戦争反対と、労働者階級の未来を奪う新自由主義を団結して倒したいという思いがあふれていた。新自由主義と闘う世界の仲間とともに革命の扉を開く一歩前進の行動だった。
 参加者から「『生きづらい』というすべての人の声を代弁している」「みんなにつながる集会だ」「怒りを束ねる言葉をもちたい」「多くの人に内容を知らせたい」との感想があった。
(婦人民主クラブ全国協議会宮城支部長・谷康子)

福岡
 若い力を先頭に
 労組結成の報告に沸く

(写真 にぎわう天神をデモで一周。コールに唱和も【5日 福岡市】)

 福岡市内の会場に20代をはじめ新しい女性労働者など昨年を上回る39人が結集した。
 ロシア革命と韓国の民衆総決起のDVDを上映。動労総連合・九州の執行委員長・羽廣憲さんの連帯あいさつに続いて、NAZENナガサキの城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんのメッセージが代読された。
 婦民全国協福岡支部の木村美絵支部長が基調で、さし迫る日米の朝鮮核戦争絶対阻止、労働法制改悪阻止、労働者が主人公の社会を目指して女性が先頭で団結して闘おうと訴えた。
 八尾北労組の灰垣美佐子書記長が講演し、今日の激動情勢と、18年から逆規定して労組を地域の拠点にしていく闘いの経緯を報告した。闘う団結形成の重要性が参加者の気持ちをひとつにした。
 闘う女性労働者として清掃労働者がパワハラ・セクハラや労働者同士の分断の激しさをリアルに報告。「団結をつくることの難しさに悩みながらも絶対にひっくり返してやる」と決意を述べた。最後に若い女性労働者が「今度労働組合を結成する。労働者が分断され、いじめや自死に追いやられる職場であってはならない」と報告。圧倒的な拍手で結成を喜んだ。
 その勢いで人出の多い天神一周デモに出発。一緒に戦争反対のコールをする若者たちや手を振る女性たちなど、今までにないリアクションもあった。怒りの爆発はすぐそこだ。
(中原真理)

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